稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

絶望的な汚染の循環

2018年03月22日 | 日々
 福島の原発事故。
 そこから排出された膨大な放射性物質。

 それらは長い期間にわたって放射線を出し続けていく。

 この放射性物質、とくにここではセシウム137。

 これらはどんな風になっていくのだろう?
 専門的な知識のないぼくは、雨風によって拡散されていくのか?
 などと漠然と感じてきた。

 ところが、先日放映されたNHKの
「被爆の森 2018 見えてきた汚染循環」。

 科学者たちの調査によれば、ここではその多くが土壌に滞留し、植物に取り
込まれている。

    

 それを食べる鳥や獣類の体内に蓄積され、染色体異常が起きていることも実
証されている。

 つまり、放射性物質は森の中で循環しているというわけだ。

 浪江町津島地区は元々アカマツが有名だったそうだ。

    

 林業関係者たちは当初、汚染された既存のアカマツを伐採して植え
替えては・・・と考えていたらしい。

 が、調査の結果、土壌に含まれるセシウムを除去しない限り、それは意味が
ないことがわかったという。

 放射線量が十分の一になるのに百年はかかるという。

「おれらの時代は過ぎちゃった」ともらす老いた林業関係者の述懐が悲しい。

    

 この地域から避難した人々に連絡通信を絶やさない人の姿。

 みんな郷土復活を願ってのことだ。

 けれども、その見通しとなるとむずかしい。
 
 日本のエネルギー政策、この経験を踏まえて大きく舵を切ってほしいもの!
と改めて・・・。
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