蕎麦の散歩道

美味しい蕎麦と、楽しい食の道を歩む。

すぎやま 洗足  客を呼ぶそば屋の名前は、どう作られるのか

2018-07-16 10:01:13 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

「無庵」卒業だと聞いて、仲間を募ってすぐに予約した。
募ったと言っても、いつもの食べ仲間で、調整もあり、二ヶ月先の予約だった。
「 雙柿庵・根津」(そうしあん)、「恵土・逗子」(えど)、「土家・東村山」(つちや)、この3店は
「無庵」卒業だ。
そば好きなら一度は行っては、リピーターになる、それほどの店の面々だ。

「無庵」の亭主は人を育てる名人で、そば職人というよりは教育者でプロデューサーである。
しかし、それだけに修業は多分厳しいだろう、相当な人数が落ちこぼれているのは、無論想像できる。



先付けはトマトと貝のゼリー寄せ、貝はおもしろい食感で、ハマグリ?あさり?などと
声が上がった。
聞くと「すだれ貝」というものだった。愛知のほうにでる以外、ほとんど市場に出回らないようで、赤貝に似た身とされる。
最初にこれは何?というのがあって、同席者たちがざわめく。食材の組み合わせの妙が
あって幸先のよい料理だった。

無庵は7年いて独立、開店して1年経過、予約だけの店だ。30代前半のまだ
若い店主が蕎麦懐石で客を迎えている。



だが、現実には「無庵」卒業だから行ってみよう、という客は少数かもしれない。
よほどのそば好きだろう、だが、そのそば好きが名前をじわりと上げてくれる。

僕は「土家」に通って、「無庵」に興味を抱いた。言ってみれば逆だ。
一度入って、そのそば料理が気に入るか、どうか、自分の波長にあうかどうか。
無庵卒業の店で、僕が一番合ったのは、「土屋」だった。

こちの卵

八寸は亭主のもてなしの力を客に魅せるものになる。
そば屋酒で客たちの会話をどうひきだすか、その力量が試される。
笹の右端にある物はこちの卵だ、珍しいし、こちという魚が大好きだという女子が
いて、座が盛り上がった。

たこのやわらか煮
これは実に柔らかくて旨みもじわっときた。


酒は4種あって、すべて夏の限定バージョン、これは満寿泉(富山)、ぺろというのは
スペイン語で犬という意味らしい。


穴子のそば寿司


梅をリキュールで漬けこんだもの


そば屋の定番の焼き味噌、ただし、味噌は自家製で旨みがでていた。

天明の夏バージョン



お造りはこち、鱧、夏の魚。



お椀ははもと万願寺、これは万願寺が主役。僅かな潮と鱧の出汁味、それに鰹の
香りと旨みを感じさせた。これはなかなかの逸品。



塩麹で漬けこんだ鴨のロースト、意図通りに肉が柔らかく、ソフトな味わいになっていた。


天ぷらは鱧とコーン。



そばは手挽きで食感がくきっとしていた。

完全予約でこのコースが6500円(税込み)、
土家、そうしあん、恵土の三店からはかなり遅れての独立。
後は先輩たちに負けない、若い華やいだ懐石が打ち立てれば、いい線に行くのでは
ないか。
彼らと並び立てば、名前はすぐに上がるかもしれない。

すぎやま - 東京都目黒区洗足2-23-10 B1F Tel: 03-3788-6938
前日までの予約制

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知花  神泉  暴れ馬のような香りが立った

2014-03-05 22:45:52 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

福岡のそば屋二代目という方と昼酒をやることになった。
九州はまだまだ手打ちそば屋が少なく、色んなところをまわりたい、ということで、
昨日は一人で、豪徳寺の「あめこや」に行ったと聞いた。
テーブルについて、昨日の酒が残って、二日酔いらしい。

前菜は、唐津の桜鱒、天草の
雲丹、ゼリー寄せの下には春ののれそれが隠れていた。


従って、僕はほぼ一本のワインを結果的に空けることになったが、
話が弾んだせいか、追加で冷酒をすっと呑んでよい心持ちだった。


穴子の稚魚、のれそれで春の到来を知る

自家製のからすみの
塩加減が丁度よい


鰆の幽玄焼

肴はほかにグラタンなどを頂いた気がしたが、この日はそばが楽しみだった。
予約の時に、この日のそばのことを聞いたいたからだ。
そのそばが出てきた。



素人で楽しんでいた頃の、手挽き臼で挽いたという粉は分布が大きい。粗らしい粉と
いうよりは粒が残ってしまうらしい。その粒が、そば布に隆起して、
暴れてしまうから、手で引き込むらしい。
口に含むと、その暴れ馬のような香りが鋭く立っていた。
口にかしりとそばの主張が、だが奥ゆかしく何かを言っていた。
多分、これが知花のそばなのだろう。自分のそばの方向性を半年ほどで見つけた
のだから立派なものだ。
次ぎの時は、その石臼で挽いて待っています。女亭主がそのそばを僕に食べさせたかった
理由がわかった。自由奔放に生きてきて、師匠の石井さんと出会って
そば屋の針の穴を突くような仕事が分かったのかもしれない。
無手勝流のそば屋は、きっともっと領域を広げるかもしれない。


