トシの旅

小さな旅で学んだことや感じたことを、
まとめるつもりで綴っています。

旧倉吉線を、打吹駅から上小鴨駅まで歩きました

2013年07月07日 | 日記
かつて、山陰本線倉吉駅から山守(やまもり)駅を結んでいた旧倉吉線。前回は、激しい雨の中、倉吉駅から歩き始め、打吹(うつぶき)駅で挫折しました。雨と風に負けたからです(2013年6月4日の日記)。

この写真は、旧打吹駅の跡地につくられた倉吉線鉄道記念館(以後は「鉄道記念館」と書きます)に展示されていたものです。貨車と客車を連結した混合列車を牽引していた倉吉線の蒸気機関車の姿が写っています。旧倉吉線は。明治45(1912)年に、倉吉駅・打吹駅間が開通しました。そして、昭和33(1958)年に、山守駅まで延伸しました。全長20kmの鉄道でした。

これが、倉吉線鉄道記念館です。今回は、ここ打吹駅跡から西に向かい、関金駅まで歩くことにしていました。しかし、今回は厳しい暑さに、旧上小鴨(かみおがも)駅跡で断念しました。度重なる挫折に情けない思いもありましたが、倉吉線の跡地は、自転車・歩行者専用道路として、大切に残されていました。鉄道記念館で、駅や列車の写真を見た後、出発しました。
鉄道記念館にあった旧打吹駅の写真です。倉吉線は、姫新線の勝山(現、中国勝山)駅につながる計画でしたが、昭和60(1985)年に廃止になりました。
以前、訪ねたとき、近くのタクシー会社のドライバーから教えていただいた駅に向かう道路。この先に駅舎があったようです。写真の右側にかつて倉吉線を走っていたSLが静態保存されていました。

C1176号機の姿を見ながら、西に向かって進みます。

公園になっている旧打吹駅。列車はここから西に向かって進んでいました。

公園を出た線路跡は、2車線の道路になっていました。道路を西に向かって進みます。

グンゼの工場を過ぎると、その先の一級河川、小鴨(おがも)川に向かって、ゆるやかに右にカーブしながら上って行きます。

道路は、右カーブになりましたが、かつての線路跡はまっすぐ川に向かっていました。小鴨川の手前の土手を左に進み、打吹駅の方向を振り返って見ました。まっすぐ進む線路跡は、下の道路のような道筋になるのでしょうか?

小鴨川の対岸です。線路跡は、左にある市営住宅のあたりに向かっていたようです。小鴨川にかかる出口橋を渡ってすぐ左折して市営住宅に向かって歩き、市営住宅の手前を右折して進み、その先にある小さい川を渡りました。

田んぼの向きとは、明らかに異なる盛り土の跡が田んぼの中にありました。その先の道路に向かって続いていました。道路の手前に、常夜灯や灯籠が立っていました。
灯籠のあるところから振り返って撮影しました。盛り土の跡がはっきりわかります。線路跡です。

線路跡は道路に合流しました。先に進みます。
左カーブが始まるあたりに「福祉の里」の看板が見えました。

「福祉の里」の看板の向かい側(道路の左側)に線路が復元されて公園風に整備されていました。もちろんかつての線路跡ではありません。線路跡は道路の中に吸収されています。
さらに、線路跡を進みます。道路の右側に、枕木で土留めがしてある果樹園がありました。線路跡らしい光景でした。

打吹駅を出てから20分ぐらいで、「西中学校」の案内のある交差点につきました。その先に、「花と緑のふれあいロード」の案内がありました。
その向かいに、当時のプラットホームが残っていました。そこに線路が敷設され、トイレとベンチのある休憩所がつくられていました。

倉吉線の西倉吉駅の跡でした。「ロードステーション にしくら」と書かれた標識がつくられていました。ちなみに、倉吉線の打吹駅から西倉吉駅までは2.6kmだったそうです。

これは、鉄道記念館にあった旧西倉吉駅の写真です。女子高校生の通学風景です。駅の出口は、プラットホームの写真の右側にありました。彼女たちは、今何歳になっているのでしょうか?

これも、鉄道記念館に展示されていた写真です。DLに牽引された列車が停車しています。行き違いのできる駅だったようですね、角度から見ると倉吉駅行きの列車のようです。なつかしい腕木式の信号機が見えます。

ここから旧上小鴨駅までの倉吉線の線路跡、3.9kmの区間は、「花と緑のふれあいロード」という、自転車・歩行者の専用道路になっていました。また、かつての駅跡は、その休憩所として整備されていました。

旧西倉吉駅から次の小鴨駅方面に向けて進みます。道路の左側に学校給食センターと消防署がありました。その先で道路は、90度左にカーブします。鉄道では考えられないカーブです。近づいてみるとガードレールの先に、舗装された道が続いています。

桜の並木が延びて、道路の法面(のりめん)に転々と石の標識が続いています。

石標には、境界を示す「エ」のマークが刻印されていました。間違いありません。倉吉線の線路跡です。まっすぐ続いていました。暑い日でしたが、田んぼの中を渡ってくる風はさわやかで、気持ちのいいウオーキングになりました。次回は、桜の花が満開になる春に歩いてみようと思いました。

この道路脇には、県道501号という道路標識がありました。この自転車・歩行者専用道路が県道501号線です。
線路跡の道路は、地元の方々が、お花の管理をしておられるようです。でも、もう菜の花の季節は終わっていますよね。掲示をはがすのを忘れたのでしょうか?

あじさいの花がきれいでした。

西倉吉駅から30分(1.9km)。道路が二つに分岐します。左の道路を歩きます。小鴨駅跡に着きました。

ここも、ふれあいロードの休憩所(ロードステーション おがも)になっています。トイレも休憩所の雰囲気も、西倉吉駅とそっくりです。

鉄道記念館に展示されていた小鴨駅の写真です。駅舎は、ホームの待合室といった雰囲気です。駅につながる道路は今も同じところに残っています。

小鴨駅に入ったディーゼルカーです。駅の位置から見て、下り山守方面行きの列車だと思います。鉄道記念館にあった写真です。

ふれあいロードの案内板です。次の上小鴨駅跡まで、2kmあります。

汗をびっしょりかいて、水をたっぷり飲んで、ひたすら歩きました。30分で、上小鴨駅跡に着きました。今は、「ロードステーション かみおがも」。ここも、西倉吉駅跡と小鴨駅跡のふれあいロードの休憩所と同じ雰囲気です。
鉄道記念館にあった上小鴨駅の写真です。駅舎は、山守方面に向かって左側にありました。

上小鴨駅の先で、「花と緑のふれあいロード」は終わります。旧打吹駅から旧上小鴨駅までは6.9kmありました。普通に歩けば、1時間半ぐらいの距離です。ここで断念したのはほんとに恥ずかしいです。

打吹駅跡から上小鴨駅跡まで、倉吉線の線路跡を歩いてきました。線路跡はサイクリングやウオーキングのための道路として整備されており、廃止後28年になりますが、市民や観光客に大事に守られていました。


































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1 コメント

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見ました (山田の)
2013-07-12 20:40:18
 夏らしいバックになりました。暑い中の調査お疲れさまでした。熱中症にならない内に終わるのがよいのでは?無理をしてはいけません。楽しい記事をありがとうございます。
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