富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によると年金積立金会計は破産しているのか?

2019年06月08日 | Weblog

メディアでは、このような破産伝説がある。<積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によると年金積立金とは、保険料のうち年金の支払いなどに充てられなかったもの。GPIFは公式ホームページで「この積立金を市場で運用し、その運用収入を年金給付に活用することによって、将来世代の保険料負担が大きくならないようにしています」とつづっている。しかし北村氏は第2次安倍政権以降、「GPIFがリスクの高い運用制度となった」としてこう明かしていた。「もともと、GPIFはリスクの低い国内債券を中心に積立金を運用してきました。ところが、14年10月から、株式投資の割合を大幅に引き上げたのです」現代は超低金利時代であり、国内債券では運用益を見込めない。そのため、株式の割合を増やしたというのが建前だという。しかし……。「GPIFの豊富な資金を株式市場に投入することで、株高を演出しようとする狙いもありました。つまり、アベノミクスの成長戦略として、年金積立金に手をつけたということです」(北村氏)もくろみは成功し、当時1万4000~1万5000円台を推移していた日経平均株価は2万円を超えた。しかし株高には誘導できたものの、年金資金は株価や為替変動といったリスクにさらされることに。そして15年度には中国株が暴落し、GPIFは5兆円の運用損を負う。さらに18年には10月の世界同時株安の影響を受けて、約15兆円もの損失を出した。そんな安倍政権について北村氏は「多くの国では、基礎年金の積立金は、安全性の高い国債で運用されています。こんな“ギャンブル”みたいなやり方には、問題があると言わざるをえません」と、その稚拙な運用方法を強く非難していた。>少し長い引用になったが、「約15兆円の損失」が事実なら、GRIFは完全破綻をして日本国は終わりになっています。日本の優良企業の株は、暴落期に現物株を買っていくと、配当金利回りが極めて高いので、トータルの赤字にはなりません。また、膨大な現株を保有していると、株価が上昇した時期に、現株を担保にして、無期限の「信用売り」により価格差の利益が、そこで「利益確定」できます。仮に仕入れた現株の価格を市場価格より下がった場合でも、「無期限信用売り」により損益は補填できます。『女性自身』さんのような女性誌に、安倍政権をデマで貶す報道があたかも事実のように報道されるのは、許せません。なお、低金利の条件では、「信用売りにともなう金利負担は軽く」、手軽なリスクヘッジとなっています。GPIFは、日経平均15000円以下で保有した現株があり、それが生んでいる配当金は、どの国の債権を買うよりも利益を生んでいます。18年には10月の世界同時株安の影響を受けて、約15兆円もの損失を出したとしても、それは百歩ゆずれば短期の計算上の赤字で、本体リスクの想定内であると言っても良いと思います。つまり、逆に言えば、日本の優良企業の稼ぐ力が、年金財団の基金の運用益を生む原動力であると言えます。だから、必ずメディアでは、一般には不要な、円ドルの為替相場、日経平均、東京TOPIXの数値が報道されるのです。「無期限信用売り」制度のお陰で、株価の過度の上昇と、過度の低落が防がれています。


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麻生財務大臣も、任期が長い:良き脇役

2019年06月08日 | Weblog

参議院選挙が近いので、安倍政権論に触れておきたい。安倍一強といわれるが、副総理の麻生さんの役割を、菅官房長官よりも上において政治評論するべきではない。もちろん、菅さんの緻密な仕事ぶりは大事である。マイクロ・チップの働きである。しかし、この複雑な貿易・通貨戦争において、アメリカ、中国と対抗する「円のポジション」を保つ名監督としては、麻生さんの勝負勘は、官僚には全くない高度プロのさらにその上を読んで指揮をとっておられる。安倍さんの政治外交は、官僚の進言プラス、総合商社とトヨタなどの財界筋のサポートによる個人技がある。ただ、賑わいだけで実利は少ない。それに比べ、金融市場は高度プロの知識がいる。野村證券は世界で負けて、帰ってきた。三菱UFJは、中国人民元の仕切りにつき、外国銀行というハンディーを除去し、世界で最大の人民元のオペレーションに参加した。「一帯一路」でグダグダいいながらも、人民元経済を安く買いたたき、安定軌道にとり、日本円のオペレーションに最適の条件を作った。麻生さんが、中国共産党の総書記の一番に苦手な人民銀行を抱き着かかえ、安倍さんが米ドルの操作人であるトランプ大統領に抱き着き、耳元で小声で好感を売り込み、日本を最強のオペレーションに誘導している。つまり、6月末のG20は、各国首脳会議の前提となる各国の蔵相・財務大臣の会議が、コアーとなる会議である。金融市場の高度プロが、世界経済の大不況への引き金に安全装置を掛ける作業に集中している。実は、大阪G20の真の主役は、麻生さんである。