蕎麦と薬膳料理の店・知花 前回の記事

渋谷区松涛2-14-5 03-3465-0666
18:00~11:30 昼は不定期(電話で確認)




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知花  神泉  新しい美味しさをプレゼンする

2013-09-11 12:06:39 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



我々の仲間では、「そば箸」さんの名のほうが通りがよい。
ぱたりとブログが動かなくなって、久しく、この8月末にその「そば箸」さんが店を開店した。
色々、見習いなどをしたと聞いたが、西麻布の野菜料理と蕎麦の店「たじま」に
1年ほどいて、石井さんの下で「古拙」と「仁行」で3年半ほど働いた。その間も、すし屋
築地の魚屋の下働きなどして、薬膳の勉強もしたというから忙しい修業をこなしてきたようだ。



神泉の比較的大きな通りにある。見た目、カフェのような店で、通りすがりのひとたちが
何の店?と言う具合で見ていた、手打ち蕎麦屋とは分からないようだ。
蕎麦と薬膳の店と言われても、入って見ないと分からないのだろうが、その戸を
開けるのを躊躇している。

予約したときにコースはどうしましょうか?と聞かれた。コースは3000円台、6000円台、
1万円のものとがあった。
が、開店祝いもあったから、できるものみんな、と乱暴な注文をした。
連れはこの3年ほど彼女とも顔見知りで、あるすし屋で彼女の打つ蕎麦を二度ばかり
また、さるそば屋で彼女の懐石実験料理を食べていた。
注文はだから、僕にお任せだった。



前菜だが、写真を撮るまえに少し摘んだような気がする。
やり烏賊の腹に卵になる前のものや、白うりだし浸し、芋がら(ずいき)煮、桜海老の
から揚げなどがある。

やりいかのまえこ


白うりは雷巻きにしてあって、歯ごたえがいい、横は桜海老。



これは、知花らしい逸品のゼリーよせ。焼ホタテと巨峰、おくらを包んである。とび子の赤染め
前のものに雲丹が添えてある。雲丹ととび子が塩の代用になっている。



鴨つみれのスープ仕立てだが、普通はここは冬瓜や蕪なのだが、パパイヤを
代用してある。パパイヤは尿酸値を下げるということらしい、たまたま連れは先週
通風を発症していて、これは地獄に仏のようなめぐり合わせに(大袈裟か?)なった
に違いない。薬膳になっている。



鴨のローストは和風仕上げ、聞くと出汁に漬け込んで仕上げるのだという。
これは食べやすく、あっさりした味わいになっていた。ローストビーフのような
柔らかな食感、ジューシーさが特徴になっていた。

穴子のみぞれ出汁



鮎の一夜干し、やや甘の味醂仕立て、これはお代わりを言いたいくらいだった。
これが3枚あれば、二合はいけるかもしれない。



ハムと燻製、みんな自家製だから
大変だ。

口直しの魚のスープ

まだ、開店して2週間、準備不足もあったろうが、沢山料理を出していただいた。
10年前くらいとは手打ちそば屋のポジションは大変わりした。
いま、誰に相談されても、手打ちそば屋を開店するのは止めなさいと言っている。
自宅で趣味の延長でやるか、さもなくば、儲けを度外視してやるか、どっちか。
それほど、売り上げの嵩を上げるのは難しいし、利益幅も薄いことになっている。
今一番リスキーな職種かもしれない。脱サラで話題になった一昔とは様変わりしている。

石井流の水こしそば、
細いが喉越しが良いとされる。水はしっかりきってあった。

料理の美味しさと薬膳、これをどこまで押し出せるかが勝負かもしれない。
それほど、蕎麦が美味しさでは差がつかなくなっている。
蕎麦好きの客は今は、店主より、情報量と質に勝っているかもしれない。
十年前と客が違ってしまっている。つまり、新しい客に、新しい美味さ、新情報を
プレゼンしなくてはいけなくなっている。
道は険しい・・・、が彼女ならやれるかもしれない、頑張って欲しい。
蕎麦仲間からのエール。

