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なぜ、アジアを卒業し、ヨーロッパの仲間入りが大事か

2018年06月24日 | Weblog

 日本文明・文化が、中国大陸、朝鮮半島に優位性を確立するには、親近性を前に押し出さないことである。振り向けば、無理にからまれる。背中を見せつづける脱亜主義が正解である。嫌われても良い。それでも、憬れられる存在であることだ。つまり、日本はアジアに存在するという宿命は逃れられないが、ヨーロッパ文明と文化を共有できる唯一の条件を備えている。ワインも、ウイスキーも、品質では、肩を並べるようになった。食品文化の欧風化は、揺るがない大道となった。そのなかで、純和風という流れで、日本が江戸時代に確立した文明・文化は、ヨーロッパ貴族・市民から評価される日本観の土台となっている。アダム・スミスは、すでに日本の中国に対する優位性を認めている。中国は日本に見習うべきだと述べている。中国は、長く日本の左翼文化を取り込んで失敗した。しかし、富裕層が沿岸都市に出現し、中国大陸の一部にも、ヨーロッパの仲間入りを希望する経済人口が何億のレベルで増えてきた。日本の欧風化と中国の欧風化とは、同期できる現象である。ヨーロッパも、実は変化してきた。宗教から科学へという回路は、すでに共通文化となっている。中国による「一帯一路」は、中国大陸から欧州への道を表現した側面がある。文明の橋渡しと考えればよい。「一帯一路」は、中国からの「脱亜入欧」の願望を表現したものである。ただ、中国の、特に漢族の内向きの自己文化へのこだわりは硬直している。日本の場合は、外来文化の昇華に優れている。僕は、アジアを対象とする科学研究からみて、孫文の心の奥底では、アメリカ蔑視と欧州への崇拝がある。欧州に認められたいから、中華の近代化による強国化を至高とした。習近平にも、欧州へのあこがれは強い。中国における少数派である「脱亜入欧」論と、日本の多数派である「脱亜入欧」論とは、高次の連携論となる。その点では、台湾人はまだダサイのである。北陸で、台湾ブームは起こらない。なぜなら、北陸人の本音は、脱亜であり、アメリカ嫌いであり、ヨーロッパ好みであるからだ。さらには、先進人は、ヨーロッパの癖を知り、長短を見極めている。つまり、狭い地域の文化伝統の持続力が強く、ヨーロッパ人の内部の近親憎悪が深いことを知っている。よくよく眺めてみると、われわれは、すでにヨーロッパ水準に達しているのである。三共立山㈱は、アメリカ市場を開拓しない。芸術文化の面で、アメリカ文化の低俗性を嫌う風土が北陸にはあるからだ。それは、アメリカ的なマネーよりも、文明思想を優先する伝統のためだ。

 

 

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