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前立腺風雲録 第23回

 六甲アイランド甲南病院を退院した。その日から自己導尿の日々が始る。小生は自然排尿できないのだ。場合によっては一生自己導尿しなくてはいけない。
 導尿用具一式は次の通り。まず、自己導尿用カテーテル。これは再利用型カテーテルと使い捨てカテーテルの2種ある。小生は2種類持った。常時、使うのは再利用型カテーテルだ。これは1ヶ月使える。
 カテーテルがないと排尿できない。破損すれば非常に困る。使い捨てカテーテルは予備としておいて置く。それに使い捨てカテーテルは外出時、常に5本は持ち歩いている。なんらかの理由で帰宅できない場合に備えてである。もちろん会社にも、10本はロッカーに入れておく。
 消毒液と消毒綿。再利用型カテーテルは、こういう形をしている。カテーテル本体はプラスチックの管に入っていて、その管には消毒液が入っている。カテーテル本体は常時、液につかっている状態である。この消毒液は1日に一度、新しい液に入れ替えなければならない。潤滑ゼリーと計量カップも必要である。
 自己導尿の手順はこうである。まず、導尿する前には必ず手を洗う。尿道口を消毒綿で消毒する。尿道口とカテーテルの先端に潤滑ゼリーを塗る。尿道を真っ直ぐ立てる。カテーテルをゆっくり挿入する。カテーテルの先端で尿道の内壁をこすらないように気をつける。カテーテルがいっぱい尿道に入ったら、そっと下に向けて排尿する。出た尿は計量カップで受けて計量ノートに記録する。
 この導尿を1日に5回。だいたい最長で5時間間隔で行う、最初と最後は、起床時と就寝前に行う。小生の場合、起床時が午前4時。2回目は午前9時。3回目午後1時。4回目午後5時。就寝前が午後10時に導尿をしていた。起床時と就寝前は自宅で行うが、2回目3回目4回目は会社でした。そのため、会社にも導尿用具を1セット置いていた。外出時は駅のトイレや、友人たちと飲酒している時(もちろん小生だけノンアルコールビールである)は、店のトイレで行った。
 飲んだ水分量と出た尿の量はノートに書いて記録する。ときどき、導尿を失敗して出血する。小生のごときめんどうくさがりにとって、自己導尿は大変な負担である。でも、これをしないと健康を損ねる。
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