蕎麦と薬膳料理の店・知花

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玉笑  明治神宮前  年に一度は行っとかないと

2012-07-29 09:36:07 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



六本木ヒルズに竹やぶが開店したときに、その後店舗に恵比寿「玉笑」が
開店し、暫く後、蕎麦好きから惜しまれながらそこを閉店した。
昨年、その六本木竹やぶもヒルズを閉店し、そこの店長があらたに神楽坂「苅部」
を開店した。
同時期くらいに、自宅を改造して「玉笑」は再開店した。
このあたりは住宅地なのだが、この数年住宅を改造してカフェや髪きり屋や
お洒落な店が点在し始めた。
「玉笑」もそんな住宅の一角にある。



恵比寿時代もそうだが、今の店の評判もすこぶるよい。
食べログで、現在東京の蕎麦屋ランキングで大黒屋の4.2に続き、4.12で2位だ。
食べログはそのあと、3位に中村屋、4位に雙柿庵 、5位に土家、6位に一喜と続く。
食べログの10位までの一連の点数は僕にはよくわからない。
ひとつだけ理解できるのは、その各蕎麦屋に熱心な信者のような人がいるのだろう。
もうひとつ分析してみると、大黒屋、玉笑、雙柿庵、土家の4店は、沢山の客を迎える
ような店ではないことがわかる。
そして、この点数を見て客は訪問するのだから、初見の客の目は極端になるかもしれない。
いいか、悪いか、中間は余りないのだろう。

生ビールと出し巻き

恵比寿時代の蕎麦のことはもうすっかり忘れていた。
肴のメニューはほぼ同じなのではないか。

出し巻き、海老の味噌漬け、ぜんまい、鰊煮は竹やぶ系列に共通する肴で、
それは、それで完成度が高い肴だといえなくもない。

粗挽きせいろ

玄の粗挽きせいろは案外に量が多い気もした。100グラムくらいだと思うが
そうか、それは自分が年齢を重ねて、量に余り反応しなくなっているかもしれない。
蕎麦は二枚、三枚食べるものだという、阿部イズムがそこにあり、それは
玉笑にも同じ考え方があるのだろう。
蕎麦を量で高いか、安いかの判断の前に、蕎麦を品質的、文化的な位置づけの
高いレベルに置いたのが竹やぶだった。
そして、当時、千葉の柏にその価値観を確立した。

玄の黒殻が見える

逆に都心ではどうなのか、という問いが僕の中にいつもあった。それは
客の目ではなく、僕のコンサル的な目で、そんな視点には自分ながら嫌になるときもある。
それを見たくて僕はヒルズにはよく行った。
近くには黒澤の2号店、饂飩店、野菜料理の「たじま」、六本木交差点には
ほんむら庵をリニューアルした「HONMURAAN」がある。
十番には「堀井」とその暖簾系列の布屋が2店ある。広尾には「箱根・暁庵」があったし、
その暁庵を卒業したそば割烹の「さとう」が2年前に開店している。
概念で評価するより、実際の目でみないといけない、それは、どんなものであれ、
きっとそうなのだろう。

そして、竹やぶも含め、その系列には敷居の高さがあって、それは
柏竹やぶのアイデンティティで、その敷居の高さが手打ち隆盛の原動力の一つになって
いる。それは両国のほそ川にも共通している。
その敷居の高さをどうこわして、違うものを打ち立てるかが、この10年、若手蕎麦屋の
命題だったような気がする。そして、いくつかの蕎麦屋がそれに成功している。

微粉せいろ

蕎麦は粗挽きせいろと、微粉せいろの2枚食べた。5年前ならもう一枚どちらかを
食べていたかもしれない。
極端に違う蕎麦だった。
粗挽きは綾瀬の重吉の粗挽きまでは行かないが、玄の殻粒が歯に当たるくらいに
感じる。逆に微粉はつるつるで粗挽きに比較すると頼りなく感じる。
香りは微粉のほうが好きなタイプだった。

つるつるの微粉せいろ

年に一度くらいは行きたい、という蕎麦屋。
そして、柏「竹やぶ」、両国「ほそ川」も恒例にしている。明治神宮前「玉笑」もそうなのかもしれない。

東京都渋谷区神宮前5-23-3 03-5485-0025
11:30~15:30(L.O.15:00)
17:30~21:30(L.O.21:00) [土]11:30~20:00(L.O.19:30)
[日]11:30~17:00(L.O.16:30) 定休・月

ダイヤモンドオンライン・連載第26回西麻布・そば割烹「さとう」
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驀仙坊 中目黒   せいろやぶっかけが欲しくなる季節

2012-05-24 12:10:58 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



驀仙坊(ばくざんぼう)はもう開店してから10年たっているようだ。
白金に再開店した「無呆」からの独立だそうだ。この二つはネットからの
情報だったので、念のために確認をした。



駅から近く、店がかなり広い。目分量で40席以上はある感じだ。
料理を眺めていると全く無呆とは違うのだとわかった。
この日は3人だったので随分沢山の肴をオーダーしたものだ。

