toty日記

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所さん!大変ですよ

2020-08-26 23:08:43 | 御殿場生活
8月10日、乙女峠に登った時、帰りのバス停で
反対側にあった、ノウゼンカズラの写真を撮ったところ、

周りの木が紅葉している?と思ったのですが
どうも、枯れているらしいと気づきました。

その後、近所の人と話していたら、
どうも、楢の木が枯れているらしい。

そう思ってみてみると、御殿場から箱根の山を望んでいると
所々、この枯れた部分が見られる。

にこさんと出かけた箱根湿性花園の中で、見かけたのがこれ。



木の根元におがくずのようなものが(この場合、赤い)積もっている。


昨日、家の木を眺めていたら、
この木の根元にも、おがくず状のものがぐるりとある。



木の幹にも、おがくず状のものがいっぱい降りかかっている。



そして、見上げるとこの木の葉は、すっかり枯れてしまっている。



驚いて、以前木をきってもらったところに連絡したら
この二週間ぐらいで、楢の木が枯れているという報告がいっぱいあって、

とても小さな虫が幹に入り、楢の仲間の木が一斉にやられているらしい。

40年を超えた老木が特に被害にあうらしく、
若い木は虫を寄せ付けない力があるが

大きな木はやられているとのこと。

なんでも、日本海側の木々は、数年前からやられていて、
今年に入って、太平洋側の木々に広がっているとのこと。

切って燃やすか、薬で燻蒸しないとどこまでも広がってしまうとのこと。
早速切ってもらう手筈を依頼。

業者さんの話では、御殿場のキャンプ場、樹空の森、秩父宮記念公園近く、
ゴルフ場内等、軒並み枯れているそうだ。

カシノナガキクイムシという虫が、菌を媒介してひろがっているそうで、
それこそ、ブナ系の林にとって、大変なことが起きているらしい。

「ブナ枯れ」で検索すると、各都道府県のホームページで警告を発している。
以前、マツクイムシが広がった時のようなものだそうだ。


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古今和歌集の写本

2020-08-25 22:26:44 | 和歌集
7月にスマホを手に入れてから、
スマホから投稿することが増えたのですが、

まとまったことを書きたいときには、やはりキーボードで入力し、
編集機能が使える、ほかに参考になる画面を開くなどが

スムーズにできるパソコンでの入力と投稿がやりやすいと感じ、
この二か月間にFacebookに投稿したものを、重複しますが、アップします。

特に、Facebookは以前アカウントを乗っ取られたことがあり、
それまでの記録がなくなってしまったので、
保険の意味も含めて、ブログも続けることにしました。


ということで、古今和歌集の写本です。

夫の伯母の遺品を整理していて、箱に入った古い書物が出てきました。
箱と書物の写真を載せて、これはなんでしょう?どうしたらいいでしょう?
と、Facebookに投げかけてみたら、

早速、俊介さんから、
源氏物語の若紫が見つかった経緯もあり、

その時の鑑定にあたった方を大河内様から紹介してもらったらと
ご提案いただき、あれよあれよという間に

大河内様からの連絡、先生からの連絡が続き、
16日(日)には、東京の家にお出でいただくことになりました。

その際頂いたメールには、八代集と思われること、
写本ですか?版本ですか?奥付はありますか?
と、記されていたが、それらの言葉のきちんとした定義も知らず、
ネットで俄か勉強して、先生のお出でを待ちました。


16日は、暑さ最高潮の一日、
汗をふきふきお出でいただいた藤本先生は、
お出しした飲み物もちょっと口をつけられただけで、
早速、古今和歌集などの古書をご覧になり始めました。

