取手・医科歯科通信 山本 嗣信 (やまもと つぐのぶ)

医学情報社編集顧問
フリージャーナリスト

破局噴火 メカニズム

2018年06月15日 06時42分00秒 | 社会・文化・政治
地下数kmにあるマグマ溜まりのマグマには地圧によって様々なガスが溶け込んでいる。
特に珪長質マグマにはその傾向が強い。
なんらかの原因によってマグマが急に減圧されるとマグマは発泡し大量のガスを噴出し、マグマ溜まり自体が爆発して地殻表層部を吹き飛ばす大噴火となる。

通常の噴火と異なり、噴火の破壊力は壊滅的な威力となり、火砕流も放射状360度の方向に流走し広大な面積を覆う。
半径数十kmの範囲で生物が死滅するばかりでなく、その大量の噴出物で地球の気温が下がったり、種族の絶滅の原因になることもある。
爆発の後は、地表は大きく陥没しカルデラが形成される。

破局噴火を起こすマグマ溜まりは扁平な形で存在することが多く、噴火せずに地下で固結した珪長質火成岩体の形状が扁平であるという最近の地質学的知見も、それを裏付けている。

第四紀を通じてこのような噴火は九州や北海道をはじめ本州でも何度も起こってきた。阿蘇カルデラ、姶良カルデラ(鹿児島湾北部)、摩周カルデラ、鬼界カルデラ、十和田カルデラなどがその例である。
とりわけ阿蘇カルデラは過去四回にわたって巨大噴火を起こしている。

通常の噴火との比較

火山噴火の規模を表す火山爆発指数(VEI)は、噴出物(テフラなど)の量によって決定され、破局噴火はVEIは7から最大の8に相当する。
例えば1990年から1995年にかけて噴火した雲仙普賢岳では、火砕流1回あたりのマグマ噴出量としては10 - 1000m3(VEI=0)、5年余りに渡る活動期間中の噴出物の総量では0.2km3(VEI=4)程度、また20世紀最大の火山噴火とされる1991年のピナトゥボ山噴火はVEI=6であったが、北米のラガリータ(英語版)、サンホアン(英語版)、イエローストーンなどでは1,000km3の規模となり、火砕流の規模だけでも雲仙普賢岳の1000万倍程度となる。このように破局噴火は火砕流堆積物に代表される噴出するマグマの量が途方も無く多いのが特徴である。

日本における破局噴火

9万-8万5000年前の阿蘇4火砕流・火山灰

7300年前の幸屋火砕流と鬼界アカホヤ火山灰
日本では7000年 - 1万年に1回程度の頻度で、破局噴火が起きている。鬼界カルデラが生まれた噴火を最後に、ここ7300年日本では破局噴火は起きていない[11]。
穂高岳では170 - 180万年前に破局噴火が起こり、1914年の桜島噴火の10倍、雲仙普賢岳の噴火の2000倍の火砕流が流れた。
首都圏近郊の事例としては、5万2000年前に箱根カルデラの噴火で、西は富士川から東は現在の横浜市郊外まで火砕流で覆われた。
7300年前に鹿児島県南方沖の海底火山(鬼界カルデラ)で起きた巨大噴火が、当時の南九州で栄えていた縄文文化を壊滅させたことは、考古学上よく知られている。
東北地方や朝鮮半島でも赤橙色を帯びた“アカホヤ”と呼ばれる火山砕屑物が見つかっており、極めて規模の大きな破局噴火であったとされる。火砕流は半径100kmの範囲に広がり、大分県でも50cmもの厚みのある火山灰層が観察される。
阿蘇山では分かっているだけでも過去4回大きな噴火を起こし、約9万年前に起きた噴火は最大級の「破局噴火」であった。この噴火で阿蘇山は山体が崩壊。
根子岳だけが唯一残されたが、奇妙な姿を残したのは、その影響を受けていると考えられる。その後、カルデラ湖が一時期出来ていた。
カルデラの真ん中に中央火丘が隆起・噴火し、現在の姿になった。

今後予想される破局噴火[編集]
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