つぶ貝の味噌煮
鶏皮の三杯酢
鴨ロース
季節野菜盛り合わせ
出汁巻き
海老しんじょう
つくねと野菜煮
つくね焼

我々は仕舞いにはほぼ居酒屋状態になってしまっていた。
蕎麦がお腹に入るかどうか不安だったが、僕は鴨のつみれそばを食べた。
無呆と違ってかなり大衆化路線を驀進している感じだった。

せいろ

もう夏の顔が見えてきた。せいろやぶっかけが美味くなる季節だ。


東京都目黒区青葉台1-22-5 03-3792-8823
[月~金]12:00~~21:30(L.O)
[土・日・祝]12:00~20:00(L.O) 定休・火曜、第3水曜


ダイヤモンドオンライン・連載第23回向島「すずめの御宿」
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尚古庵  学芸大  フレンチの後はどんな蕎麦がいいだろうか

2012-03-29 22:28:12 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

尚古庵という名前からは、フレンチスタイルの店だとは想像できないかもしれない。
店の前の案内版にメニューがあり、それを見ると、前菜からスープ、メイン、デザートと
しっかり書かれている。
〆には手打ち蕎麦の表記もあった。

地鶏砂肝のコンフィ
新玉葱とジャガイモのスープ

店に入るとアラカルトの料理もかなりあったが、初めてなので5000円で手打ち蕎麦の
あるコースをお願いした。
砂肝のコンフィのサラダをつまみ出すとやはりワインが欲しくなった。

次の皿は海老のラビオレのジュノベーゼソース。ちょうど、この時に温かいフランスパンが
二切れくる。ラビオレは単純に言うとぱ餃子、包子のようなもので、むしろ、この場合はジュノベーゼソースが主役かもしれない。


小海老をパスタで包んだラビオレ、バジルと松の実、オリーブオイルのソース、
最近は松の実の代わりに変わってナッツなどで少し味に変化を持たせるものもあるようだ。

ジュノベーゼソースをたっぷりめにパンに塗って、バジルの香りと松の実、エキストラ
バージンオイルでできたソースを楽しむ。
もちろん、パンにもオイルが付いてくるが、この場合、ソースのほうで食べたほうが、シェフの
気持ちがよいかもしれない。

最近、公爵のセレクションというオリーブオイルを見つけた。250ccで2500円するから
かなり自分としては高価な買い物だったが、このオリーブオイルを使い出して、
オリーブオイルは魔法の調味料であることをようやく実感した。

骨付きの仔牛のステーキ
このソースは美味かった。肉の焼加減が程よい。

日本人の料理人が醤油、酢、味噌に血眼になるのと同じで、オリーブオイルは西洋料理の
シェフにとっても同じようなものだと、言うことがわかった。
ジュノベーゼという言葉もそうで、ジュノバで採れるバジリコでなければいけないという
こだわりがあり、それをペーストしたときに、よいオリーブオイルが決め手になる。
もちろん、ジュノバのバジリコではないだろうけど、シェフの気持ちとしてはそうなのだろう。
ラビオレの皿はパンでしっかり嘗め尽くすように食べなくてはいけない。
これは、かなり美味かった。

メインは選択は二つあったが、僕は仔牛のステーキにした。
柔らかくてソースも僕には丁度よい甘みと辛味があって、食べやすかった。

せいろ
シェフの見事な
包丁捌き

目当ての蕎麦が来た。
正直、あまり期待はしていなかったが、その期待をいいほうに大分裏切った。
自家製粉ではないと聞いたが、香りもそこそこあって、細いけどくきっとした
蕎麦だった。フレンチの後の蕎麦としてはなかなか上品な味わいではないか。



もう10年はこのスタイルだそうだが、ご近所のおなじみさんが夫婦で
ふらりと入ってきていた。
近所にこんな店があれば月に2,3回は入りたくなる。

東京都目黒区鷹番3-16-8 03-3760-6484
17:00~21:30 定休・月曜


ダイヤモンドオンライン・連載第19回は大塚「岩舟」
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火群  新井薬師前   まったりという言葉は誰が言い出したのだろう

2012-02-03 11:18:19 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



火群(ほむろ)という、女将が蕎麦を打ち、料理を造る蕎麦屋に来た。
この日は日本橋で用事があって、3時半に終了。
「火群」は5時開店だから、丁度いい位の時間に到着した。



もう、常連の方がカウンターにいくつか肴で日本酒を飲まれていた。
僕もカウンターにつながった。
熱燗をもらいながら、世間話になる。
初見の客にも少し和やかになる話題を投げてくれるから、すんなり
店に溶け込める。

しめ鯖が
脂が強くなく、程ほどのしっかりめの身で楽しめた。赤カブと相性がよかった


しめ鯖とさつま揚げをもらう。
さつま揚げは好物だから、それがあると見逃せなくなる。
しめ鯖はしっかり振り塩をした様子があって、身がしまり、酢がほどほど
に入っていた。
さつま揚げは蓮根を挟んであって一工夫してある。
両方女性らしい細やかな料理だ。

蓮根のさつま揚げ
魚のすり身がぷりぷりして、蓮根のカリンとした食感といい対比

「僕の料理は家庭料理の延長線上にある。母親の味が理想だ」
ある高名な料理人から聞いた言葉をふと思い出した。

蕎麦は八ヶ岳
甘皮が散らばって雰囲気のいい顔。品のある香り、つゆとの相性がよかった

蕎麦屋でのんびり過ごす言葉を、いつのころから、まったり と呼ぶようになったが
そんな言葉がぴったり来るような店だ。
きっとここでは人の嫉みや、妬みの言葉がない
そんな会話になるだろう。

東京都中野区新井5-12-9 03-3388-8717
17:00~23:0 定休・木、日曜  7、8月は休み


連載第15回は祐天寺「月心」
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清山  渋谷  あと1日、どんなそば屋で今年を終えるか

2011-12-30 22:15:47 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



コース料理は初めてだったが、こちらの名物料理の牛筋の蕎麦湯煮込み
が入っているというので、予約した。
渋谷駅から109、東急本店を通り、歩いて10分くらいだろうか。
寒風が吹く夜はカウンターに座ると熱いのが欲しくなる。

麦掻

最初から蕎麦掻が来た。このあたりは「竹やぶ」スタイルだ。
だが、竹やぶのコースでの蕎麦掻は粗挽きだが、こちらは微粉だ。
こね回しと水分量に秘訣があるのだろうか、トローンとしていて甘みが高い。
デザートのような感覚だ。

左から海老の味噌漬け、
さつま芋の甘露煮、茸の白和え、真ん中がアボガド、玉子の蕎麦寿司など

前菜は特別奇をてらうというものはなくスタンダードなものが並ぶ。
ただ、蕎麦屋の経験が余り無い人には新鮮に感じるかもしれない。
玉子焼きは砂糖を控えめにして日本酒に合うように作られている。

出汁巻き

牛筋の蕎麦湯煮こみは特別な味わいがあった。
筋に混じって、アキレス腱が入っていて、これがトロトロのコラーゲンのような
感じだ。
最初から蕎麦湯で煮込むのではなく、かなりの時間、湯で炊いて肉をやわらかくするそうだ。

蕎麦は田舎とせいろがもらえるが、僕はせいろはかけそばにした。
田舎はやや平打ち、香りに品がある。



途中、牛筋が来た頃、ワインで楽しんだ。
比較的、日本酒、ワインは手ごろな価格になっている。

帰り、あたりの店を見て帰ったが、大分様変わりしていた。
前まであった蕎麦屋も閉店していた。
あ、という間に変わってしまう。このあたりは、蕎麦屋が何店もあって、蕎麦屋通りと名づけたかったくらいだった。その中で、「清山」は安定したそば屋になっているのかもしれない。
特別な日に、特別な人と来たいといった雰囲気を開店以来保ってきている。
そのことが一番この店の魅力になっている。それを感じて帰った。

明日も、来年も
周りはかわる。進化もしていく。
進化しないそば屋も飲食店も置いて行かれてしまう。
あと1日、大晦日は進化しているそば屋で、たらたらやって、今年を終えることにしている。


清山 東京都渋谷区神山町10-8 03-3460-0088  前回の記事
        11:30分~14:30分 17時~24時(土曜日は夜のみ)
          定休日 日・祝



連載第13回は根津「よし房 凛」
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日本人ですね、蕎麦に集まろう」夢の食卓第1回掲載
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よし房・凛  根津   鴨と競りあう蕎麦

2011-11-01 07:44:00 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

相変わらず、客で賑わっていた。
根津神社参拝客、オフィス客、近所の馴染み客など、色んな客が来ている。
僕はどちらかというとフリー客になる。
それでも帰りに、神社によって、日によってはかりんとうや金太郎飴や芋菓子の
美味い店があるので手土産にする。多少の目的はあって、これが麻布十番や
銀座あたりだとなお楽しい。
友人たちから、土産好きの夢八とも言われている。

鴨せいろ

この日は鴨せいろにした。注文時に田舎のお代わりも頼んでおく。
こちらは、そのお代わりのタイミングがとてもよくて、自分のペースで
食べられる。
蕎麦は中細、香りがよく、鴨汁の匂いや味わいと競り合いをしてくれて
いい感じだ。水っぽい麺体の蕎麦だったり、味の薄いそばだったりすると
鴨汁だけを食べた感じがして損をした気分になるが、それがないから嬉しい。



