蕎麦の散歩道

美味しい蕎麦と、楽しい食の道を歩む。

すぎやま 洗足  客を呼ぶそば屋の名前は、どう作られるのか

2018-07-16 10:01:13 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

「無庵」卒業だと聞いて、仲間を募ってすぐに予約した。
募ったと言っても、いつもの食べ仲間で、調整もあり、二ヶ月先の予約だった。
「 雙柿庵・根津」(そうしあん)、「恵土・逗子」(えど)、「土家・東村山」(つちや)、この3店は
「無庵」卒業だ。
そば好きなら一度は行っては、リピーターになる、それほどの店の面々だ。

「無庵」の亭主は人を育てる名人で、そば職人というよりは教育者でプロデューサーである。
しかし、それだけに修業は多分厳しいだろう、相当な人数が落ちこぼれているのは、無論想像できる。



先付けはトマトと貝のゼリー寄せ、貝はおもしろい食感で、ハマグリ?あさり?などと
声が上がった。
聞くと「すだれ貝」というものだった。愛知のほうにでる以外、ほとんど市場に出回らないようで、赤貝に似た身とされる。
最初にこれは何?というのがあって、同席者たちがざわめく。食材の組み合わせの妙が
あって幸先のよい料理だった。

無庵は7年いて独立、開店して1年経過、予約だけの店だ。30代前半のまだ
若い店主が蕎麦懐石で客を迎えている。



だが、現実には「無庵」卒業だから行ってみよう、という客は少数かもしれない。
よほどのそば好きだろう、だが、そのそば好きが名前をじわりと上げてくれる。

僕は「土家」に通って、「無庵」に興味を抱いた。言ってみれば逆だ。
一度入って、そのそば料理が気に入るか、どうか、自分の波長にあうかどうか。
無庵卒業の店で、僕が一番合ったのは、「土屋」だった。

こちの卵

八寸は亭主のもてなしの力を客に魅せるものになる。
そば屋酒で客たちの会話をどうひきだすか、その力量が試される。
笹の右端にある物はこちの卵だ、珍しいし、こちという魚が大好きだという女子が
いて、座が盛り上がった。

たこのやわらか煮
これは実に柔らかくて旨みもじわっときた。


酒は4種あって、すべて夏の限定バージョン、これは満寿泉(富山)、ぺろというのは
スペイン語で犬という意味らしい。


穴子のそば寿司


梅をリキュールで漬けこんだもの


そば屋の定番の焼き味噌、ただし、味噌は自家製で旨みがでていた。

天明の夏バージョン



お造りはこち、鱧、夏の魚。



お椀ははもと万願寺、これは万願寺が主役。僅かな潮と鱧の出汁味、それに鰹の
香りと旨みを感じさせた。これはなかなかの逸品。



塩麹で漬けこんだ鴨のロースト、意図通りに肉が柔らかく、ソフトな味わいになっていた。


天ぷらは鱧とコーン。



そばは手挽きで食感がくきっとしていた。

完全予約でこのコースが6500円(税込み)、
土家、そうしあん、恵土の三店からはかなり遅れての独立。
後は先輩たちに負けない、若い華やいだ懐石が打ち立てれば、いい線に行くのでは
ないか。
彼らと並び立てば、名前はすぐに上がるかもしれない。

すぎやま - 東京都目黒区洗足2-23-10 B1F Tel: 03-3788-6938
前日までの予約制

http://diamond.jp/category/s-sobaya

手打ち蕎麦屋のオーラを味わう
http://diamond.jp/category/s-soba


ダイヤモンド社刊(検索
著作・鎌 富志治(かま としはる)・夢ハ toshiharu2316@jcom.home.ne.

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