教えて!TOSHIさん:ブログ版

ライブハウス<T☆ROCKS>のオーナーTOSHIによる、音楽や音楽以外・・のお話!

アンプの音量

2015-07-08 | 音楽的アドバイス

アンプの音量について考察を述べようと思います。

 

マーシャルはボリューム10がマスト・・・って時代ではないですね、さすがに。

とは言え、せっかくの生演奏なんだからある程度の音の迫力も必要ってのも

あるよね。

 

なので、やはり、まずは基準となるのは、生ドラムに合わせる。

それからVoの声量も鑑みてあげる。

全体の楽器のバランスを揃える。

 

ひとりだけバカでかいと、周りに迷惑がかかる。

 

自分の音ばかり聞こえて、他があまり聞こえない・・・って場合は、多分

自分の音が大きすぎる可能性がある。

 

まあ、小さすぎる人もドラムなどが叩きにくくなる可能性もあるから

適度な音量がいいですね。

 

スタジオなどでは常にこのバランスを意識して、その上で自分なりに

良い音や良い演奏を追及していけばいいミュージシャンになれると思う。

大体、(過度な)大きな音量にしないと、いい音がしない、もしくは、

音が聞き取れない、と言うことはすなわち音作りがヘタと言うことだと

思う。

良い音を作れる、良い演奏が出来る人は、それほど音量を上げていないのに

しっかり良い音で聞こえてくる場合が多い。

 

さて、実際にライブの場合も同じか。

そう、基本は同じだと思いますね。

但し、客数100以下くらいのライブハウスで、ステージも横幅10メートルあるとか

バカでかくない場合ね。

そんな感じだと、やはり基本的にはスタジオで練習しているように、生音を基準に

音量を上げていけばいいと思う。

ただ、スタジオとは違ってアンプがおそらく客席の方を向いていて、メンバーの

方は向いていない可能性が高い。

これをスタジオよりすっきりしていてやりやすいと感じるか、やりにくいと感じるかは

あなた次第なんだけど、反対側のメンバーの音が欲しければ、実際にアンプの

音量を上げてもらうか、モニターから返してもらうかすればいいと思う。

そこはPAさんに聞くといいと思う。「〇〇の音が欲しいんですけど、アンプの

ボリュームを上げたほうがいいですか?モニターから返した方がいいですか?」

って感じで。ただ、他のメンバーにアンプのボリュームを上げてくれって頼むわけで、

それはそれで、「俺はこのくらいの音量でやりやすいんだけど・・・」って思っているかも

知れないと言う問題があるけどね。一番そのアンプに近いのはそのメンバーなんだから。

またモニターから楽器の音を返すと、相対的にVoの声はその分マスキングされる

可能性もあるのでそこはケースバイケースで考えよう。

自分がコーラスをとっている場合で自分の声を優先したい場合は、他の音は

控えめにしといた方がいいと思う。

 

また、ライブハウスによっては外音がフロアの壁に反響して回ってきてステージに

返ってくる場合もある。主に壁がコンクリートだったりするとなりがちで、そうすると

あまりいい環境とは言えないと思うんだけど、こればかりはどうしようもないので、

がんばるしかない(苦笑

壁に吸音材を貼ってくださいとも頼めないし(笑)。

 

さて、アンプの音量の話に戻って、ステージ内でいいバランスに出来れば一番よく、

あとは外音はマシマシでPAスピーカーからガッツリ出してもらえばいいだけの話。

ステージから先はライブハウス側の仕事なので、任せちゃった方が気が楽。

たまにフロアに回って、外音を指示しているプレーヤーもいるけど、PAのプロが

お客さんが入ったことを考慮して音を作っていることも多く、また、楽器の音作り

をしている最中などはVoはいじれなかったり、その逆もあるんで、よほど気になる

場合以外は口を出さないほうがいいかも知れないね。

ちなみにいいバンドは音やバランスも素晴らしいことが多く、PAに関しても、

フェーダーをサクっと上げただけで楽に決まってしまう場合も多い。

 

そしてアンプの音量だ(笑)。やっとここまで来た。

以前、何かの本で読んだんだけど、あるベースプレーヤーが自分の好みの

音をアンプから出しているんで、100人前後のライブハウスならPAスピーカーに

頼らず、そのアンプの音量でお客さんに届けてしまえばいいのだ、と言っていた。

そうすればアンプに行く前のラインの音は反映されないし、それが一番、納得できる

と言うことだね。ま、一理ある。

実際、100人前後のライブハウスなら250W以上くらいのベースアンプなら

まかなうことが出来ると思う。

問題は、PA側で音量を制御できないことなんだな。そのベースアンプの音量が

全ての基準になってしまうので、厳密にはあまりいいとは言えないってだけ。

 

この「アンプの音」なんだけど、では、この逆のケースとして、アンプの音が

外音にまったく影響をされない状態と言うのはいいことなのか?

つまりアンプの音が非常に小さい、あるいは、アンプシュミレーターなどを

使い、アンプレスの状態で外音はPAスピーカーからのみ楽器の音が出ている

状態は家でHifiなステレオを聞いているような素晴らしい音なのか・・・。

 

実際の音としては、個人的には、アンプの音も外音に半分くらいは聞こえている

のがいいのではないかと思っている。

と言うのも、アンプからとPAスピーカーからの両方からだと、距離の差があり

音の分離がいいように感じるからだ。まあ、物理的に、スピーカーは増える

わけだからね。ドラムに関してはバスドラなどはPAスピーカーから低域を

ドカンと出してあげないと迫力が半減するけど、ギターやベースはPA卓の

フェーダーで音を足して輪郭や高域と低域の迫力を出すと一番いいのでは

ないかと思う。

もちろん小さい分には卓で上げればいいだけなので、エンジニアとしては

助かるし、それで問題は無い。大きすぎると下げることは出来ないので

かなり迷惑と言うか困る事態になると言うことは覚えておこう。

 

またライブで個人的にやる裏技として(?)、例えばギターが一人のバンドで、

上手(ステージ向かって右側)のアンプから音を適度な大きさで出していた

場合、PA卓でその音を下手(ステージ向かって左側)に完全にパンして

しまう。そうすると右側からはアンプの音、左手からはPAスピーカーから

ギターの音がステレオで聞こえてくる。

ま、多少、そう聞こえるってだけだけど(笑)。

ちなみに録音しているときはやらない。ちょっと不自然だからね。

 


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