トシの読書日記

読書備忘録

この自由な国におけるどうしようもない閉塞感

2009-06-08 17:19:17 | あ行の作家
伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」読了


西村賢太とか車谷長吉とかそんなのばっかり読んでると、もう陰々滅々としてくるんで(笑)ちょっと気晴らしに読んでみました。

2~3年前くらいの芥川賞受賞作です。読み出してすぐ「うまいなぁ」と思いました。書き出しがいいですね。そして登場人物の境遇、人間関係を会話の中から読者に説明していくんですが、できる限り自然な形になるように、言葉の選び方、会話の進め方が絶妙ですね。うまいです。


でも、印象に残ったのはそれだけかな(笑)作風はソフトな絲山秋子って感じですかね。でも、いい気分転換になりました。

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