東野としひろ活動NEWS

東野としひろの活動報告やメッセージをお届けします。

平成28年度第1回市町村議会議員特別セミナー(その1)

2016-05-11 05:09:33 | 市議会活動
 4月14日、15日の2日間、滋賀県大津市の全国市町村国際文化研修所(JIAM)で行われた市町村議会議員特別セミナー『地域再生、まちづくり』を受講してきました。今年度最初のJIAMでの研修です。
 西脇市議会からは、私と高瀬議員でした。北海道から沖縄県までの270名の市町村議員が参加されました。全国から自主的に集われている議員の皆さんと交流することは、私にとってとても有意義です。



14日の講義の概要を説明します。

①「養父市における国家戦略特区の取り組みと地方創生について」養父市長  広瀬 栄 氏  
 平成26年国家戦略特別区域法により、養父市は中山間地農業の改革拠点として、初めに指定されました。
 過疎化・人口減少・地域経済の縮小の中、特に主産業の農業において耕作放棄地の拡大や担い手不足という養父市の深刻な現状から、定住人口を確保し、新しい中山間地農業の仕組みを創るとの強い想いから、提案されました。
 再生・農業の流動化を図るものの、農業委員会の権限を市に移譲する等の改革提案が受け入れられたもので、そこに至る市内での困難さが経緯として説明されました。
 その後、現在に至るまでの進捗、参入事業者の取り組み状況や雇用拡大等、地域での変化の状況が詳しく説明されました。また、新たな規制緩和の提案として、シルバー人材活用・農業生産法人の要件緩和・遠隔医療とドローン活用・自家用有償旅客運送の拡大(ライドシェア)等の要望もしていることも触れられました。
 まち・ひと・しごと・ふるさと養父市創生総合戦略においては、国家戦略特区である事を活かし地方創生を図るのものとし、画一的なことをせず、養父市にあったことをすると言明されました。国家戦略特区を勝ち得た自負から、地方創生を図ろうと闘っている事が感じられました。

②「神山プロジェクト」~ 創造的過疎から考える地方創生 ~ 特定非営利活動法人グリーンバレー理事長大南 信也氏
 徳島県神山町は、消費者庁の移転の候補地となるなど、全国的に注目されているまちです。その中心的なリーダーが、大南信也氏です。
 創造的過疎という造語は、過疎化の現状を受け入れ、外部から若者やクリエイティブ人材を誘致することで人口構成の健全化を図り、ICTインフラ等を活用し、多様な働き方を実現するビジネスの場を創り出し、農林業のみに頼らないバランスの取れた持続可能な地域を目指す意味を込めています。
 雇用や仕事がないから、地域の若者の里帰りや移住者の呼び込みが出来ず、後継人材も育たない地域課題を解決すべく立ち上げられた、神山プロジェクトを紹介されました。
 1..サテライトオフィス
 IT・映像・デザイン等の働く場所を選ばない企業の誘致
 元は2のワークインレジデンス立ち上げの流れから、人のつながりで出来たものとのことですが、クローズアップ現代でも、川でパソコン作業する象徴的な映像が流れ、消費者庁長官や職員も試験的にこの地で勤務されたとのこと。
 2..ワークインレジデンス
 町の将来にとって必要になる働き手や起業者の誘致
 商店街に必要な店を設定し、職能を持った移住者を逆指名。ビストロ・カフェ・パン屋・ピザ屋・靴屋・ゲストハウス…
3.神山塾
 求職者支援訓練による後継人材育成
 訓練生が、首都圏出身30才前後のクリエイター系独身女性で、77名輩出。
 50%が定住。10人現地結婚。

 地方はただ農産物の基地ではなく、地域内で経済を循環させる方策を考える必要があること。農業から出発するのではなく、人を呼び込む仕組みを作り、レストランなどサービス産業のために農業が必要になるという考え方でまちの中で経済循環を仕掛ける。
 大南氏が述べられたことで特に印象に残っていることを挙げると、
・現在は、先が読めない時代であり、「今の小学生の65%は、今はない仕事に就くだろう」とアメリカの学者は言っている。 想像も出来ない未来だから、 やってみる。
・「なぜ人口が減るのか」「なぜ空き店舗が増えるのか」など、本気で取り組もうとする熱いメンバーで、1つ1つの課題に対し原因を徹底的に洗い出し、 改善策をとことん議論することが重要。
・「すきな日本」に、「手(て)」を加え、「す『て』きな日本」にしよう。
・出来ない理由より、出来る方法を! Just Do It とにかく始めろ! やったらええんちゃうん?! やってみなはれ❗‼️
 
 地域を変革するには、強い意志を持った集団と粘り強い取り組みだということを実感しました。
コメント
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