この度、私ども「マリオネット」は第2回「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」を受賞いたしました。こ
れもひとえにこれまでマリオネットを支えてくださった皆様のおかげと、まずは感謝申し上げます。
この「ピント賞」がどういうものかについては
以下、東京のポルトガル大使館からの発表を引用いたします。(FBより)
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第2回ジョアナ・アブランシェス・ピント賞 受賞者発表
第2回ジョアナ・アブランシェス・ピント賞は、ポルトガルギター奏者・湯浅氏とマンドリン奏者・吉田剛士氏によるアコースティック・ユニット「マリオネット」に授与されることが決定いたしました。
ジョアナ・アブランシェス・ピント賞とは、ポルトガル大使館の元副領事ジョアナ・アブランシェス・ピント氏の基金によって創設され、造形芸術・建築・映画、演劇及び視覚芸術、音楽の各分野において、日本とポルトガルとを繋ぐ役割を果たした人物に授与されるために創設されました。第2回にあたる今年度は、音楽の分野から受賞者を選出しました。
「マリオネット」は、日本におけるポルトガルギターを通じた音楽家のパイオニアです。20年以上にわたる音楽活動の中で、演奏のほかにも日本におけるポルトガル音楽の普及に努めてこられました。2013年には日本人アーティストによるファドのCD集『ZIPANGU FADO/日本ファド大全』をリリースしました。また、マリオネットは同年、「第6回石見銀山文化賞」も受賞しています。
2º Prémio Joana Abranches Pinto
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A Embaixada de Portugal tem o prazer de anunciar que o 2º Prémio Joana Abranches Pinto irá ser atribuído ao grupo musical acústico “Marionette”, constituído por dois guitarristas japoneses, Takashi Yuasa (Guitarra Portuguesa) e Goshi Yoshida (Mandolim).
O Prémio Joana Abranches Pinto é concedido a projectos e trabalhos que contribuíram para dar a conhecer e promover a ligação cultural entre Portugal e o Japão nas seguintes áreas: Artes Plásticas, Arquitectura, Cinema, Teatro e Audiovisuais e Música. Este ano, o grupo “Marionette” foi selecionado dentro da categoria da Música.
O grupo “Mariontte” é considerado como um dos pioneiros no Japão a usar guitarra portuguesa. Em actividade há mais de 20 anos, “Marionette” tem igualmente contribuído para a divulgação da música portugesa entre o público japonês. Neste contexto, lançou em 2013 um disco de fado intitulado “Zipangu Fado”, que compilou várias músicas interpretadas por artistas japoneses. Nesse mesmo ano, o grupo foi galardoado com o Prémio Cultural das Minas de Prata de Iwami.
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この受賞に際して、マリオネットからの公式コメントは以下の通りです。
(マリオネットHPに掲載)
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第2回「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」受賞のご挨拶
この度、私ども「マリオネット」は第2回「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」を受賞しました。この賞は特に文化面において日ポ両国の関係発展に貢献した日本もしくはポルトガルの国籍を有する個人を賞してポルトガル大使館から授与されるもので、本賞の賞金はポルトガル大使館の元副領事、ジョアナ・アブランシェス・ピント氏からの寄付金によるものです。まずは、この身に余る僥倖を謹んで皆さまにご報告させていただきたく存じます。授賞式は9月末日にポルトガル大使公邸で、諸関係者を招待して催される予定です。
私ども「マリオネット」の受賞歴は、2013年第6回「石見銀山文化賞・特別賞」に続き二つ目になりました。おこがましくも「石見銀山文化賞・特別賞」受賞を、日本人が弾くポルトガルギター、つまり「南蛮ぎたるら」の世界を日本の南蛮史跡の地から認めていただいたとするのなら、今回の「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」受賞は、南蛮の本国から私ども「マリオネット」の仕事を認めていただいたもの思います。私どもはその尊い意義を今ここに深くかみしめております。
「マリオネット」は今年で結成20周年になります。その節目の年にポルトガル大使館から授与される「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」受賞は、私どもにとって大きな意味を持ちます。ひとつは、今までの仕事が決して無意味ではなかったことに自負と誇りをもってよいのだということ、また、そうであったとしても、受賞は決して最終地点ではなく、驕り高ぶらず、今後は「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」受賞に恥じることのない優れた仕事をすることを自身に課さなくてはならないということです。
「音楽活動」の真の継続は、超えるべきハードルを自身の意志で常に上げてゆくことにあります。そこは絶えざる自己否定による葛藤の現場です。まさに満身創痍。しかし、僅かでも新しい進展があれば全ては報われます。今回の「ジョアナ・アブランシェス・ピント賞」受賞は、まさしくその進展といえます。例えるならば、この受賞は私ども「マリオネット」の活動の現場に、ポルトガルの夏の海からの爽やかな風を吹かせ、淀みを払い、新たな夢と希望を与えていただいたと言えましょう。
最後になりましたが、ジョアナ・アブランシェス・ピント氏とポルトガル大使館、及び、様々にご尽力いただいた諸関係者の方々、また、今まで私ども「マリオネット」をお聴きくださった多くのリスナーとファンの皆さま方に、深く感謝の意を表し心より御礼申し上げます。今後ともご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願い申し上げます。MUITO OBRIGADO!ありがとうございました!
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以上がマリオネットとしての公式コメントですが
今回の受賞はひとえにポルトガルギター奏者湯淺の功績によるものです。
相方の私としては身に余ることで恐縮するばかりですが
自分たちが続けてきた独自の活動が公的に認められたことを素直に嬉しく受け止めています。
マリオネットとしてのマンドリン絡みの大きな活動としては、
これまでマカオや種子島など南蛮ゆかりの地での「マンドリン大合奏」が挙げられますが、
2013年 種子島での大合奏の打ち上げに前ポルトガル大使が参加して下さり
マンドリンの仲間たちと楽しく談笑されていたことは一つのいい思い出です。
そんなことが今回の受賞の背景の一コマになっているかどうかはわかりませんが
これらの大合奏ツアーに参加してくれたZIPANGUマンドリンオーケストラ、
そしてもちろんマリオネット・マンドリンオーケストラのメンバー全員に改めてお礼を申し上げます。
また、この数年間のうちにマカオ観光局のイベントなどで共演いただいた
各地のマンドリンオーケストラの皆さんにも同様にお礼申し上げます。
今後も私はこの独自な立ち位置から
マンドリンの世界をより面白く活性化できるように頑張り続けたいと思います。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。 マリオネット 吉田剛士
※長文にお付き合いいただきありがとうございました。