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SFマガジン2019年4月号


SFマガジン2019年4月号 №732   早川書房

雫石鉄也ひとり人気カウンター

1位 折り紙食堂 エッシャーのフランベ   三方行成
2位 戦車の中               郝景芳 立原透耶役
3位 無重力的新世界            高島雄哉
4位 ミサイルマン             片瀬二郎
5位 半身の魚/必殺!/二つ折りの恋文が  草上仁
6位 たのしい超監視社会          柞刈湯葉
7位 野生のエルヴィスを追って       石川宗生
8位 書夢回想               円城塔
9位 一〇〇〇億の物語           樋口恭介
10位 アトモスフェイラ・インコグニタ ニール・スティーヴンスン 
                      日暮雅通訳
未読 サーペント              飛浩隆
未読 銀翼とプレアシスタント(抄)     上田早夕里
未読 大進化どうぶつデスゲーム       草野原々

連載

小角の城(第52回)             夢枕獏
幻視百景(第19回)             酉島伝法

「ベスト・オブ・ベスト2018」と銘打って「SFが読みたい!2019年版」上位作家の特集である。この企画は毎年やっているが、表紙を見て今どき感を感じたしだい。ごらんのようにカタカナはニール・スティーヴンスンだけ。では外国人はスティーヴンスンだけかというとそうではない。もう一人外国人がいる。郝景芳は中国人。いま、中国SFが元気である。カタカナ名前の外国人作家でここで取り上げるべき作家は他にもいると思うのだが。
 そいうわけで、今月はなかなか読みごたえがあった。ただ、せっかくだから全作書き下ろしの読み切り短篇でまとめて欲しかった。長編の冒頭だけなんて中途半端なことはやめてほしい。  
 それぞれの作品はバラエティに富んでいて、読んでいて楽しかった。では、印象に残った作品を簡単ながら少しレビューをしよう。
「戦車の中」俺と雪怪は小型機械車とあう。ヤツの中には人間が入っているのか。
「書夢回想」本、書店、図書館。円城塔としては判りやすい。
「無重力的新世界」11人の芸術家を乗せてシャトルは月へ飛ぶ。芸術家たちには月に着くまで新作を制作すべしという課題が。
「野生のエルヴィスを追って」野性のエルヴィスは絶滅危惧種。家庭で飼われている愛玩用のエルヴィスもある。
「一〇〇〇億の物語」長すぎる。つまらん。
「たのしい超監視社会」総監視の全体国家の話。
「折り紙食堂 エッシャーのフランベ」メシを食いに食堂へ。主人は料理しないで折り紙ばかりしている。なんとも不条理なのがいい。
「ミサイルマン」この忙しいのにンナホナが出社しない。外国人労働者雇用管理責任者の俊輔が彼の宿舎に行くと。
「半身の魚/必殺!/二つ折りの恋文が」ショートショート3編。「半身の魚」が面白かったかな。あと2篇はどうということない。           
「アトモスフェイラ・インコグニタ」つまらん。小生はスティーヴンスンとは相性が悪いようだ
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