トシの旅

小さな旅で学んだことや感じたことを、
まとめるつもりで綴っています。

青春18きっぷで訪ねた福知山城下町

2010年09月16日 | 日記
この夏の、青春18きっぷの最後の旅は、福知山にしました

由良川を利用した農産物や製品の集積地として、古くから栄えたところです
今も、下柳町には、
水運にかかわっていた商人の栄華をしのばせる町並みが残っています

丹波、丹後地方は、私には、青春18キップの旅にぴったりのところです
5~6時間かかるのですが、山間部の田園風景が車窓から楽しめるからです
時間が短く感じられるのです

篠山、出石、豊岡、城崎温泉に行ったのも、18きっぷの旅でした

明智光秀がつくった、シャープでスマートな福知山城を見るため
そして、時間があれば、
最近報道されている「サルとイノシシの子が仲良く遊んでいる動物園」を訪ねようと
今回も、朝6時に家を出ました


尼崎から福知山線で行き、帰りは和田山から播但線で姫路に出るコースでした


いつものように、朝6時に家を出て、福知山線の起点、尼崎に向かいました
尼崎駅に立つ、近松門左衛門作「冥途の飛脚」のヒロイン、「梅川」の像、文楽風でした
丹波路快速で篠山口駅、そこで、普通列車に乗り継いで、福知山駅に着きました

 
駅前に、SLが展示されている福知山駅は、超モダンな駅舎でした


食事をすませてから、福知山城に向かいました
福知山城は、予想どおり美しい城でした


天正7(1579)年、丹波地方を平定した明智光秀が築きました
市街地の南から張り出した丘陵にあり、周囲に由良川、土師川が流れる、
白漆喰と板張りの、明智光秀のイメージ通りの品のいい、美しい城です

福知山駅や、本丸には天守閣の鴟尾のレプリカが展示されています
また、城の石垣には、近くにあった五輪塔や宝きょう印塔の石が転用されましたが、
今は、天守閣付近に、それらが集められています
石材を産出するところがなかったからともいわれますが、
一説には、城のお守りにしたともいわれています
年代が刻まれていたものでは、
延文4(1359)年のものが最古のものだったようです

城には井戸が必需品です
「豊磐井」(とよいわいのい)が天守閣の前に残っています
井戸の深さは約50メートル、城郭内の湛水井戸では日本一の深さだそうです
本丸が標高43メートルですから、井戸の底は海面下ということになります
大変な苦労の末に掘られたものでしょう



明智光秀の福知山での治世は長くはありませんでしたが、
人々の記憶には深く刻まれ、市内の御霊神社に祀られました


福知山は、空襲にはあわなかったのでしょうか
街には木造の建物も多くあり、落ち着いた、昭和の雰囲気にあふれています

御霊神社の正面にあたる、メインストリートの広小路の商店街には
福知山音頭の像がたくさん飾られています


「明智光秀 丹波を広め 広め 丹波の福知山」

福知山音頭に歌われたように、全国から人が集まってくる
元気のいい福知山にしてほしいと思いました

平日の午後でしたが、ほとんど観光客に出会うことがありませんでした
広小路には、町おこしに携わる人たちが集う事務所の建物がありました
多くの知恵と努力を結集して、活性化してくださるものと期待しています

心残りは、ガイドブックに載っていた、
正面から天守閣の上層部を撮りたいと思って、
いいアングルを時間をかけてさがしたのですが、
見つけることができなかったことでした

また、時間がなくて、今話題の動物園も訪ねることができませんでした