稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

大文字保存会 それでよかったのか

2011年08月10日 | 日々
 岩手県陸前高田市、高田松原の松でつくった薪。
 それを京都五山送り火で燃やす準備が進んでいた。が、8月4日、中止が決められたそうだ。
 大文字保存会に「放射能の心配はないのか」などの問い合わせや意見が多数寄せられたからだという。



 奇妙に感じるのは、これらの薪を検査し、「異常なし」を確認しながら保存会が中止としたことだ。

「やったらやったで批判が出るし、やらなければ苦情が出る。騒ぎは避けたい。」(ある保存会理事談・朝日新聞から)

 風評被害の連鎖・拡大はこうして起きていくのか。



 ぼくとしては「好きにようにやりなはれ」と捨て置きたい。が、やはり言わずにはいられない。

 いったんは決めておきながら、汚染がないことを確認したにもかかわらず、中止する。それが被災者たちに与える絶望感をどうとらえるのだろうか。

 「異常なし」と判定されても「騒ぎ」が消えることはなかろう。
 けれども、納得しない人に対しては堂々と説明はできるはずだ。

 風評の連鎖を断ち切る正確な知識と勇気。
 ここにしか、実態以上に広がる被害を食い止める手立てはないはずだ。


 (写真は大文字火床からの眺め) 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする