蕎麦の散歩道

美味しい蕎麦と、楽しい食の道を歩む。

木香  船堀通り  困った時の、が多くなりそう

2010-07-30 10:14:32 | 日記のような


ちょっと事情があって、半年近く仮住まいです。
なるべく自宅から近いところを探してもらったら、「木香」のすぐ近くで
歩いて1分程度のところでした。



この日はその報告も兼ねてランチに入ります。
辛味大根の辛いのが手に入ったというので、それでせいろを二枚。
この時期、こんなに辛いのもありがたい。
蕎麦はいつもよりやや太めになっていました。
「木香」の回数が増えそうです。

生粉打ち蕎麦 木香 江戸川区東小松川2-25-7 
                     11:30~14:00/17:30~21:00  土・日 定休・月曜
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言霊も身から出れば一人前

2010-07-28 18:10:59 | 日記のような



ソバリエの前島さんのお誘いを受けて俳句会に出ています。
これが2回目でこの日は自由が丘の「山九」です。
俳句会は蕎麦屋で開催します。
毎回100程度の投句があって、俳句の悦花先生も参加する本格的な
ものです。
初回は小学生以来の作句でどうか?と思ったのですが、意外と
楽しくなってしまいました。
詳しくはコチラで。

山九
目黒区自由が丘1-7-3  03-5701-1180
11:30~14:00/18:00~22:00 定休日 ・ 火曜日




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日曜庵  柴又帝釈天  粉と水と空気が幸せに絡み合う

2010-07-27 10:24:26 | 江戸川・江東・葛飾・新宿・大田区・足立区

2005年に蕎麦屋回りを始めた頃の初期に訪問したお店でした。
あの頃は無闇矢鱈に蕎麦屋を巡り、失敗続きで、その中で「日曜庵」を
見つけてほっとしたとの記事になっています。その日は昼前から2店ほど入り、
箸を付けて、すぐに出てきたような記憶があって、今から考えると礼を欠くようなことをしていて恥ずかしい次第です。
従って5年ぶりの訪問でした。
ぴさんと流山「すず季」で京都の辛口ブロガー「美味」さんとお会いしたときに、この店の話になり、ぴさんのお近くだということで、お昼に待ち合わせしました。



太陽が刺すように熱く、とらやの団子や帝釈天にも興味が湧かないくらい
すぐに涼しいお店に入りたいと急ぎます。
なごり雪という涼しそうな豆腐と生ビールで喉を満たします。
ビールの泡がこんなにも美味いのかと、一瞬グラスを見て、魔法のような
麦ジュースに見惚れました。

え胡麻油と醤油でなごり雪を

生ビールの泡でこれまで一番美味かったのは浅草の「おざわ」です。
あの美味さの秘訣はなんだったのかよく分かりません。
蕎麦屋でありながらベルギービールを数銘柄ラインナップしているくらいだから、ビールによほどの思い込みがあるのかもしれません。
注ぎに細心の注意をしているのかもしれません。

ビールは一杯だけにして蕎麦にしました。
それだけ早く蕎麦を味わって見たかったのです。
蕎麦は田舎、粗挽き、せいろを3枚並べて食べ比べしました。
粗挽きのチカラに箸が止まります。

粗挽きは最初に水蕎麦で頂く、水から潜り抜け味わいがスルッと舌にくる


豊かな香りがたちます。匂いというよりは香りといった表現が当てはまりましたが、
それが太い束になって鼻腔を抜けていきました。
ぴさんは一瞬言葉を失って考え込んでいました。
流山「すず季」の常連のぴさんは粗挽き蕎麦、それもよい粗挽き蕎麦を経験していて、多分その比較の数々が頭の中を走っていたのでしょう。

細身、正四角の粗挽き

これは後で聞いたことですが、2007年低温貯蔵ビンテージものでした。
開店以来、蕎麦は寝かせたものが美味いと実験を重ねてこられたようです。
粗挽きの蕎麦こねにも工夫があって、粗挽きの粒子の間に水と空気を
含み重ねあわせることで、繋ぎ易くし、かつ風味を失わないようにするのだそうです。
特に空気を追い出すと粗挽きの特性を失い、ばらばらに粉は崩れ去るといいます。

田舎


蕎麦が一番いい香りを撒き散らすのは粉に水を与えて指先で空気と混ぜ合わせるように攪拌していく最中、一瞬その粉と水と空気がふっと衝突するように
絡まりあった瞬間、それはえもいわれぬ至福の蕎麦の最上級の香り立ちがします。
それが蕎麦本来のものだとしたら、その10分の一、いや30分の一のものが
茹で上がった蕎麦に欲しいと亭主は願います。
多分、その数値に近いものが、この粗挽き蕎麦にあったような気がします。

せいろ

粗挽きの豊かな風味、せいろの品のある香り、田舎の栗のような味わい、
それぞれが独立した主張の蕎麦がありました。同じ蕎麦でこれだけの性格の違いを出せるのは、蕎麦の全粒を構成している層の特性を把握しているせいなのでしょう。
5年間も来ていなかったことを僕は後悔していました。

日曜庵
葛飾区柴又7-13-2 03-5668-0084
営業日 金・土・日・祝 11:30~18:00(品切れにて閉店



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バードランド 有楽町  フラッグシップは標的になる

2010-07-25 10:41:24 | 焼肉・焼き鳥

阿佐ヶ谷から銀座にバードランドが上がってきた頃、いい焼き鳥屋が俄然増えてきていました。
もちろん、それ以前から新橋あたりには焼き鳥で名を馳せる店は何店もあり、方々の下町には名店と言われる店が数多くありました。
焼き鳥そのものが美味くなってきたのは、30年前くらいのような気がします。
それまでは焼き鳥といっても豚が全盛で、僕らの若い頃は焼きトン専門でした。
これはこれで結構旨いものです。

時計回りに、じゅんさい山芋
摺り流し、アンデスポテト、皮煮こごり、肝

いわゆる地鶏(地鶏の定義、種類)が大量生産されてきた頃から、焼き鳥の肉が変わってきました。
今我々が味わっているささ身のレア炙りやレバ刺しなどが登場してきました。それが80年代の初めの頃です。
バードランドの他、いくつかの店がミシュランをもらうと、予約をとる
こと自体が大変になっていて、僕もその予約の空きを待って2店ほど回ってきました。

ささ身バルサミコと梅のせ

バードランドの名前が語っているように、標榜しているのは「鶏料理」ということなんだろう、と思います。
この日の前菜はジュンサイの山芋摺り流し、鶏皮などが来ました。
続いてささ身はバルサミコと梅のせです。
予約客の一組がワインを飲んでいたので、我々もワインにしました。
フレンチのような法外な価格設定のワインではなく5千円台のものが何銘柄か
用意してあります。
コースの焼き鶏はかなりスタンダードな肉です。
変わったものではカマンベールチーズが串焼きになっていました。

カマンベールチーズ焼き

鶏懐石が全面に出ると、それまでバードランドの名前を高くしてきた親子丼や
串焼きがどうしても奥に引っ込むことになります。
親子丼の美味しい作り方も相当に情報公開されていて、なぜ美味しく作れるのか
も最近の主婦は即答できるでしょう。

ささ身、レバ、軟骨


ただ、和食懐石料理と違って焼き鳥は極めて分かりやすい。誰もが食べ慣れていますから、論評はしやすく評価もシンプルにできるから、ミシュラン店は賛否が大変だろうと思います。

レバーペーストはお土産にしたい

この日僕が食べた中ではレバーペーストが出色でした。
だが、そのレバーペーストが焼き鳥屋に必要かどうかと言われたら
それも困るのではないか、と思う。
癖として、僕は蕎麦屋には甘いが、他のジャンルにはキツイところがあります。

銀杏、そり、つみれ


ただ、蕎麦屋にも自分でも厳しいところを作っていて、自分の評価の範囲外の店は
ブログには掲載しないようにしていますから、許されてください。

豆腐の箸休め

蕎麦屋が料理を標榜して行ったときに抱えている課題のようなものが
同じように見え隠れてしています。
蕎麦マニアを満足させる蕎麦と、なおかつ蕎麦屋である必然の料理をご膳
に並べること。または、今後の新しい蕎麦屋の方向性を示すようなものを感じさせること。
どんな蕎麦屋を志向したとしても蕎麦が生命線のように、焼き鳥屋も串焼きの
炎と煙の炙り技術が雌雄を決します。

椎茸、舞茸、葱間


極めて庶民的で日本人的なカテゴリーの業種がミシュランを取ると軋轢も大きくなります。
また、そんな業種にミシュランを与えた方が間違っていたのかもしれません。
与えられて拒否するほど人は強くないし、名声は人間が欲しがる最上位ランク
の欲求です。

親子丼が目玉

バードランドが新進の焼き鳥屋のフラッグシップとして果たしてきた
役割は大きいのだと思います。
フラッグシップが大きいほど反動としてアンチテーゼも生まれやすくなり、
よい焼き鳥屋が生まれる可能性があります。
しかも、フラッグシップには批判が集中します。それは向かいのすきやばし次郎を
見ればよく分かります。
蕎麦屋では柏「竹やぶ」も批判されすぎのところがあります。
だが、そんな批判につぶされるほど、皆さんやわではなかったでしょう。

