日本の年末はやっぱり第九!
~ドイツ語で第九を歌おう~
TOSSいなほ 内山祐貴子
1 日本の風物詩
日本の年末の風物詩の一つに、ベートーヴェン作曲の交響曲第9番「合唱付き」がある。
中学2年生は、同じくベートーヴェン作曲の交響曲第5番を鑑賞で扱う。ベートーヴェンつながりで、12月になるとドイツ語で第九の「歓喜の歌」を取り上げる。西邑裕子氏の追試。
2 いきなり歌う!
ドイツ語で歌うので、ドイツ語が書かれた楽譜を準備する。歌詞の下に、カタカナで発音を書いておく。
指示1 先生が歌います。知っていても絶対に歌ってはいけません。
発問1 この曲を聴いたことがあった人?
発問2 作曲者は誰ですか?
発問3 題名は何ですか?
指示2 今日はこの曲をみんなで歌います。ドイツ語で歌います
・・・「え~~!?ムリムリ!」という声が上がる。
「1学期にイタリア語で『サンタルチア』を歌えたみなさんなら、大丈夫!」と励ます。1時間の授業で、4小節ずつ(配布する楽譜でいうと1段分)取り上げる。範唱よりゆっくり練習し、いつものように3回で覚えるように言うと、集中して覚えようとする。
3 うっち~のドイツ語講座
「お待たせしました!うっち~のドイツ語講座です!」
指示3 こんな印があります(ウムラウトの‥を書く。)ウムラウト、と言います。ウムラウト、さんはい。
指示4 1段目にウムラウトがいくつありますか?
隣同士確認させた後、赤鉛筆で「Ö」を囲ませる。
指示5 Öは、口をオの形にしてエと言います。
口の形を確認して、3回繰り返す。「シェーネル」「ゲッテル」の発音を確認する。
1回の授業で、1つのドイツ語講座を取り上げて練習する。以降3回の授業では、次の発音を取り上げる。
「Tochtel」などのch・・・「ホ」というのではなく、息で「ホッ」と発音する。
「Wirbe」などのW・・・唇を軽くかんで「ヴィ」と発音する。
「Brüdel」などのÜ・・・ウの口でイと言う。
さらにできる生徒には、イタリア語のときと同じように「r」の巻き舌も教える。
最後はホンモノを鑑賞
最後は「歓喜の歌」を鑑賞する。自分たちが覚えたドイツ語の歌詞が聞こえてくると、画面を食い入るように見つめている。
年度末に行う「音楽授業ベスト10」で、昨年「歓喜の歌」が上位にランクインした。とても人気のある歌だった。