この写真は、台湾の国民党系のデジタル・メディアからの転載である。最新の写真と思われる。なぜなら、黒い衣装で統一されているからだ。ここにきて、香港民主化の指導者の刑期満了による釈放と運動復帰があり、彼らの目標は、香港行政長官の選出は、普通選挙によると宣言された。台湾の民進党も国民党も、支持が表明された。台湾の自立性と香港の自立性とが同次元で意識された事例では、過去には、今を超える例はない。これが、台湾の2大政党が、少なくとも台湾の自立性を保つという共同の意識を香港から送りとどけていくことになる。しかも、写真で見る限り、相当な教育をうけた青年層が主体となり、肉体を張ってでも戦う先鋭の後ろに、香港の将来は、北京政府にキメてもらうのではなく、自分たちが決めなくてはならないという自覚が読み取れる。1990年代には、長老には逆らわないという温順を徳とする考えがあり、北京にまかせてイギリスから独立するという甘えがあったが、どうやら、僕のような保守的な歴史家の眼にも、SNS時代の青年たちの「決然」を感じる。日本人としては、国家として介入していけないが、未来におこりうる新中華の時代に予感は十分に感じ取られる。
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