奥山田温泉 レッドウドイン

　奥山田温泉は、８つの温泉地からなる信州高山温泉郷の最奥地にある温泉地七味温泉からつづら折りの山道をしばらく登った所にある山田牧場の宿泊施設等に引かれている温泉です山田牧場は夏季は牧場、冬期はスキー場（ヤマボクワイルドスノーパーク）としてそれなりに賑わうのですが、スキー場の営業が終了したこの時期は閑散とした雰囲気季節はずれの雪が降ったこの日、ダメもとで奥山田温泉に寄ってみたところ、レッドウッドインがオープンしていたので訪問してみることにしました

　レッドウッドインはレストランと宿泊施設を兼ねた施設で、温泉が引かれており日帰り入浴客も受け入れています。受入れの時間帯はAM10:00～PM1:30で、この日はPM1:30に訪れたのですが、快く受け入れてくれましたシーズンオフは片方の浴室しか使用していないようで、女風呂に入ってくださいと案内。一応男風呂を除いてみると、四角くて狭い湯船が一つあって、明らかに女風呂の内湯の方が広いものでした。

　浴室に入ると、硫黄臭が充満しておりそれだけで温泉にきたのだという気にさせてくれます湯は白濁しており、湯船の底には大量に白い湯の花が沈殿していて、それが舞い上がるとさらに湯が白くなりますかなり湯の花の量が多いので嫌う人もいるかもしれませんが、これが本物の温泉というものでしょう硫黄臭のほかに硫黄味とツルツル感も感じられ、硫黄泉としての特徴を十分に発揮しています

　ちなみに、奥山田温泉の源泉は谷底の松川沿い（五色温泉と七味温泉の間）にあって、そこからパイプで山の上まで引いてきています分析表を見る限り、蒸気泉と表流水の混合泉とあることから蒸気造成泉かもしれません。

　さて、この施設の売りはレッドウッドというアメリカの巨木の丸太をくりぬいて作った露天風呂です。現在は国外への持ち出しが禁止されている貴重な木ということで、この施設の名前にもなっています丸太で作った湯船なので広くはないですが、3人は入れそうですねまた露天からの眺望もすばらしく、笠岳や山田牧場を一望できます今回は一面の銀世界でしたが、グリーンシーズンや紅葉の時期の眺めもすばらしいことでしょう

　露天のお湯は内湯と違って無色澄明で、湯の花も少なめ。ただ香りと味は内湯より強いので、湯の新鮮さはこちらの方が上かな

　温泉がメインの施設ではないので、全てにおいて小規模ですが、今回のような終始独占浴の状態では必要十分です観光シーズンはそれなりに混むと思うので、シーズンオフを狙っていけばいいお湯にいい景色を一人占めできるかもしれません。