Love30～女と男と物語～

30分ずつの3つのお話でした。

「スパイス・イン・ザ・バスケット」
絵描きの夢を捨てられない教師の元夫（山寺宏一さん）のマンションに、またもや離婚してその相手への慰謝料を貸して欲しいと元妻（水野美紀さん）がやってくる。その日は妻に去られて3年ぶりにやっと好きになれた女性を、初めてマンションに招待する日。元夫は居座ろうとする元妻を追い返そうと必死になるが、元妻はマイペース。喧嘩のようになりながらも、やがて元夫は元妻の寂しさを、元妻は元夫の3年間の苦しみとその立ち直りのきっかけを理解し、結局はお互いを励ましあい、そして別れる。

もう、もとにはもどれないけれど、お互い幸せになって欲しいと思いあっていくっていう感じで、このお話が唯一ハッピーエンドっぽい匂いがするお話でした。

「結婚相談所」
昔はかっこよくて、輝いていた憧れの先輩（仁さん）が30を過ぎても結婚できないダメ男になって、結婚相談所のコンサルタントをしている後輩（真中瞳さん）のところにやって来る。先輩は昔自分にラブレターを渡した後輩がコンサルタントであることに気付かず、また現在仕事上、会員である先輩には自分の想いを告げられない後輩。

そして恋の悩み相談の電話をする後輩の相談相手は、実はその先輩。お互い両想い状態なのに、それに気付かないで空回りしていくところはコメディでした。
両想いなのだから、ハッピーエンドになるんだろうと思ってましたが、とんでもない！！3つのお話の中で一番切なくて、泣けてしまいました。
実際このお話が会場の反応が一番良かったように思います。笑いも多かったし、切ないシーンではあちこちですすり泣きが聞こえました。

最後はお互い、好きな相手だとわかったはずですが、あえて否定した後輩・・・。
変わってしまった自分は先輩にふさわしくないと思ったのでしょうか。確かに純粋な気持ちを持ち続ける先輩という役、天使な仁さんにぴったりだなあ～と思いました。

「兄への伝言」
幼馴染の一人の女性（YOUさん）を好きになった兄弟。兄（生瀬勝久さん）と弟は交際を申し込むのにある賭けをする。賭けに勝ったのは弟。そして舞台はその弟のお通夜（もしくは葬儀）のシーン。弟が兄に残した伝言から、その賭けのことを知る弟嫁。賭けの内容がギャグなのですが、最後は賭けとは関係なく、自分の人生は自分で決めたのだと納得する弟嫁。そして兄のプロポーズは受けられないと言う。

これまた、切ないお話でしたがやっぱり生瀬さんはうまい！！安定感があるというか、存在感があるっていうか、ホントに上手でした。

3つとも自分のことよりも相手の幸せを願って、励ましあうというのが中心にあったように思います。個人主義なご時勢ですから、とてもジ～ンときてしまいましたねえ。なんか人間捨てたもんじゃないよ！的な、切ないけど暖かい気持ちになれる感じがしました。DVDとかにしてほしいですねー。また観たいです☆

そうそう、仁さん宛てにはお花は二つ来てましたよ。どちらも「根津サンセットカフェ」からでした。