カバンから、布製の筆箱をおだしになり、
そこから調べる時の七つ道具、
へら、
懐中電灯、
鏡、
目打ち等々が出現します。

鑑定というと、白い手袋を連想するのですが、
このようなものを鑑定するときは、素手の感触がとても大事で、

まず、写本か、版本かは、素手でさわってみると
写本の墨は、盛り上がって感じるし、
版本は、溝が感じられるとのこと。

私は、余りにもきれいに揃っていて、凹凸も感じられなかったので
版本と勝手に思っていたのですが、写本ですとのこと。

時代的な考証は、紙の質による。
江戸以前は、紙を漉くとき座っていたので、
均質にはなりにくく、厚みも凸凹も感じられるそうだが、

江戸以降は、立って紙すきをするようになったので、
より薄く、均質に平滑に漉けるようになったので

よって、今回のものは、江戸中期の写本だろうとのこと。
紙の材料については、紙を懐中電灯で裏から照らし、
透けたところをよくみることで、およその予想がつくとのこと。

八代集とは、勅撰和歌集を年代順に数えて八つを集めたものという意味だそうだが、
今回のものは、7冊。

でも、入っていた箱にぴたりと入っていたので、
一冊がなくなっているというわけではない。次の写真は、入っていた箱、及び金具。





端から、へらを使ってページをめくっていらした先生は、
そうか、そういうわけかと、何回もつぶやきながら、
7冊全部に目を通された。

八代集は、①古今和歌集、②後撰和歌集、③拾遺和歌集、④後拾遺和歌集、
⑤金葉和歌集、⑥詞花和歌集、⑦千載和歌集、⑧新古今和歌集の八冊を指すが、

今回のものは、④~⑥が抜けていて、
⑨新勅撰和歌集、⑩続後撰和歌集が加わっての7冊だった。

これは、これを写本した方の何かの思いがあってのことで、
選者のつながりを大事になさったのかもしれない、というようなことだった。

そもそも昔の本は、今とは比較にならないほど貴重なもので、
内容を伝えるには、写本か版本(版木を掘って摺る)しか方法はなく、

写本の際には、誤字脱字もありうるし、
版本は頑張っても200部くらいしか擦れない。(版木が擦り切れて不鮮明になってしまうから)

とてつもなく時間と手間のかかるもので、
地位やお金のある人が、祐筆という書き写すことに秀でた人を使って
写本をする。

今回のものは、質の良い紙をつかっているので、
思い入れがこもったもので、作るときにかなりの力を注ぎこんでいる。

全体がとても綺麗で、
ページをめくった形跡が余りみられないことから、

このようなものを作り、手元に置けることで
満足していたのではなかろうかとの、ご意見だった。

どちらにしても、これをどうしたらいいでしょう?の質問には、
売るとしたら、一冊1万円とかで業者は買い、
それを20万、30万で売る商売ですからと、

言外に売っても大したものではないということをおっしゃったのかと感じたが、
我が家にあるよりは、こういうことを研究する方の目に触れるようにするには、
と、いくつかの研究機関をご紹介いただいた。

しばらくは、眺めていようかと思うが、将来的には
それらの研究機関の中から選んで、寄贈するのが良いのかと思っている。

どちらにしても、夫は理系人間で、余り関心を示していなかったが
私が俄か勉強の結果を知人に話すのを聞きながら、
へぇーといった感じである。

他に順不同で、
その時のメモから、覚えとして書いておく。

写本のやり方、ばらした紙の上に糸をはり、
それをガイドに、上から転写する。

写本・版本でどちらにも優劣はない、
版本をもとに写本を作ることもある。

へらは職人さんの手作り。使い勝手のいいものを腕のいい職人さんが
ボランティアで作ってくれる。研究を志す人にあげている。

他に、参考となるサイトを。

源氏物語の若紫が出現したときのもの。
このリンク先の写真に、へらが写っています

鑑定という仕組みの中に、古筆家が果たす役割の話。
たまたま、同級生に古筆さんがいること、
その縁で面白い話があることを、お知らせした。

先生の紹介(Wiki)

最後に、先生からコロナで外出する機会が減り、
こうして外出でき、資料を拝見できるのは嬉しいことですとおっしゃって頂き、
良い先生をご紹介して頂いたと、繋いで頂いた方々に感謝しております。
そうそう、繋いでくださった方々は、コーラス仲間です。


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