
でもさ。「人口に膾炙する」って言葉はたまに使うよ。よ~く見ると「膾炙」の「膾」って、「なます」じゃん?
「どうせ関係ねえんだろうなあ」と思いつつ、念のため辞書を見てみた。あたった辞書は『学研新漢和大字典』。
「膾炙人口」というのが「人」のエントリにある。そして「故事」マーク。曰く「なますや、火であぶった肉がだれにも喜んで食べられるように、詩文やいいまわしが広く人々にもてはやされ知れ渡ること」。
おおっ。これは全く知らなかったぞ。
尚、「じゃあ『膾炙』の『炙』の字ってそもそもなんだよ」と思えば、その説明も書いてある。「膾」から引いておく。
「膾」は、なます(細く切った肉)。「炙」は、あぶった肉」ほえ~。勉強になった。
ちなみに、そもそも「膾」とは「生の肉を細く切り、彩りよくとりあわせたもの」で、「大根・人参などを細かく切って酢であえた食べ物」のというのは、日本国内で生まれた意味だとのこと。
そうなのか。膾ってのは完全に「野菜の酢の物」の意識だったな。「これは膾ではない」と言えるわけだな。
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