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キャット・バルー


監督 エリオット・シルヴァースタイン
出演 ジェーン・フォンダ、リー・マーヴィン、ナット・キング・コール

 若いきれいな娘が縛り首になろうとしている。彼女はなぜ縛り首になるのか。それがこの映画のストーリー。
 教師になる勉強をおえてキャサリンが故郷に帰って来た。実家の牧場には父と先住民の使用人がいる。ところが牧場には馬もいなく、荒れている。父は町の開発を企む顔役と対立していたのだ。そして父が殺し屋に殺される。
 復讐をちかったキャサリンは、先住民の使用人、列車の中で知り合った二人のならず者を仲間に強盗団を結成。さらにキャサリンは高名な凄腕のガンマン、キッド・シェリーンを呼ぶ。やってきたのは、酔っ払いでアル中のボロクズみたいなおっさん。
 キャサリン一味は列車を襲い、顔役の会社の給料を強奪。完全に顔役を敵に回してしまった。
 父を殺された娘が仇を討つ西部劇は「勇気ある追跡」があるが、本作はコメディー仕立てで、おかしく軽快な映画となっている。お約束の酒場の殴りあいもある。おりおりに、ナット・キング・コールとスタッビー・ケイの二人組がバンジョーを弾きながらカントリー・アンド・ウェスタンでキャサリン=キャット・バルーのおはなしを歌う。これなど、浄瑠璃かナニワ節といったところか。あたかも講釈師がパンパンとはり扇を叩きながら、西部の伝説の女盗賊のお噂を聞いているよう。
 二十歳代のジェーン・フォンダがきれいでかわいい。おきゃんで元気いっぱいで、勝気で向こう意気が強く、大変に魅力的。リー・マーヴィンは殺し屋と酔っ払いガンマンの二役だが、酔っ払いの演技が絶品。
 お話は悲惨で深刻なモノだが、楽しく面白い西部劇であった。 
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