富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

丸山議員が狂わせた改憲の日程

2019年06月11日 | Weblog

酒乱というほかない。極右では、彼の議員辞職の包囲網を非難し、まるで「国士」と扱うが、大間違いである。改憲の最大の障害は、公明党の立ち位置にある。保守抱き着き型の護憲、しかも、国民投票反対なのが公明党である。党内民主主義はなく、中国共産党にある下級幹部は基層組織での投票の制度すらない。すべて、さるお方様からの上位下達である。この構造を転換するには、維新を第二保守党に育て、公明党を改憲阻止派として、閣外に出さなくてはならない。そうした保守の右派の長期戦略を酒乱により混乱に陥れた。結果、衆参の同日選挙は見送られ、改憲の日程は先送りにされた。2重のバカという輩がいるが、3重のバカである。狂人ならまだしも、本心を明かしてはならない政治家には、全くの不向きである。これで、自民ー維新の新与党構想、改憲というシナリオが消えた。では、自民党と公明党との現在の与党は、大情況としては、アメリカへすり寄る保守本流と、中国へすり寄る公明党との奇妙が合作は、日米の貿易戦争の砲弾が飛び交う中で、日本経済の生命線を守る重要な役目をしており、利権がからみ汚職になり易い国土交通省の大臣ポストを渡すことで、自民党は利権の争奪から身をかわしている。上手いやり方である。また、公明党が困民党として、共産とおなじ社会地盤から自民支持を吸い上げる装置となっているので、この集票装置を使えば、参議院選挙において野党に敗退することはない。本日、衆参同日選挙なしが公表され、与党が参議院選挙で大敗することはない、という調査が生かされた。消費税の増税が確定し、結果として、老朽化した社会インフラのリノベーションが行われる。日本の建設土木事業の技術の革新は目覚ましく、公共事業を主体とする「内需拡大」が想定される。丸山議員の学歴の悪さ、東大の経済学部では、とても富山の田舎にこもるが、神戸大学の学生時代に鍛えられた「情勢分析」の隠れビト(つまり、このブログ子)からみて歯が立たないだろう。「情勢分析」とは、歴史の勝者と敗者の分かれ道を嗅ぎ分ける力だ。といっても、神戸大学のOBが誰でもできる訳ではない。新庄教授の系譜をひくアナリストの冷静さが、何より求められる。本当に東大の連中は、まともな教育を受けていない。専門の中国近代史の研究でも、京大・神戸大が、東大系に完全に差をつけてきた。どこに合理的な期待可能性があるか、読み解く技術である。日本では、極右系、国粋系は、もっとイギリス流の冷徹な分析哲学を学ぶべきだ。それと、酒乱はいけない。日本人が、中国人に嫌われるのは、そこにある。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「案」の語源:机から事案へ

2019年06月11日 | Weblog

令和の時代への国璽と玉璽の継承の儀式とき、白木の机が用意され、そこに国璽と玉璽がおけれたのを見落とさかったのは正解だった。その台は、「案」と紹介されていた。これは、古代中国の様々な「案」である。いずれも座位で用いるので、脚が短い。これが、元の形である。漢王朝が滅び、異民族の征服王朝が勢力を伸ばし、北朝の時代から椅子に腰かける生活様式が普及した結果、隋唐時代には、この「案」の脚が長く伸びてきた。そして、この「案」という机のうえに、天子をはじめ、官僚の裁可を仰ぐ書類を載せるようになった。だから、「案」のうえに国璽、玉璽を載せ、皇位継承を象徴するのは、隋唐王朝の形式を借用しているといえる。かくして、中国では、行政官が司法官を兼ねる伝統があるので、刑事裁判の書類を載せる台として「案」が使われ、結果、「案」というコトバだけで、裁判事件を意味するようになり、清朝では、「案」は刑事事件の「事案」を意味するようになった。ところが、日本では、前向きの「計画案」と「構想案」というPlanの訳語となったため、これが清王朝の末期の中国人の留学生に伝わり、中国では、刑事だけではなく、行政でも、前向きの「案」が使われるようになった。反対二、日本の近代刑法は、中国法を参考にしているため、警察用語として「事案」というコトバが使われるようになった。モノからコトへ、語義が転じた事例である。官僚が「ご案内のとおり」というが、これは審議する権限者に対し、机のうえに配布した資料のお示ししたように」というのが原義である。それが、ガイドと同じように「案内」係と意味が拡張された。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする