富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

富山:武道館アリーナの行く手;見せる、聞かせる、踊らせる(増補)

2019年06月26日 | Weblog

 純粋に武道の試合を見せる会場としては、年間52週のうちの土日、祝祭日のうちの10分の1に達するかどうか。しかし、コアーコンセプトとして、国粋という収斂のベクトルが無いと、富山県というパブリックな全天候型・大型イベント施設を開設する意義はない。問題は、年間52週のうちの土日、祝祭日をイベント会場として、興行を主宰する団体に貸会場として販売できるかどうかである。普通、公的な貸会場は、利用料金が原価計算により、年間同一の料金体系である。しかし、航空運賃のように、繁忙期、閑散期、季節変化など、興行を行う側のリスクにも敏感な変動価格制度にすれば、他のイベントホールとの競合に打ち勝てる。さらに、興行の主宰者の利便性を考えたスタッフの宿泊施設、設営関係の利便性など、きめ細かな気配りができることが求められる。札幌ドームでは、プロ野球日ハム球団の撤退により2万規模に縮小した場合、手島久仁彦常務は「大は小を兼ねる。道内で2万人を呼べるアーティストは40程度おり、毎週のようにコンサートを開くことも可能になる」と見込むが、富山8000人規模の場合では、類似の見込みが得られるかどうか。40程度に近いアーティストが、富山でもイベント可能であろう。

第2は、チケット販売のIT化により、座席予約システムなどの販売サポートのサービス運営の企業が、起案の当初から参加していないと厳しい。観客の多様なニューズに応え、土日、祝祭日には、有料イベントを誘致し、貸会場としてカレンダーに「空白」を作らないことである。そのように考えると、施設よりも、運営のディレクターとそれを支える企業としては、地元のTV局が最適の条件を持っている。それを県営にこだわるならば、非常に前途は非常に厳しい。TV局ならば、後日、映像を番組として再販売できるからだ。富山県は、土地の提供、公共の教育施設としての行政監督を主管し、採算可能で、持続可能な人材をTV局に拠点をおき、新聞社の事業部とも連携し、株式会社方式とするか、あるいは、特定の企業に事業委託するか、こうしたソフト面での準備が求められる。資金は、株式か、公債、私募債か、あれこれの検討が求められる。


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李氏朝鮮王朝でも、通貨圏は3つに分裂した国家だった。

2019年06月26日 | Weblog

朝鮮半島は、現在は、米ソ英中のために38度線で分断されているが、元来は、半島北部、中部、南部と別れ、南部も日本海側と中国の東海側とに分かれていた。1870年に世界金本位制が成立すると、イングランド銀行券がゴールドとの兌換紙幣であったので、イングランド銀行券と兌換制のある銀行券が、アジアを制覇する。それは、香港上海銀行であり、日本の横浜正金銀行であり、渋沢栄一の第一銀行の銀行券である。その特徴は、モールス信号により、電信為替で送金できるシステムである。日本国は、国内、台湾、朝鮮にむけ、陸軍が先導して電信線を普及させた。台湾、朝鮮が植民地化するまえの段階である。その結果、台湾の経済が日本円の市場券に移行し、朝鮮半島も電信為替制度とリンクした第一銀行券が、三分された李氏朝鮮の半島の貨幣市場の統合を促した。日本は、金銀の複合本位制度を展開し、香港上海銀行よりも優位に立ち、北東アジアの市場の現況に即応したために、日本円による取引圏は大いに広がった。他方で、通貨の供給量を補い、資本をストックする役割のあるコンブ、ふかひれ、干しシイタケ、ウーロン茶など発酵茶、朝鮮人参、和人参などが、銀行券の代用として、代用貨幣として通貨供給量を膨らませた。しかし、このような銀の価格の高い時代は、日清戦争の前夜に終わり、北東アジアには、銀価格の大暴落がおこり、欧米の金建て通貨の商品の価格が3倍に高騰したために、北東アジアで近代製造業を新興する起業の条件が生まれた。1990年代は、北東アジア工業化の大進撃がはじまる最初の10年であった。その勢いは、今でも、北東アジアで継続している。ただ列外は、北朝鮮だけである。現在は、暗号資産が銀行券と並立してきたので、IT化のレベルの戦いとなる。しかし、実は、その覇権は日本にはない。日本は、真の敗戦国として、今、立ち位置を自覚することが求められる。


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北陸三県は、「北陸地区の大学入試連合」から三県共生の努力を図る

2019年06月26日 | Weblog

たまたま北陸という括りで、福井、石川、富山を見ていると、富山県庁は、やはりずば抜けた地域経営の戦略を持っている。図は、福井県立大学の新設の方針である。少し滑稽な感じがする。お好きなようにである。これと、同様に、石川県立大学も存在感が薄い。では、富山県立大となると、どうか?不思議に富山大学を含め、中京圏の大学として受験生を確保し、卒業生の就業先を広げている。地域と大学の連携でも、富山の水準は北陸では最前列にある。なぜ、福井の大学は、国立を含め成功しないのか?それは、福井と京都とが人的な交流で深く、行政区画が隣接しているため、京都文化圏の北東にあたる。京都からみたら、好きにしたら、という位置づけである。何度か足を運んだが、魅力ある大学ではない。特に福井県立大学は。ただ、北陸電力にとっては、国立福井大学とともに私立の福井工業大学との歴史的な関係は浅くない。色んな問題があるが、北陸三県の大学・大学院が連携し、九州や北海道、東北から受験生を呼び込む余地はある。それは、同時に併願できる制度として、北陸大学連携の枠で受験生を集め、5校ぐらいを併願できるようにすることである。まず強固な医学部、工学部、経済系では可能である。そうすれば、富大理学部を第一志望、福井県立の古生物学を第二志望というように、連勝複式などの様々な選択肢を全国に提供できる。つまり、北陸三県は、「北陸地区の大学入試連合」から三県共生の努力を図るべきである。若者の呼び込みのため、全国ツアーを進めることである。

 


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