帰りは歩いて日暮里方面に向かって帰ることにした。
この日も絵葉書やラスク、小物陶器で両手が塞がっていた。


よし房 凛 前回の記事 文京区根津2-36-1 03-3823-8454
11:00~15:00 17:30~20:30 定休・火曜


連載第9回は新橋「大愚」
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江川  本郷三丁目   料理人の包丁は蕎麦も流麗に打つ。

2011-10-27 13:32:31 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



もう10日以上も前の訪問になる、「料理人 江川」。
料理人の蕎麦とその料理を味わってみたいと訪問した。
予約はコースをオーダーしたが、来店してからでコースを選んで
いいとの返事だった。
ふらりとはいってもコースを頼めるということだから助かる。しかも、全体に
リーズナブルで、コースもいくつかあって、2000円台からあった。

前菜
柚子味噌、牛蒡、茹でピーナツ、串に海老、銀杏、白身揚げ、椀には万願寺唐辛子

僕は鴨のつみれ鍋が入ったものをチョイスした。
前菜が色んな食材がお盆に乗ってきて、そば前好きとしてはそれだけで楽しい。
すべて産地もので揃えられていて、食材を一つ一つ、店主が説明してくれる。

しろいか、
鰈、かじき、ほうぼうなど、季節の魚がくる
千葉産の鯵

お造りも包丁の刃の落しが綺麗だ。魚の厚みもその魚の旨みや食感を
感じられるようになっている。



ワインも用意してあった

鍋はお手のものという感じで、食材がたっぷり入っていてバランスがよい。
つみれも味付けが予め入っていてふくよかだ。




蕎麦はこれは包丁の切れ味がよすぎる位にエッジが、見た目でわかる。
香りもよく、味も長続きした。
つゆは料理人のせいか鰹が強くたっている。好みとしては僕は
もう少し鰹を抑えて、返しを感じたほうがいいと思ったが、それは好き好きなのかもしれない。

文京区本郷5-25-11本郷川端ビル 03-3818-3575
11:30~14:00 (土曜はお昼なし)  18:00~22:00
定休・日


連載第8回は西八王子「坐忘」
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月心  祐天寺  蕎麦と料理、適当な高さで釣り合っていた

2011-08-01 21:45:21 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



ロマンチックな屋号の蕎麦屋で印象に残っていた。
土山人出身と聞いた。目黒の土山人では、料理に華やかなイメージと
極細の蕎麦の印象が残っていた

アスパラとミニトマト白和え

料理は茶豆、出汁巻き、白和えやサラダをオーダーした。
一品、一品丁寧な作りで、価格がとてもリーズナブルな設定になっている。
白和えはアスパラとトマトで食感に工夫があって楽しい組み合わせになっている。

鴨のはつ塩焼き
苦瓜と茗荷の酢の物サラダ
出汁巻き

サラダにはゴーヤが使われていて、苦味を茗荷や大葉と組み合わせて、味の
バランスがよく取れていた。
雑誌に掲載されたせいなのか、予約も入っていて、客がよく入り、盛況。



蕎麦は細挽きと玄挽き田舎をオーダーした。
細挽きは意外と目黒の印象からすると、極細まではいかない。
これくらいの細さのほうが好みだけど。



田舎は時間が経つと、日本酒が開くように、匂いが強く立ってきた。
好みでいうともう少し粗挽きにしたいところだが、腰、香りがよくて、品のある
田舎になっていた。
土山人の印象とは随分違った。



お腹がいっぱいだったが、、どうしてもすだちそばはオーダしなくてはならない。
このところひやかけが各店舗力を入れていて、興味があった。
スープがすっきりして美味しい。
醤油の強さを感じなくて、これだと飲み干せる。やはり関西風の出し汁の
よさかもしれない。
料理、蕎麦、適当な高さのレベルで釣り合っていた。
近くにこんな蕎麦屋あればな、との連れ共々そんな感想を持った。

蕎や 月心
東京都目黒区中町2-44-15 03-3791-1173
11:30~15:00 18:00~22:00


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著作・鎌 富志治(かま としはる)・夢ハ

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美舟  荻窪  女性打ち手の細やかな目配り

2011-07-29 18:32:52 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



中央沿線には行きたい店があって、この日も時間があったので
どこかに行こう、と電車に飛び乗った。
水曜日で嫌な予感はしていたのだが、やはり店の前がお昼なのに暗い。
また、電車に乗りなおして「美舟」に着いた。

お昼の遅い時間で、先客は1人、こちらは女将さんが蕎麦を打って、
配膳も全部こなす店だ。テーブル席と小上がりのお座敷があって1人でやる蕎麦屋の
造りになってはいないから大変だろう、と思った。
客が満席になったらどうしてこなすのだろう、と思いをめぐらせていた。

先客がコップを倒した音がしたら、すぐに駆けつけて片付ける。
厨房からはスムースに客席に来れるようになっていた。

鴨汁せいろ


僕は鴨汁せいろを頼む。蕎麦は二八で切り揃えが綺麗だ。香りは大人しい。
蕎麦湯をもって来てくれた後に田舎をつゆ無しで鴨汁に追加した。
厨房に入ってすぐに鴨汁が冷めただろうかと来てくれて、あたためなおしてくれる。
追加で鴨汁の温めなおしは僕は初めての経験だ。
追加の田舎とそれを持ってきてくれる。
2枚目だと冷めた鴨汁に漬けることになるから、うれしかったね。

田舎は太め

食べ終わると、蕎麦湯もあったかいものを持ってきてくれる。
1人でやりながら、細かいところに配慮がある。
田舎はかなり太い。そのせいかせいろよりは香りが強かった。
腰の感じもこちらのほうが好みだった。

「ずっと、お1人ですか」と知っているのに聞いてしまった。
「そうなんです」
「大変ですね」
「そうなんです。どなたか手伝ってくれないかと」
・・僕でどうでしょうか・・と言いかけて、冗談にもならないので止めた。
僕はこれまで鷹匠、東風庵、ほしのくらいしか女性の蕎麦屋に行き慣れていなかったが
女性が打ち手の蕎麦屋は結構あることを、yukaさんの本で知った。
沢山客を取るのを考えなければ、これからも女性の蕎麦屋が増えてくるのではないか。
細やかに気がつく店は蕎麦屋でなくても飲食店なら客は歓迎するでしょう。
温かい蕎麦湯でつゆを割って、お腹を膨らませて帰った。

杉並区天沼3-29-16 03-5397-2207
12:00~15:00 18:00~20:00(LO) 定休・月曜



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慈玄  恵比寿   ランチはさわやかに食べるに限る

2011-07-27 08:09:09 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

もう2時は過ぎていたが空いていた。
前から気になっていたお店だったが未訪だった。
テーブルの隅に相当数の銘柄の日本酒が並んでいて
結構珍しい酒が置いてある。

3色蕎麦

変わり蕎麦に紫蘇きりがあったので3色にしてもらう。
蕎麦を3タイプ出すお店はこのところあまり無い。
本陣坊系列、一茶庵系列が多いのだが、それでも最近は
そこを卒業しても田舎とか粗挽きにして、せいろとの2タイプが多いようだ。
手間を考えたら僕なんかでも大変だと思う。東京は意外と変わり蕎麦が出ない。
せいろしか食べないという人が多いからだ。

紫蘇きり
田舎

僕も変わり蕎麦を初めて食べたのは鎌倉一茶庵で、そのときはびっくりしたことを
憶えている。当時の一茶庵の蕎麦の細さは芸術的とさえ思ったもので
そのときの変わり蕎麦は茶蕎麦だったが、その極細さは体験したことがなかった。

年々、蕎麦屋ではそんなショックが少なくなってきている。
成熟時代から行き止まり時代に入ってきているからこそ、何かびっくりするような
ものが現れないかと思ってる。
いくつかの蕎麦屋さんでは常に実験的なことをしていて、それは敬服に値する。
数から質の時代、しかも、その質に新しい価値を加え無くてはいけないということなのでしょう。
悩ましい時代に入ったものです。
あ、いけない。ランチはもう少しさわやかに頂かないと。

東京都渋谷区恵比寿1-24-9 03-3444-7088
11:30~14:30 17:30~22:30(L.O.21:30)  定休・日曜


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紫仙庵 下目黒   もう一枚蕎麦を!の声を飲み込む

2011-06-23 15:25:37 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野



三年ほど前に何回か、タクシーで店の前を通り過ぎて気になっていた。
「紫仙庵」から少し先に行きつけの寿司屋があって、そこに行く通り道にあり、寿司の前に
蕎麦を手繰るわけには行かなかった。
だが、一度だけ寿司の前にせいろを一枚手繰ったことがあった。二年前ほどかな。
せいろの印象が強くあって、今回はこの店を目標に目黒からタクシーにのった。

湯葉さし

当日に電話したが、コースは前日予約のみだということでアラカルトにした。
実家の古民家を蕎麦屋に改造されたそうですが、下目黒の立地で
このような建造物がまだあったのかと思う。



テーブル席が二卓、お座敷に座卓がひとつと贅沢な配置になっている。
最初のようなものだから蕎麦掻といくつかの肴を頼んだ。
お座敷にはすぐに予約客と隣にはフリー客が1人入って、それで満席。