炎と煙の炙りの技術と焼き鳥屋の品質基準を確かめに、
次の焼き鳥屋は赤坂「心人」です。それで焼き鳥屋の漂流は暫くありません。

バードランド
中央区銀座4-2-15 塚本素山ビル B1F 03-5250-1081
定休・月曜・日曜・祝日


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砂場  虎ノ門  老舗の味と現代手打ちに出会う

2010-07-24 10:42:34 | 銀座・新橋・芝・築地・港区・中央区・墨田


4時にゆったり会食が出来るのは老舗ならではです。
今では神田の「まつや」、「藪」なども通し営業ですが数がすくなりました。
現代では、特異な営業スタイルと見られていて、例えば、帝釈天「日曜庵」は昼から
六時まで、
時間帯は変わってますが、根津「鷹匠」は早朝開店で休憩があって昼から六時までとなっています。

空豆の豆腐

かつて江戸以来、蕎麦屋は市民のサロンのようなものだったのでしょう。
明治、大正を経過して、昭和の初期には蕎麦屋はコミュニティの位置を得て、
出前もし、現代手打ち蕎麦屋とは全く違っていました。
蕎麦屋が徐々にサロン的な位置づけを失い、それはとりもなおさずサロン的な
ものがどこかに取って代われたことを意味します。
珈琲屋が自分らの地位を失ってきたと同じように。

老舗らしい小田巻き、底に
饂飩を苧環にして卵とじにしてあります

今もサロン的な匂いのする蕎麦屋はあります。
豪徳寺「あめこや」、休業中の永福町「黒森庵」、根津「鷹匠」、桜新町「しんとみ」など、僕が知らない範囲ではまだあるのかもしれませんが、
今後の手打ちの方向を示すものではないかと思っています。

出前箱、蕎麦の茹で上がりの湯気を抜く穴が。
昔は出前の蕎麦は蒸したとも聞いています

砂場に出前の箱がありました。真ん中に穴があり、「あく抜」と書いてあります。
出前はもっぱら更科蕎麦で、それは更科蕎麦が伸びにくい特性があって、
今の時代で想像する出前のやり方とは全く違っていました。

この出前箱を見て、かつて有楽町更科の出前持ちは一度に100人前運ぶ
といわれた、秘密がやっと解けました。

甘みのある玉子焼き
           鶏皮がいい味

玉子焼き、鳥皮、空豆豆腐など老舗らしい肴を並べました。
蕎麦は2人で4種、田舎、粗挽き、せいろ、更科とすこし欲張りすぎました。
粗挽きは更科粉をベースにして粗挽きをブレンドしてあるのかも知れません。
細打ちで、香りが高く、味わいも深いものでした。

田舎は太くもっちり
        粗挽きは香り立ちします
        
老舗といえども今流行りの粗挽きをメニューにのせてあります。
大森「布恒」に蕎麦打ちの研修に入っていたとも聞いています。
藪直系が更科直系に教えを受けるのもこれはなかなかできることでは
ないと思いますが、いい話なのではないでしょうか。

連れも僕もオフィスに近いから、すっかり味をしめたように、これは
次回の打ち合わせもココでと別れました。

虎ノ門砂場 前回の記事
港区虎ノ門1-10-6 TEL 03-3501-9661 11:00~20:00(土曜日15:00)
定休日・日、祝日



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古拙  銀座  食べ物は子供の頃に帰る

2010-07-22 11:35:15 | 銀座・新橋・芝・築地・港区・中央区・墨田
近くに打ち合わせがあって古拙に寄りました。
1時近くまでに入ると昼膳コースがあり、それにしました。
ビールくらいは飲まないとこの日中の暑さに耐え切れません。
ある会合で古拙の前菜が話題になったことがありました。

お昼の御膳の前菜

前菜の中にどうして、ポテトサラダがあるんだろう?という疑問でした。
ミシュランの店の前菜としては、どうなのだろうかということでした。
亭主の石井さんが好きなのだろうか、というところに落ち着きそうに
なった時、あるグルメ作家が、
「僕はポテトサラダ好きだな、どう?」そう言うと、
笑ってしまいましたが、皆子供の頃からポテトサラダ好きだったんです。
「昔はトンカツ定食にはポテトサラダあったよね」
「定食にはキャベツとポテトサラダ付き物でしょう」

子供が好きなポテトサラダ

そのポテトサラダが今日もありました。これはポテトサラダファンのためにも
永遠に出していただきたい、とそのときの子供のような会話を思い出して、僕は笑いを堪えていました。

ジュンサイ甘酢ゼリー

夏らしい涼しい料理がきました。
ジュンサイの甘酢餡ゼリー、底のほうには湯葉隠れていました。
鱧は柳川になってぐつぐつ音を立てています。


鱧の柳川はけっこう出汁が効いていて甘みがしました

日本酒をいきたいところですが我慢です。お昼の太陽を浴びたら倒れる
かもしれないと思ったのです。


土佐酢醤油と土佐の鰹の薬味、大根のおろし汁で頂くさわやかな蕎麦

蕎麦は大根の絞る汁でいただく、しぼり蕎麦。
薬味の削り鰹と土佐酢醤油のバランスが絶妙になりました。

いつか石井さんにポテトサラダファンかどうか、聞いてみよう。


古拙
中央区銀座2-13-6 03-3543-6565  前回の記事
11:30~13:30 18:00~20:00(昼夜とも入店)  定休・日曜


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しんとみ  桜新町  しっとりした色気のある料理

2010-07-19 09:45:07 | 世田谷・杉並・練馬・北・荒川・豊島

定番の松の実スープ
桃の摺り流しとジュンサイ

しんとみの料理が見たいという人がいて、案内をしました。
この日もカウンターで料理の食材を聞きながらの食事でした。
松の実のスープが来てすぐに、ジュンサイのカクテルがきます。カクテルは
桃の摺り流しですから甘みが口に広がりました。

最初に順番を決める

日本酒は予め何があるのかカウンターに並べてくれます。
飛露喜からスタートして順番を決めて出してもらいます。
穴子の瓜巻きはそんな日本酒のよい当てになります。イチジクは胡麻和えで
お洒落な味わいでした。

穴子の瓜巻き
        無花果胡麻和え
    
鱧の炙り椀                        珍しい鱧の子

つゆ鱧は椀物と鱧の子が来ます。
この何年か、東京の蕎麦屋でも鱧料理が多くなってきました。
関西では普通に食卓に鱧が出るといいます。東京ではまだそこまで
行ってないないですから、鱧が出てくるとその淡白な味わいをゆっくり楽しみたくなります。

鰆南蛮漬け
金目鯛の握り
天然鮎の焼き
      もずく葡萄流し
      季節の天ぷら

  外一せいろ


特別飾りつけを華やかにしているわけではないのですが、料理には
何かしらしっとりした色気を感じます。男も女性も楽しめる、そんな料理ですから、
ご夫婦での来店が多いのがなんとなく頷けます。
大人がゆったり会話を楽しめる、そんなところがいいですね。

しんとみ
東京都世田谷区用賀3-5-11 03-3700-8282  前回の記事
 12:00~1400 18:00~22:00 定休 火曜 おまかせコース・4200円~


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祈年 手打茶寮  西麻布  蕎麦は先祖帰りしている

2010-07-12 16:19:01 | 麻布・六本木・赤坂・白金周辺・千代田区

信州上田に「おお西」という蕎麦屋があります。
東京に蕎麦屋を開店後、20年前に信州に移り、蕎麦屋を開店しました。
どうしても信州で開業したいとの夢を実現したそうです。
更科の源流は信州にありというのが亭主の考えなのです。
おお西を有名にしたのは「発芽蕎麦」です。
その前には発芽玄米というものがあり、発芽効果というものがあって
栄養素が増え、風味が高くなるとされています。

そばに含まれるルチンなどが発芽によりそれと同じような効果があるとされ、おお西では特許申請をしているそうです。



「祈年 手打ち茶寮」の亭主はそのおお西で3年修行の後に独立したといいます。
六本木から僕は歩きましたが、乃木坂が最寄駅だそうです。
茶寮のイメージそのままのさわやかな店内の設えになっています。

左が更科、右が発芽蕎麦

発芽蕎麦と更科をオーダーしました。
十割の更科は水こねで回したと書いてありました。更科蕎麦は教室や学校で教わるのは、熱湯で更科粉を糊状に伸ばし、その糊の粘りで粉をつなぎ丸めていくといのが普通です。
つなぎも3割か2割が適当と教えられます。
もともと更科蕎麦は香りが薄いから、熱湯で香りがなくなってもそれでよいとされています。
更科は季節食材を練りこむ、例えば茶蕎麦や柚子のようなものでその食材を表現しますから蕎麦の香りは問題がないと教えられたものでした。

十割、水こね、純白の肌合い

本当にそうだろうか?
一部の人の素朴な疑問がいつも物事に新しい展開を生むものです。
信州が発祥であるとする方たちの更科の思いは、水こね十割というところにたどり着きましたが、その技術は並大抵なものではありません。

信州では「せきざわ」が同じようにそれにチャレンジされています。
恵比寿「翁」の更科も初代布屋太兵衛の原点を追いかけています。

発芽蕎麦は多分、粗挽き
でないと効果が出ないのかもしれない。これも十割で打つ。


発芽蕎麦は僕が体験してきた蕎麦の香りとは違うものでした。
昔、水車小屋で藁に抱かれたような、すこしむせる様な土臭い香りが鼻腔に
きます。
「おお西よりはすこし発芽を押さえてあります」
亭主が答えます。おお西では発芽をかなり進めるそうで、その成熟の香りに
好き嫌いが出ることがあるそうで、茶寮ではやや発芽を起こしたところで蕎麦を
打つと聞きました。
発芽蕎麦とそうではない蕎麦の香りはかなりの隔たりがあるというのが実感で、
つまり、別物になっているといったほうがいいかもしれません。

水こね十割で打つと失敗
も付きものだという。手前が失敗作で切れている。上が成功例のもの。

口に含んだ感じでは、亭主がいうもちもちしたものなっています。
これもまた普通のもちもち感とは別物です。

蕎麦は更科、発芽、粗挽き十割の3タイプありますが、発芽と粗挽きは
手挽きです。

粗挽き十割、ガツンとくる

僕はもう一枚の粗挽き十割を追加しました。
更科も発芽も美味しかったのです。もうひとつ残しては帰れないと思いました。

左の粗粉をブレンドする。
見た目、18~20メッシュくらいに思った

篩にかけた粗挽き粉を見せてもらいました。
この粉をブレンドして十割でつなぐ自信は僕にはありません。
香りも噛み応えも硬質感がありました。力技の勢いのある蕎麦です。

いまふと思うと、「おお西」は先祖帰りの更科を追いかけるうちに、
発芽蕎麦もかつて、昔の信州にあったことを突き止めたのではないか、
そんな気がしてきた。

店が空いた頃、蕎麦屋の開業までの足取りなど、修行に「おお西」にどうして
たどり着いたのかの質問をしました。なかなか面白い物語も聞けました。
その行程はまた次回に。

港区西麻布1-15-9 03-6447-2308
12:00~16:00 18:00~22:00 定休・月曜



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無庵  立川  明日の人気店の亭主が育つ

2010-07-11 11:33:17 | 都下

行灯もオリジナルだろうか

東村山「土家」、葉山「恵土」と回ってきて、この日は彼らの師匠の「無庵」です。
ダイヤモンドオンラインの連載で「無庵」を取材させていただいて、独立した
2店にまで連載の題材にさせていただいた。
取材時無庵の竹内さんと1時間半お話をさせていただいて、職人というよりは、教育者として興味が湧きました。

天然ジュンサイの雲丹のせ

彼の教育の主体は創造力の養成です。
創造力の芽を色んなところにこの人は求めます。
例えば、ある高原の川原を見て、あそこに蕎麦屋を造るとしたら、どんな蕎麦屋
にするか、その蕎麦屋にどんな客を呼ぶか。
一つの器を見てそこにどんな料理を盛るかなど、およそ技術養成と言うよりは
イメージ力をつけることに主眼を置きます。
その創造力を生かすために日本の伝統的な調理を学びます。
味噌、梅などは自分らで作ります。
広大な相模原の畑を持ち、野菜を植え、人間以外の生命力と触れる機会を
持とうとします。



ここから「土家」、「雙柿庵 (そうしあん) 」、「恵土」などが学び、それぞれが
人気店になる力を蓄えていきました。
弟子たちに聞くと店は忙しいのだという。立って食事をしたときもよくあったとも
いいます。

前菜は鴨ロース、鰊、川海老など カクテルは枝豆、ズッキニー、モロヘイヤ

             
              鴨ロースは特別な旨みがあって辛しが合います

忙中に閑を見つけられない人はやがて脱落するのです。
昔、「青春多忙」という広告で好きなキャッチフレーズありましたが、その多忙の
中から才能を自分で見出していくのでしょう。

蕎麦屋はやることが多すぎるし、考え、突き詰めていくとまたやることが増えていきます。
「考えること」が人生でどんなに大事なことか、僕は「無庵」からも今回の連載の
亭主の方々から教わりました。

自家製の味噌の焼き味噌

今の料理長は19歳で「無庵」に来たといいます。
当然、無庵卒業人気店の亭主たちの背中を見ながら育ったのでしょう。
和の土家、創の恵土とすると彼はどんな領域を目指すのでしょう。
彼の実験的な蕎麦掻が出てきました。

とうもろこしの揚げ蕎麦掻、蕎麦掻にもとうもろこし粒がはいっている


揚げ蕎麦掻が、とうもろこしの摺り流しに浮かんでいます。
未知の味わいでしたが、とうもろこしやジャガイモやかぼちゃのスープは極めてスタンダードです。だが、その新しい組み合わせがアイデアで妙があるのだと思います。

自家栽培野菜と穴子の天ぷら

「彼自体が考えていくのでしょう」
無庵の亭主に、独立した時の彼の方向を質問しました。
諸先輩がいい蕎麦屋を開いているから大変ですね、とも僕は言い添えました。
「違うものを見つけなくてはいけないでしょう」とも。
何年か後、またよい蕎麦屋が生まれることを、師匠は確信しています。

