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とつぜん上方落語 第24回 試し酒

 NHK「日本の話芸」で桂塩鯛さんの「試し酒」を観る。絶品であった。塩鯛さんの「試し酒」はなんども観た。落語会で生で観た事も何度かある。そのうちでも、昨夜観た「試し酒」は特に良かった。
 商家近江屋のだんさんが、別の商家のだんさんを訪問する。用があるという近江屋を当家のだんさんがムリいって酒の相手をしてもらうことに。おもてに供の者がいるというと、お供の人にも入ってもらえとなる。この近江屋のお供久蔵がとんでもない大酒のみだという話。
 なんぼ大酒のみでも5升も飲めんやろ。いや久蔵なら飲める。と、いいあらそいに。で、賭けをすることになった。だんさん、久蔵に聞く。どや5升飲むか。ちょっと外で考えさせてくれと久蔵外にでる。
 帰って来た久蔵。おらやりますだ。5升の酒を飲み始める。1升入りの大杯で5杯久蔵が飲めば近江屋のだんさんの勝ち。
 大酒豪久蔵がひたすら大杯で酒を飲んでいるだけの噺だが、ヘタな落語家がやると退屈な話である。塩鯛さんは、5杯の酒、1杯1杯に違う演出をほどこしてあきさせない。また、久蔵は飲みながら双方のだんさんに話しかけるわけだが、この久蔵、田舎者ではあるが、なかなかの教養人で話題も豊富。塩鯛さん演じる、この久蔵の人物造詣が見事。田舎者で言葉はぞんざいだが、二人のだんさんには、それなりの敬意を払っているようでもある。実に魅力的なキャラである。
 上方落語の噺家さんには極めつけというべき噺がある。例えば四天王なら、桂米朝師匠なら「百年目」笑福亭松鶴師匠なら「らくだ」三代目桂春団治師匠「いかけや」5代目桂文枝師匠「たちきれ線香」また、現役の第一線の噺家なら桂南光「初天神」桂雀々「手水まわし」桂ざこば「子はかすがい」など。これらの中に桂塩鯛「試し酒」はまちがいなく入るだろう。
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