さつま揚げ


僕は肴でメニューあると必ずオーダーしてしまうのがさつま揚げ、特に自家製とあると
弱い。よく知る連れだとそれは見透かされているようだ。
玉ねぎの爆弾のようなさつま揚げはこれは食べ応えがあった。

「蕎麦は何枚お食べになりますか?」途中で蕎麦の枚数を聞かれた。
予約が入っているから確認してくれたのでしょう。
「3枚食べます」というと、隣の席から、おっと声がもれた。食べすぎかな(汗)
随分料理をオーダーしていたのでビックリされたのかも。
それにも負けず、僕は鴨汁せいろ、連れはせいろ、気になっていたはんぺん蕎麦を
オーダーした。

鴨汁蕎麦、
蕎麦だけで全部危なく食べそうになった。つゆもいらないかもしれない


最初に僕は蕎麦だけを手繰る。これが一番嬉しい時間だ。一筋、そして三筋、4筋
そのたびごとに豊かな蕎麦の匂いが立つのを楽しむ。
予想以上に香りも強く、ややカツンとした蕎麦で連れの好みの蕎麦で、鼻を鳴らす
のがわかった。僕はもっと大きな音を立てていたかもしれない。

椀一杯にはんぺんが

はんぺんは東京ドームのようにお椀を占拠していた。
はんぺんはおでんで少しつゆに浮かべたほうが全体が蒸されたようで
甘みが増すと、かつておでんやで習った。
そのとおり温めたくらいになっていて、ふっくらしていた。

もう一枚、蕎麦を、と喉のそこまで声が出掛かっていた。
3枚といった手前もう一枚は次回の楽しみにした。

目黒区下目黒6-6-3 03-3712-8555
11:45~蕎麦終了まで 17:30~20:30  定休・月曜、火曜


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田奈部  本郷三丁目  二八の美学を超えて行くもの

2011-01-31 11:06:36 | 根津・大塚・文京・品川・目黒・渋谷・中野

開店早々に一度訪問した覚えがあります。
二八の綺麗な蕎麦で、料理もかなりバリエーションがあったと記憶していました。
本郷三丁目駅からほんの2,3分で店に着きます。
黒塀で囲われた入り口は、当時入るに少し躊躇するようなこともありました。



この日はお昼時でしたが、日本酒にしました。奥のテーブルでは背広組が焼酎など
取りながら、気勢が上がっていました。
この雰囲気はやはり初回の訪問時にタイムスリップしたような光景でした。

ふっくらした甘みも
程ほどのよい出し巻き、このくらいすっと巻けると嬉しいのですが

玉子焼き、穴子の卵とじを頼んで、これも前と同じものだったのではないか、
と可笑しくなっていました。ま、オーダーも自分が好きなものを頼むのだから、
それはだいたい決まっていて、致し方がありません。
このところ出汁巻きを何回か作って、焼き加減を思い出しています。商売を
していた頃は忙しさにまぎれてワンパターンの焼き加減になっていたかもしれない
と気が付きました。

出汁はあてずっぽうで70ccくらいは入っているでしょうか、80ccを越えるとなかなか巻きが難儀

玉子汁を薄めで何回も巻く。なるべく玉子汁を厚めに注いで巻く。それだけでも
ふっくら加減に差が出ることがわかりました。
強火で遠火にして巻くやり方でもしっとり感が良く出ます。
急ぐこともないのでこのところはまっています。



ただ、1回に玉子4個は使うので、これを僕は1人で食べるのですから、
玉子を食べすぎではないかとも思っています。
それでなくても朝に納豆は生卵をかけて食べています。

ほぼ正四角形で切りむらがなく、麺体に緩みがありません、好みですがもう少し常温だと嬉しい


蕎麦は切り揃えがやはり綺麗なものです。
全く非の打ち所がないような蕎麦の姿です。
翁系の蕎麦屋を卒業して、その蕎麦はやはり二八を守り営業されています。
翁には二八の美学があって、それは高橋さんが創り上げた哲学です。

僕のような独学で、自分の思い込みだけで始めた蕎麦打ちですから、このような
蕎麦を見てしまうと、過ぎた昔を思うと、打ち砕かれたような気になります。
二八の美学に勝てる方法はないか、そんな模索の果てに十割、粗挽き、外一に
行き着いたような記憶もよみがえってきました。

どんな蕎麦が客の心を魅惑するのでしょうか?
そんな果てのない蕎麦の道をまた今年も歩いて行くのでしょう。

東京都文京区本郷3-35-6 03ー3814-0218
11:30~14:30  17:30~22:00(土曜17:30~21:00)  定休日 日曜・祝日


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メール・・toshiharu2316@jcom.home.ne.jp

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