Nasebanaru

アメリカで趣味と生活を綴る

裁判3

2012-05-27 21:47:07 | 気の向くまま
指定されたコートルームはたくさんの人で混雑しています。

8時半に呼ばれていたのでそれより前に部屋に入りますが裁判官は出て来ていません。裁判官と列を変えて数名の事務員らしき人たちがいます。



名前を呼ばれるのには少し時間がかかりました。



やっと名前を呼ばれ、裁判官のいない上段にある席を横目で見ながら私を呼んだ事務員の所へ行きました。






「私がミスMです。」




この時初めてMと顔を合わせました。先週電話では私が要求された収入に関する情報を確かに貰ったと話だけはしていました。


M 「あなたの持って来た収入に関する資料ですが、こんなものは使えません。だいたいどうやって裁判官に説明すると言うのです?」

「?????」

「使えないも何もこれがあなたが私に要求したものです。実際先週電話では『必要なものは確かに頂いた』と言っていたではないですか。」

彼女はそれには答えず、

M「この銀行口座に振り込まれているこのお金は。。。。」

一通り彼女の疑問に答えたあと私も切り出します。

「確か元妻はこの件を取り下げると言っていたのですがあなたがそれは出来ないと言ったそうですね。本人が訴訟を取り下げると言っているのにそれが本当に出来ないのですか?」

Mの表情が微妙に動きました。

M「彼女は確かに心が揺れ動いているようです。ただあなたの元妻が訴訟を取り下げると言うのならそれは可能です。」



私は内心当たり前だ、と思いながら今回の事も耳の不自由な元妻が何かを誤解してこう言う展開になったんだろうな、今日仕事を休んで来たのは痛かったけどこれで終わるだろう、とその時は思っていました。

M「では後ろの席に戻っていて下さい。あなたの元妻と話をします。」




裁判官のまだ出て来ていないこの事務手続きだけでもうすでに1時間半以上は経っています。




元妻は私より前列の席に座っていたため手話通訳者を通してMと話している元妻の様子が目に入ります。



Mは納得したような顔をして自分の席に戻りました。ああまたすぐに私も呼ばれて「確かにあなたの言う通りでした。もう帰っていいですよ。」と言われると思っていました。















ところが。















すぐに呼ばれるどころかそれから間もなく裁判官が登場。事務手続きの呼ばれる順番が最後の方だったのと同じ繰り返しで、その裁判官の前に呼び出されるまでそれからたっぷり2時間は待たされました。








私が元妻に騙された事を悟った時、


虚しさ。

ばかばかしさ。

怒り。



あの時の気持ちはどう表現すべきだろう?


お互い信頼出来る間柄なら離婚など起こり得ない事はわかってます。でも我が子の母親が平気で嘘をつくなんて考えたく無かった甘い自分が悪いのだと頭ではわかっていてもこの時の私はショックでただただ打ちのめされていました。


つづく

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