安俵氏と安俵小原氏について
画像3の※1について、
幾佐井(私市)氏の先祖は、平氏でも藤原氏でもありません。
幾佐井(私市)氏の真の先祖は、河内国肩野(交野)を本拠地としていた、肩野物部氏の一族「日下部氏」です。
では何故、幾佐井(私市)氏が平姓と表記されているのか、その理由は、
東和町の史家である小原無学氏という人物が、丹内山神社の奉納棟札に記載されている大旦那の「平姓安俵氏(画像4)」について、具体的にどの系譜に属している一族なのか特定出来ないまま、安易に「平姓安俵氏」=「藤姓安俵小原氏」としてしまったために、姓氏に矛盾が生じ、その矛盾を繕うために、安俵小原氏の先祖である「幾佐井(私市)氏」を、あたかも「平姓」も称していた一族かのようにし、その誤った見解を、「猿ヶ石叢書・第25輯(S.34.6.25発行)」において世に発表してしまったのが原因です。それ以来、安俵氏は安俵小原氏と混同されるようになってしまいました。(画像5上段参照)
つまり、安俵氏と安俵小原氏は、本姓の違う別々の一族です。(画像5下段参照)
そして、この奉納棟札の安俵氏の人物(家系)は、代々「平姓」を名乗り、諱(いみな・下の名)に「義」の字が付いていることから、明らかに和賀氏一族となった小原氏宗家(和賀氏流小原氏)の人物(家系)です。
因みに、
・安俵氏(小原氏宗家)は「平姓」
・安俵小原氏(狭良城流)は「藤原姓」(自称)
・安俵小原氏(砂子流)は「源姓」
・安俵小原氏(別当家)は「物部姓」
です。