取手・医科歯科通信 山本 嗣信 (やまもと つぐのぶ)

医学情報社編集顧問
フリージャーナリスト

ブータン 人間生活の中での幸福感が重要

2017年04月04日 12時54分21秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力
「世界で最も幸せな国」と言われているブータン。
ヒマラヤ山系に位置する立憲君主制の王国。
チベット文化の影響が強く、多くが仏教徒。
面積は九州程度で、人口は約77万人。
主要産業は電力、農業、観光などで、インドとの貿易が約8割を占める。
福祉、教育、医療は基本的に無料。

世界の基準は「国内総生産」(GDP)。
「国民総幸福量」(GNH)という概念のもと、独自の時空軸の中で歴史を刻んできた。
世界では物質的豊かさを基準にしたGDPで日本は3位、ブータンは165位。
これでは心の豊かさは表れにくい。
ブータンは人間生活の中での幸福感が重要だと考えている。
GDPを補完する存在である。
「健康」「文化」など9分野33の指数で数値化している。
まず「心理的な幸せ」では生活の満足度に加え、さまざまな出来事に対してネガティブな感情を持ったかどうか。
「24時間の使い方」では1日=1440分をどう使っているのか。
仕事や睡眠、社会との交流のバランスがよければ幸福度は高いと言えるだろう。
時間はどんな人にも平等に24時間である。
それをどう使っているか。
「コミュニティーの活力」では地域社会や家族との関わり。
災害などの危機や不幸事、高齢化に伴う問題が起きた時に頼りになるのがコミュニティーだ。
これもGDPでは表れない。
こうしたデータを集め動向を押さえ、課題を政策に生かしてゆくことが政府の仕事だ。
国民の多くが熱心な大乗仏教の信者で、仏教は憲法にも盛り込まれた国の遺産である。
仏教による悟りや瞑想によって人々は「幸せ」を感じることができる。
人間は自己本位になりがちなものだが、訓練によって脳の一部のスイッチをオフにすれば、幸福感を得ることができる。
もう一つは豊かな自然に恵まれていること。
ヒマラヤに抱かれた国土の7割が森林で、5割以上が自然保護区。
まさにブータンは人間と自然の共生によってなりたっている国なのだ。
日本のような先進国で、これまで独創的な発展をしてきて知識も情報もあるはずなのに、なぜストレスが増えて、幸せを感じなくなっているのだるか。
幸せになるということは、終わりのない旅路をゆくようなものだ。
完璧に達成した国はどこにもない。
だから、何らかの形でこれからもずっと努力してゆかなければならないのです。
ブータン王立研究所・カルマ・ウラ所長
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