                        せいろはふくよかな味わい


お昼のひと時、客はゆったりと入れ替わるように蕎麦、料理、蕎麦前をそれぞれが
楽しんでいました。
帰り立川の駅周辺を暫く散策しましたが、ここは中都市といえるくらいに
賑やかなところだったのだと気がつきました。
行き交う沢山の客と触れ合うこともまた弟子たちの大きな財産になることでしょう。

お昼・5200円の蕎麦懐石
蕎麦懐石 無庵 
立川市曙町1-28-5 042-524-0512
11;30~14:30 / 17:00~21:30
定休・日曜、第1月曜 前回の記事 


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ほしの  ひばりが丘  あたしは客を喜ばせる

2010-07-09 22:05:58 | 都下

北海道の山菜の時期にご案内を頂いて、いけなくてやっとこの日になりました。
日本酒はお任せで、3尺ほどの酒猪口に一杯ずつ頂くことになります。
「ほしの」は肴が少量で沢山きますから、この日本酒の趣向はことのほかよいものになりました。

地物の枝豆は味が濃く、
右端の明太子梅は酒飲みの品格を試されるような肴です。

前菜は季節のものとほしの定番のものがきました。
定番は明太子漬けの梅干や山葵、明太子の味がのった梅は、日本酒の
肴に抜群で舌に広がる辛味を日本酒の甘みで洗うように、しみったれた味わい方
をしてしまうようになります。

右端は揚げ蕎麦寿司、左上は
生岩海苔、メインの青豆の湯葉は酒がすすみます。

青豆の湯葉は味に厚みがあって、湯葉の青臭さがありません。
揚げ蕎麦寿司はほしの定番で、これはぱくりといきます。

女将は我々とよもやま話をしながら、料理を用意しながら日本酒を
給仕してくれます。料理の間合いが実にテンポがよいからついぐびぐびいきます。
前半3本の銘柄を並べてみます。



前半はさわやかな、酸味に丸みがあってフルーティな日本酒です。
料理で面白かったのは青トマトの天ぷら、これは歯ごたえがしゃきんとしていて
最初は素材が何であるか分からず、聞いてなるほどと思いました。

青トマトの天ぷら
豚、鶏、牛3種で味比べ
水ナスや瓜などで箸休め

後半の日本酒は少し辛口かな、と思うものですが、この日の酒は
僕が好きなフルーティ系です。
全部で9銘柄を頂いて、その中で気に入った「大那」をお代わりします。




カサゴ煮の黒胡椒振り
ほしのならではの巨大な
ブラックタイガーの天ぷら



〆には女将の手打ちがきます。まどろうような蕎麦屋のまったりした時間、
客はどうしたら喜ぶのか、そんな女将の気持ちだけが胸にじんわり伝わってきます。
「また10月頃にいらっしゃい」その頃には"あたし”はまた美味しいものを
手に入れるよ、と。
そう女将が言うが、そんなに待てないのではないかと思う。

前回の記事
(以上、料理と蕎麦で2000円のコース、頭が下がります)



西東京市西原町5-4-19  0424-67-0654  (080-3026-6588) 
昼/夜 予約のみ    禁煙



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すず季  流山  客もまた試されていました

2010-07-06 13:25:44 | 近郊・神奈川・千葉・埼玉・茨城・長野他
京都から辛汁さん改め、「美味」さんが上京して来られた。
辛汁さんはどうも本人が名乗ったわけではなく、誰からと無くその辛い蕎麦屋評から
付けられたようなのです。
本人は普通のことを言ってるとおっしゃるが、その普通のことが並大抵
ではないと思うが、当人が否定すればするほど、周りは苦笑するのではないでしょうか。(失礼)
すず季の食事中、僕もぴさんも「辛汁」さんと言い続けてました。

今日限り、のメニューが張られています

この日は予め亭主にお願いして、丸抜きを基準にして蕎麦を出していただくよう
贅沢なお願いをしてありました。
亭主はこの日のために、特別なメニューを作ってありました。
「本日限り」と3種の蕎麦を用意してありました。
一枚目はせいろ十割(生粉)、これは微粉です。これはちょっと意表を突かれました。
二枚目が丸抜きの粗挽き、これは電動と手挽きのブレンドです。
もう一種が田舎です。

今日はほんの少し肴を

辛汁さん来訪を言ってあったのですが、相当彼なりに考え抜いたのだと
すぐ分かりました。
単純に蕎麦種を変えて、丸抜き粗挽き3種にしなかった意図がわかり
ましたが、僕は辛汁さんの反応を待つことにしました。

生粉、微粉

微粉の十割は、多分この店では滅多にお目にかかれないでしょうが、
匂い立つような蕎麦の香りが鼻腔に入ってきました。
最初から大砲を撃ってきました。
僕らを亭主は試しにかかっていました。
もう少し麺を、0.2ミリ太くしたら、これは先日の神奈川「くりはら」の
蕎麦に近いです。
蕎麦の産地は茨城の山方町だそうです。山方は太子町や水府にも近く
蕎麦の産地では以前から知られていたのでしょうが、僕は初めて聞きました。

