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今度は北九州 乗り鉄東奔西走 - 昔日編

2015年10月19日 | 乗り鉄
いつものヨンサントオ時刻表 筑肥線は博多〜伊万里を結ぶ一本の路線になっている。


現在の時刻表 筑肥線は姪浜〜唐津、山本〜伊万里の二つの路線に分割されている。

10月上旬に北海道に行ったというのに、翌週には福岡出張という神様のご加護としか言い様のない機会があり、せっかくなので博多近辺のローカル線を楽しんできました。 今まで「昔日編」はどちらかというと後付けだったのですが、今回はこれが理解できていないと本編?が判りにくいかもしれないので、先ずは昔日編を書くことにします。 尤も判らなくて困るような事は何も無いですが。。。

今回乗車したのは博多南線、筑肥線と唐津線ですが、経緯が複雑な筑肥線について調べてみました。
 
筑肥線はヨンサントオ時点では博多駅から市街南側を通って姪浜へ出て、東唐津まで向かうものの、唐津には行かずにスイッチバックして山本に向かい、さらには伊万里に通じる路線でした。
この路線は1923年に開業した北九州鉄道が前身で、1925年には東唐津まで開業しますが、当時、大河の渡河やトンネルは技術的にも資金的にもハードルが高く、地方私鉄では写真にあるような河口近くに橋梁を建設することが出来ず、唐津へ直結できずに折り返して山本で唐津線に接続するような事になったのだろうと思われます。
 

右側が河口付近の松浦川で、川幅は500m程ある。 
左手は唐津湾で湾に面した左手の海岸は虹ノ松原へと続いている。
博多から虹ノ松原まできた北九州鉄道はこの川を越せなかった訳だ。
 写真では見えないが右手後方が唐津市街。(唐津城天守閣より東南方向を撮影)

筑肥線が現在の様に松浦川に橋梁を建設して唐津まで直通するようになったのは1983年で、この時に筑肥線の姪浜〜博多、東唐津〜山本は廃止になり、姪浜以東は福岡市営地下鉄に乗り入れ、さらには全線直流電化と一気に近代化が進みました。 お蔭で筑肥線は天神、中洲川端、博多駅さらには福岡空港と福岡の中心街に直通する重要路線に出世した訳です。


Google Mapで見る山本付近。 左から下に向かう直線が唐津線で、
上中央の特別支援学校のあるあたりからカーブを描いて唐津線に合流する道路が旧筑肥線跡。
 地図よりも航空写真の方が廃線跡は判別し易い事が多い。

山本付近の変化は上の航空写真を見て頂くと良く判りますが、山本から南は、唐津線(西側)と筑肥線(東側)は4km程複線の様に並走し、その後筑肥線がオーバークロスして伊万里に向かいます。 途中にある本牟田部は唐津線にのみ駅があり、筑肥線伊万里方面から唐津線佐賀方面の乗り換えは本牟田部で無く山本まで行く必要があります。 このあたりも筑肥線が北九州鉄道として開業したことが影響しているのだと思います。 
北九州は石炭産業と共に多くの鉄道が建設された後に国有化された経緯があり、なかなか興味が尽きませんね。
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