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江若鉄道廃線跡をたどる 近江今津駅~新旭

2018年02月17日 | 鉄是好日
この日は見晴らしがよかったので最初に近江今津港に立ち寄ってみた
 快晴と言う訳ではなかったが竹生島や伊吹山が美しい

 今津図書館で「高島の鉄道交通」という展示を開催中という情報を頂いたので、ザゼンソウ群生地訪問以来久しぶりに近江今津まで行って来ました。 今回は図書館訪問に併せて浜大津~近江今津間を結んでいたローカル私鉄である江若鉄道の廃線跡を辿ってみることにしました。 江若鉄道の線路位置については今年の一月に全線の現在地図に江若鉄道運行当時の地図を重ねて線路の位置を特定するという作業をやったので(地図はこちらから参照できます)その検証も兼ねて、今回は近江今津駅跡から新旭までを歩くことにしました。


近江今津には駅舎が残る
この写真はホームがあった側からの撮影で、建物手前にホームや線路があった
 左側の軒の部分には廃レールが使用されていた 

 図書館で展示や関連図書を見た後、先ずは近江今津駅跡に向かいます。 近江今津駅跡には今でも三角屋根の駅舎が残っており、その建物西側の南北に走る道路のあたりに昔はホームや線路があったようです。 この道路を隔てて向かい側にはAコープやJAの建物がありますが、おそらくこの辺りにかつては農業倉庫のようなものがあり、その土地が再利用されているのではないでしょうか。


天川に残る橋台とその南側(右手)に延びる築堤跡
 こういうものを発見すると廃線跡探訪も俄然元気が出る

 昔の線路跡は現在の南北に走る道路よりは少し東側、今は使われていないJR社宅のある敷地の中を通っていたようですが、建物敷地の中を歩く訳にもいかないのでとりあえず道路を南に向かうと、駅舎跡から500m程で天川という小河川の堤防につきあたります。 重ね合わせ地図で見るとこの天川の南側に細い道路があり、いかにも廃線跡らしいと思っていたのですが、案の定、ここではそれらしい橋台と築堤の後が見つかりました。 
この先さらに南に進むと江若の廃線跡は湖西線の築堤に埋もれてしまい、しばらくはその痕跡が確認できなくなります。


正面に車の屋根が覗いているのが161号線高島バイパスで、右手で湖西線の下を潜る
 手前道路が廃線跡で、このまま直進したバイパスの辺りに旧北饗庭駅があった

 次に廃線跡が確認できるのは、国道161号線高島バイパスと旧国道が交差する饗庭交差点から旧国道を200m程北にいった地点(地図)で、旧国道の湖側を南に向かっていかにもそれっぽいカーブを描く道路があります。 上写真はこの道路から南側の161号線高島バイパスの方向を向いて撮影したもので、正面築堤は湖西線です。 旧北饗庭(きたあいば)駅は写真正面のバイパスとの交点付近にあったようですが、現在では全くその痕跡を見つけることは出来ませんでした。
 右手の湖西線のガードに「←新旭3km 今津2km→」と書かれており、ここまでいろいろ行きつ戻りつしていい加減疲れてきたので、「まだ半分も来てない、ここらで切り上げよう」という悪魔の囁き?が聞こえたのですが、折角来たんだから・・・と気を取り直して湖西線の築堤に沿って新旭をめざします。


旧饗庭駅跡 駅の建物や線路が残っている訳では無いが駅前の雰囲気を良く残している

 新旭に向かう湖西線築堤の側道が途中から湖西線の琵琶湖側に移りうっかりと見過ごすところだったのですが、旧饗庭駅は旧北饗庭駅から1.8km程の現在の湖西線の西側にあります。 この駅の周辺は駅の建物やホームなどは何も無いですが地図にある道路などが今もそのままで、駅のあった雰囲気は残っています。 写真左手の建物は実際には何時頃の何の建物かわからないのですが、いかにも昔の駅の傍にありそうな雰囲気でした。


軽トラックの走る道路が廃線跡で湖西線より少し東側を走っていた 

 旧北饗庭駅を出てからほぼ湖西線の築堤の下となっていた廃線跡は、現在の新旭駅から600m程北の地点で再び道路となって現れます。(地図) このあたりも江若鉄道を思わせるような遺構は何もなく、唯一この道路の位置に過去を留めるだけです。 旧新旭駅は現在の湖西線新旭駅の南400m程の所にありますが、ここもこの道路以外に駅を思わせるようなものは見つけられませんでした。

 江若鉄道の廃線跡については今回の近江今津と浜大津、三井寺下付近を探訪しただけですが、後者についての簡単なレポートもこちらに纏めていますので、関心のある方はご覧ください。
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