ぴさんは「すず季」に週に2回は来ているという常連さんで、昨日も
来られていて今日も参加しました。そんなぴさんもこの生粉蕎麦は初めての
ようでした。

粗挽き

二枚目は粗挽きの電動と手挽きのブレンドです。
これも考え抜いた蕎麦のようです。
丸抜きの実を手挽きで回して、ガツンとくるような蕎麦したくないという
意図がはっきり表れていました。
この蕎麦の評価はむしろ「辛汁」さんの方が的確な言葉になっているかもしれません。

田舎

三枚目は田舎です。これは田舎のとてもソフィストケートされた蕎麦だと
思います。どちらかというと、もっと田舎らしい蕎麦を出してくるかと思いましたが
これも予想が外れました。
この田舎にかれのつゆがとても合います。
蕎麦とつゆとの相性で言うと、「すず季」の中ではベストマッチングだと思っています。

つゆとの相性がいい

前日の2日間、辛汁さんがゆかさんと回った2店の粗挽き蕎麦とは相当
違った展開になったのではないでしょうか。
どんな評を書かれるのか、楽しみです。

飛露喜二種飲み比べ

僕らがすず季を試す以上に
「すず季」の亭主も僕らを試した日でした。
この日は土曜のお昼、客が押し寄せる週末に面倒なことをお願いをしてしまった。
それにしても「今日だけ」のメニューにするのはもったいない、と思うが、
作業が大変なのかな?と次回にとぼけて聞いてみよう。

更科 すず季
千葉県流山市西初石3-1-17 04-7152-3528 前回の記事


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うちやま  銀座  炙りものと鯛茶漬けに酔う

2010-07-05 12:23:14 | 和食
ゴマ豆腐の炭火炙り

ランチで美味しい鯛茶漬けを食べさせる店があると聞いていて
そのままになっていました。
ある日、店がミシュランに入って、2度ほどトライしたが、
全くお昼も席がない状態になっていてようやくこの日になりました。
お昼はなかなか入れないと聞いていたので、比較的予約が取りやすい夜のコース料理にしました。
「うちやま」のあるあたりは、かつて目の前に「奈津」が健在で夜はどうしても入りにくかったのです。
蕎麦屋も「湯津上屋」、「流石」、「古拙」、「東風庵」があって一つに選ぶのさえ難しい。

穴子と雲丹のゼリー
      鯖の胡麻和えが出色
     

先付けは胡麻豆腐の炙りです。これは初めてで意表を突かれました。
醤油をかけると板さんからいわれて、確かに醤油の辛さと少し焦げた香ばしさが
なかなか新鮮なのです。
醤油の旨さを感じるのだから不思議な先付けです。

珍しい裸鰯の炙り焼き
       お造りは鱧とすずきの
     洗い、手前は鱧皮の煮こごり
      鯛ソーメン椀

穴子と雲丹のゼリー、胡麻鯖がいい味になっていました。
はだかいわしという貴重なものもありました。
これは底引き漁のあるところしか上がらない鰯で、文字通り皮がむけて
収穫されてくるので、そう呼ばれます。

アンコウの肝の蒸し茶碗
    鮎も眼の前の炭火で
     焼いてくれます

お造りは鱧とすずきの洗いです。洗いは鯉などの川魚に使われる手法で
臭みを抜くのですが、すずきの洗いの狙いは臭みよりも食感のざらつき感
のようでした。

あいなめの揚げ煮

椀物や煮物も本格的な日本料理の設えになっていて十分に満足がいきます。
創作にいたずら走らない安心感があり、宴会や接待の席にもいいのではないかと
思いました。

鯛茶漬け

〆は鯛茶漬けです。
これは最初に鯛をご飯に乗せて頂き、半分くらいを茶漬けにします。
さすがにこの鯛茶漬けは人気があるのはよくわかりました。
しかも、懐石を通すのは炙りの技術、日本酒の余韻と交錯しました。


最初は鯛をご飯の上に乗せて寿司のように、次に茶を注いでいただく

鯛に絡めたソースがいろんなものがブレンドしてあるようで食感も
香りも複雑な味わいでした。
お昼のランチでいただくよりは、こうやって酒の飲んだ後に僕はいただきたい
と思いました。
最近またテレビで紹介されたらしくお昼は大変だそうです。

