
写真は、彼女の背中に手が浮かんで見えるとかそういうことではなく、背中の写真がこれくらいしかなかったから^^。ぬいぐるみの熊の背中なら何枚かあるけど、なんかくまが可哀相だし…
熟語としては「及第」。これは当然知ってる熟語だけど反対語を知らなかったな。広辞苑には載ってないみたいなんだけど「不第」。ま、そのままだと言えばそのままだ。
但し『日本語漢字辞典』にも「及第」の熟語が載っていて、こちらでは反対語として「落第」と書いてある。うん、こっちなら聞いたことがある。
尚『新漢和大字典』には「単語家族」という欄がある。同系統の漢字を載せてあるんだそうな。そこに掲載されているのは「吸」や「汲」の字。いずれも「ぴたりと届く」というようなニュアンスを含む。
ところで『日本語漢字辞典』。法律で用いる際の「及び」と「並びに」の区別が書いてある。曰く「『及び』は小さな段落に、『並びに』は大きな段落に用いる」。ふむ。これもなるほどだけど、意識したことがなかったな…。
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『漢辞海』にも『新漢和大字典』にも「読みかけた本にはさんで目印とするもの」は、日本の独自用法だと書かれてます。『漢辞海』で最初に掲載されている意味は「斜めに切った木の印」。但し「栞」の字の上の鳥居みたいな部分は「不詳」だと。
『新漢和大字典』では「山林を歩くときに道の目印とするために折った木の枝」というのが最初の意味。史記(いや、ぼくは絶対に漢文をやらないぞ!)には「行山栞木」という文があって、これは「山に行きて木を栞(き)る」と読むのだそうだ。
「栞」に動詞用法があることにもちょっとびっくりするけど、古訓に「きる」という読みがあるのにももっとびっくり。すなわち昔は「栞」が木を使ったものであると認識されていたのかなあ。
「解字」欄では「会意兼形声」と記し、「栞」の上の鳥居みたいなのを「上端がそろったさまを描いた象形文字」と記してあります。
しかしそれにしても漢字では、諸説入り乱れていることが多いんですね。以前、漢字版 OED みたいなものはないのかと書いたけれど、甲骨文字の昔からある漢字。OED のようなものは無理なのかもしれませんね。
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『新漢和大字典』の「解字」欄によれば、熊は「会意」。「能は、ねばり強くて長くもえる獣のあぶら肉のこと。熊は『能+火』で、肥えて脂肪ののったくまの肉がよくもえることを示す」。
まじっすか。
まあその後に「熊は、昔、火の精である獣と考えられた」なんて記述でフォローしてるっぽいんだけど… やっぱりフォローしきれてないよなあ^^。
ちなみに『漢辞海』などでは「形声」ということになっている。くまくん、かわいそうだし、個人的には「形声」説を採ろうかと思う。
『新漢和大字典』は意味の定義からして結構かわいそうなんだよな。曰く「くま。山に住む雑食性の猛獣。その肝は『くまのい』と称して薬用に供し、手のひらの肉は珍味とされる」。
喰うことばっかりじゃんね。
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で、「日本語の」と書いたのは「餡」を「あんこ」や「くずあん」と理解するのは日本語用法だと書いてあったから。じゃあ本来はなんだよと言えば「まんじゅうなどの中に入れる、甘い物や肉・野菜など」(新漢和大字典)。
のわっ。てえと中国じゃあ「あんまん」も「にくまん」も、みんな「あんまん」なのかな。ってか、日本風のあんまんってのは日本にしかないものかな。
まあ、好き嫌いが多くて中華料理はほとんど食べられないんだけど、確かに「餡」をそのような意味で使うことがあるのは知っている。
ちなみに「あんかけ」ってのはなんだろうな。中国語風の意味で野菜やら肉やらがかかってれば「あんかけ」なんだろうか。そう思って『広辞苑』を見てみた。すると「くずあんをかけた料理」とある。む~ん「くずあん」ってなんだ。なんとなく日本風な「餡」のイメージもするけど、それはたぶん違う。中国風の餡の「のこりもの」みたいなイメージかなあ。
そんな馬鹿なことを考えつつ「くずあん」をやはり広辞苑で見てみた。「葛粉でとろみをつけた餡」だとのことだ。ただそれだと日本風の「餡」との違いが(すくなくともぼくには)わからない。続きを読んで納得した。「だし汁を醤油・味醂などで調味し、葛粉を水で溶いたものを加えて、混ぜながら煮立てて透明にする。餡かけ料理に用いる」とある。なるほどなあ。
ちなみに「調味」という単語を自分で発したのは二十年ぐらいぶりだな。もちろん「調味料」という形では使ってたけど「調味する」と動詞で使ったのは本当に久しぶりだ。

さらにどうでも良いことなんだけど、ぼくの時代、「髪は長い友だち」という CM が流行ったことがある。「カロヤンハイ」という製品の CM だったみたい。YouTube で探すとあっさり見つかった。この後「かみがしら」の左側は「長」じゃないじゃないかと話題になったりした(笑)。でも結構覚えやすいよね。「よく見れば、点無し口なし『専門家』」よりは「物語」がある。
で、「髪」。
この字の部首が「髟」で「かみがしら」というだけで結構お腹一杯だな。不勉強きわまりないけど知らなかった。
この「髟」だけで髪の毛や髭を表すんだそうな。
「髪」の方は会意形声で「髟」に「犮」(はねる、ばらばらにひらく)で、発散するようにひらく髪の毛を意味するんだとか。「毛」が類義語で「髪」の方は「開く」ってのが大事な要素らしいんだけど、これはよくわかんない。
『新漢和大字典』の意味欄に「ごくわずかなもののたとえとしても使われる」というのがあってちょっと驚いた。字にもともとハゲの要素を含んでいるのかと思った^^。もちろんそういう意味じゃなくて「間髪を入れず」のような場合の「髪」のこと。
四字熟語には「髪短心長」ってのもあるらしい(まあ、日本語じゃ読めないから「かみみじかくこころながし」と読む)。これは「年をとって髪は短くなっているが、その知慮はすぐれて深いこと」を意味するんだと。
う~ん。年をとると髪は短くなったかな。それとも隠居すると短くしなくちゃならないというような歴史的意味かな。あるいは「短」に「少」というような意味があるのかな。
その辺はまたそのうちに。
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