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採用人事の戦略が最弱だと組織は亡ぶ:国も亡ぶ

2019年06月08日 | Weblog

まず、最悪の組織は、トップが採用人事の最先頭に立たない企業・団体である。なぜなら、今の日本では、資金は長期、低利でどれだけでも調達できる。もっとも困難なのが、「採用人事」である。最悪は、3流の新聞社の合同会社説明会の社運を託している企業である。170社のブース、学生70人の来訪者、採用人事担当者の4人チームだと、企業側が680人という笑い話が、毎年続いている。富山大学では、学食の食事を載せるトレーに広告の紙を敷き、企業名を売り込むがほとんど効果がない。なぜなら、富山大学は、日本国の上場企業と優良企業4700社の採用担当者が、最も採用を増やしたい大学ランク第2位、しかも、受験者総数では、国立上位である。どうしたら、新卒の採用を増やせるのか、30年後の社運は、「今」の採用の戦略にかかっている。それは、教育機関の受験生の確保と相乗し、いよいよ「新卒採用のできる企業」への脱皮が問題になる。会社名から変えないといけない企業がある。個人名の「在田」だとダメなので、ローマ字化できる「アリタ」とされた。富山では祖父母の孫への影響力が強いので、TVのCMは、高齢者にピントを当てている。「朝日建設」さんは、「朝日」のイメージを強調しているので、創業家の名前から「林建設」と名乗るよりは、100倍も効果がある。まして、HPにおいては、林社長のセンスが光り、プロごのみである。ともかく、富山の子の就職は、祖父母を含む家族会議において、大丈夫と言われる企業の仲間に入ることである。ある企業は「北陸○○」という漢字名を棄て、「○○テクノ」と変更し、途端に新採用の人事戦略に大間違いを犯した。こんなボケたトップの企業はつぶれても仕方がないが、そのなかのダメ社員にも責任がある。富山大学では、ユーチューブを活用し、研究室を単位とする情報発信をこの10年、際立って発信してきた。企業さんは、部活のスポンサーになることで、学生さんとラインで通信できる回線を構築できる。富山大学、県立大はそれぞれ部活がある。欲しい人材の属する部活で、冴えない競技生活をおくる学生には、スポンサーとしての部活支援は大いに役立つ。そうした先行投資を惜しむようでは採用は出来ない時代である。官庁でも、防衛省は、各大学の「国防を考える会」というサークルを立ち上げることは、憲法改正に優先する課題である。特に、博士後期の国防博士を養成しないと、国防科学大学のある周辺国には廃退する。一般大学を活用した国防産業技術の第二戦線が極めて重要である。第二の防衛大学とする戦略がないなら、自衛隊未来はない。兵器の無人化、ステルス化には、防衛大学は古すぎる。ともかく、大学のサークルに食い込むこと、それがこのブロブからのおすすめである。


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静態構造としての「少子国」日本の覚悟と父性堅持

2019年06月08日 | Weblog

日本では、いよいよ出生率の低下が止まらない。これは、30年もまえから、日本経済に起こりうる動態変化として文s系されていたが、ここまでくると、このような低い出生率で国民経済がなりたつのか、という議論よりも、「少子国」という不動の静態構造を受け入れ、それを前提とする国民経済の設計に意識を転換しなくてはならない。例えば、治安では、警視庁は緻密に配置した監視カメラの力で、効率の悪い聞き込み捜査より、画像の解析の少数のプロによる分析で重大犯の検挙に成功している。つまり、IT技術は、粗放な国民が多すぎるアメリカ、中国に「定形労働」を集約し、モノづくりをしていただく集中化を促す。このために自動化の装置のコアー技術を日本が先導していくという図式が、マクロなトヨタ生産方式として既に成立している。第二は、生産労働のリタイア―の年齢が、かっての55歳から70歳へ、さらに、80歳まで可能となってきたことである。医療・健康産業が、「特技ある人材の生産労働の寿命を延伸」するという好循環を生んでいる。これが、平均寿命の短いロシアが、今後、世界史の中軸に復活する異常な世紀は再来しない。日本人のアンチエイジングが進んだ結果、次世代にたよる面と、自世代で解決する面とが組み合わさってくる。この好循環は、中国では弱く、しかも文革世代だけが老人化するので、高齢者=非生産人口=低知能労働という暗黒を抱えている。こうして、日本では静態構造(100年、200年と変化しない仕組み)に移行する過程で、不要なモノと、必要なモノとが「断捨離」され、ロボットの活用に移行してくる。問題は、「少子化」と「痴呆化」とが同時並行的に進むと危機であるが、少なく生んで賢く育ているという「日本人の子供性能」が抜群に向上していることに注目したい。それよりも、不妊治療への公的な支援、優生保護法などの厚生行政の見直しなど、厚生行政の「痴呆化」を是正することが大事だ。さらに、祖父ー父ー子供への「世襲」という縦線と奨励しないと、日本人の精神コアーは破壊される。つまり、母性優位の評論よりも、「何代目」という名号を養子制度を用いても継承する「父性堅持」の評論も必要である。歌舞伎役者の子育てに学ぶことは大いにある。ちなみに、拙宅では、男子はITの系統を育成し、幼児期から家庭内でLanを構築し、光ファイバー通信に触れさせてきた。ようやく、第3世代にいたり、AIのプログラミングの最前線にいる。僕と息子と孫を比較すると、労働生産性と技能知識は、第3世代が図抜けている。【写真は兵庫県豊岡市のコウノトリ:僕の父方の祖先に地である】


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