葛が乱切りになっていて
いい食感をくれます

しばらくはこのあたりの蕎麦屋さんで過ごして、落ち着いたら
また来ようと思いました。

夜の懐石料理(12600~23000円)
お昼・鯛茶漬け1500円その他2500円~15000円
中央区銀座2-12-3 03-3541-6720

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よし房・凛  根津  仕事ができることに感謝するひと

2010-07-02 05:52:30 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

白金女史と久しぶりによし房・凛でランチをしました。
僕からするとハードワーク過ぎるのではないかと思うが、仕事が趣味だから
およそ疲れることがない。
「好きな仕事をさせてもらってる、それを感謝してる」
そんな彼女だから、回りも彼女でなくてはいけないという人が相当数はいます。そのことが彼女を奮い立たせているのでしょう。

掻揚げと田舎

僕に会うたびに感謝をいいますが、僕は多少の相談にのっているだけです。
困った時には道筋を立てて相談しやすくしてあります。道筋があるから僕もすぐにアドバイスができます。
仕事させてもらえることを感謝するなんてことを、本気で言う人を僕はかつて知りません。
自分はどうかと言われたら、僕はあやしいもので自信がありません。

田舎は細め

自分が蕎麦屋をやっていた頃は、感謝のこころがあったような気がする。
客がありがとう、美味しかった、と言ってくれる。
食べてもらって、お金を頂いて、感謝される。そんな商売なんてなかなかないでしょう。
手打ち蕎麦屋のあり難さをあの頃は心底感じていたものでした。

ほたてや小エビや野菜がどっさり

よし房・凛で無くてはいけないという客もたくさんいるのでしょう。
このお昼もリピーターと思える近所の客が5人はいました。
「好きなことをやらせてもらって、この恩をどうして返そう」
そう言う白金女史が手打ち蕎麦屋の女亭主のように思えてきた。


よし房 凛 前回の記事 文京区根津2-36-1 03-3823-8454
11:00~15:00 17:30~20:30 定休・火曜


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くう  大塚  株が上がるところに連れて行く

2010-07-01 10:23:29 | 和食

このところお付き合いが始まった人たちがいて、月に一度のペースで集まっています。
さる寿司屋が開催した酒造メーカー訪問でご一緒して、僕がご案内した
蕎麦屋が始まりでした。

前菜は三点盛り、万願寺唐辛子や
梅生タコがいい味わい

湯津上屋、蕎楽亭と続き、今回が大塚「くう」です。
お2人とも大変なグルメでMさんは主に寿司屋を得意として、東京で名のある
寿司屋はほぼ制覇していて、最近の若手の寿司屋から三つ星~一つ星の寿司屋
まで、聞くとぽんぽんと店の特徴が口から出てきます。
一方のN女史は寿司屋から居酒屋、焼き鳥、とんかつ、蕎麦屋までのオール
ラウンドプレイヤーです。ブログも最近始めました「酒彩・食彩、たまに旅
この日は女史の旦那さんも初参加しました。彼は狩猟を専門とし、酒造訪問の際
には鹿肉を運んできてくれました。

こんな人たちばかりですから、僕は密かに「くう」の評価がどうなるか
それと、僕の舌感覚も判断されるから楽しみでもありましたが、
僕の想像通りのことになることを願っていました。

山芋豆腐で顔がほころぶ

付きだしの山芋豆腐から、彼らの口元から微笑がこぼれます。
くうの持ち味は出汁にコクミがあって薄味です。
京都料理がベースだろうと思いますが、京都料理にやや関東風の
出汁味の濃度をプラスしてあります。


お造りは石鰈の肝が添えられ、鮮度が分かります。イカが甘い

前菜は梅ソースの生タコなどの3点盛りで日本酒に移りました。
魚のお造りは石鰈に肝が添えられて白いかが旨みがありました。
繊細な仕込みで造られてあることが、寿司屋好きのMさんの顔で分かりました。
僕はほとんど皆さんの反応を待つようになっていて珍しく寡黙です。
鳳凰美田の酒造り問屋などの説明などをしていました。

鴨がレアで旨みが舌に
    鮎の風干し
     
鴨の椀、鮎の風干しになってくると「くう」の本領がでてきます。
このあたりからは次回の集まりの店の候補探しにうつり、みなさんの
舌を「くう」が満たしたと思っていました。

蒸しもの
    魚介天ぷら

鱧鍋まで出てくるとは皆さんの予想を超えたようです。
食材の質、料理の豊富さ、技術、それに価格設定に驚きもあったようです。
Mさんはすぐにその場で次週の飲み会の予約をします。


鱧鍋が〆、品のある出汁で鱧と豆腐を頂く

「株があがるね」とは女史の言葉。僕の予想以上の成果でした。
湯津上屋や蕎楽亭にも以後訪問をしたと聞いていますから、「くう」も
きっとそうなるでしょう。

鱧雑炊まで来ました
(おまかせコース・6000円・「コースは4人から4000円~」)

デザートはジュンサイ黒蜜
和食 くう
豊島区南大塚1-48-9 03-5978-4557 
 17:30~23:00(L.O) くうの前回の記事 .

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