元彼女は風俗嬢
客から始まりついにお付き合いするようになりそのことを報告するブログです。しかし別れが・・・。
 



しばらくホットココアを飲んでボーっとしていた。


「話って何だ?」と思いながらありさを待った。


10分後ありさが現れた。



ありさ「ごめんね、片付けに手間取っちゃって。」


俺「いいよ。んで話って何?」


ありさ「うん・・・、Aちゃんのことなんだけどさ。」



俺は何となくだが話がAのことであることは感じていた。


Aが塾で何かしたのだろうか?


いやいや、そんなことを俺に言うだろうか?


とにかく話を聞くことにした。



俺「A何かしたん?」


ありさ「何かしたって訳じゃないんだけどさ、進路のことでさっき話してたの。」


俺「進路?」


ありさ「うん、もうすぐAちゃんも中3でしょ。だから進路の希望を聞いたの。」


俺「うん、それでアイツなんて?」


ありさ「・・・。」



ありさはここで黙ってしまった。


何か言いたくない事でもあるのだろうか?



ありさ「Aちゃん、泣いてたんだ。」


俺「???」


ありさ「進路聞いた時に泣いちゃったの。」


俺「泣いたって?」


ありさ「うん、今のAちゃんの成績なら~~高校がいいんじゃないって言ったの。」


ありさ「そしたら下向いちゃって、そこからずっと泣いてたの。」


ありさ「私びっくりしちゃって「どうしたの?」って声かけても何も言わないの。」


ありさ「それで泣き止むまで待って話聞くとね、~~高校には行きたくないんだって。」


ありさ「行きたくないなら違う高校に行けばいいと思うんだけどそれからずっと泣いちゃって・・・。」


ありさ「理由もわからないしどうしようって・・・。」


ありさ「○○君さ、何か理由知らない?」



俺が思いつくことは母親のことだけだった。


俺はAが今家では引きこもっていることをありさに伝えた。



ありさ「そうだったんだ・・・。」


ありさ「私も気持ちわかるな。中学の時学校行ったらすぐ保健室行ってたし。」


ありさ「私中学高校と学校大嫌いだったもん。」



俺も中学高校とあまり学校に行かなかったのだがこの2人とまったく違う理由だった。


俺はただ学校に行くのがめんどくさかったので友人宅におじゃましずっと遊んでいただけだった。


気が向いた時だけ学校に行ってたので週休4日だったのではなかろうか?


人が学校を嫌う理由は1つではないのだ。



ありさ「Aちゃんはさ、高校でもそうなるのが怖いんじゃないかな?」


俺「そうかもしれんな・・・。」



俺はこの時心が痛んだ。


自分のことにかまいっきりで一番身近な家族のことを見落としていたなんて・・・。



ありさ「だからさ、何とか話だけでも聞いてあげれないかな?」


俺「うん・・・、何とか努力してみる。」


ありさ「うん、よかったよ。」



この後俺はありさと久しぶりに色々話した。


ありさは今大学生で就きたい仕事のため勉強してること。


俺は大学を辞めたこと。


どちらかと言えば「話した」というより「討論」したという方がしっくりくると思う。


俺は今でも半年に1回程ありさと会うのだが会うとどこに行く訳でもなくお茶を飲みながら何時間も「討論」をしている。


俺もありさもお互いそのことに気がついており(討論することについて)俺が真剣に意見をぶつけられる数少ない変人である。


俺にないものをありさは持っており、ありさにないものを俺が持っているからこの「討論」が心地いいのだろうか?


ともかくありさの思考は非常に面白いと俺は思う。


話をもどして討論を終えた後ありさと連絡先を交換し俺は家に帰った。


家にもどると母親が「遅い!」と怒っていたが気にせずAの部屋へ向かった。


Aは相変わらず部屋のドアを開かないようにし虎子と遊んでいるようだった。


俺は今までAのことをほったらかしにしていたため何を話せばいいのかまったくわからなかった。


俺は何も言うことが出来ないまま自分の部屋に向かった。



次の日、俺はこの日も朝からバイトだった。


今日はまだ母親はAの部屋の前でどなっていない。


俺は迷ったが勇気を出してAの部屋の前に立ち1人話し始めた。



俺「(コンコン)え~っと、おはよう。今日も寒いね。行ってきます。」



Aから返事はなかった。


何を話していいかわからなかった俺は挨拶をしてみた。


何も変わらない。


しかし昨日の雨はやんでいた。



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次の日からの俺はまるで生気が抜けたようだった。


この世で一番信頼していたM先生にあんなことを言われるなんて思ってもみなかった。


大げさかもしれないがこの時の「俺」には自分の中に「死」という言葉がすぐそこにあった。


寝ていると夜中に突然目が覚め涙が止まらなかったり、突然不安で死にたくなったりしていた。


そんな中俺は生活のためにバイトを頑張った。


本当に生きがいは金曜友人達に会うことだけだった。


死にたい等ということは誰にも言わなかったし、このことは誰にも気がつかれないよう最新の注意を払った。


誰かに同情や心配されるのが何よりも嫌だった。



そしてこれは今から約二ヶ月前(2007年7月)の話なのだが俺はこの時のことをある人達に話した。


すると俺は話している途中で涙が出てきてしまった。


人前で泣くなんてことこれまでめったになかったのだがこの時のことを思い出すといつも涙が出そうになる。


それだけ苦しかったのだろう。



そしてこんな不安定な気持ちの中2002年2月末、ちょっとした事件が起こる。



俺「ただいま~。」



俺がバーでの仕事を終え家に帰ってくるとそこにはいつもの光景があった。



母親「だから何で学校行かないの!!!(ドア叩く)」


A「もうほっといて~(泣いている)」


母親「この出来損ない!!!」


A「うわぁ~(泣いている)」


母親「もう勝手にしたらええやん!」


A「・・・。」



ここで俺が母親と顔を合わす。



母親「おかえり。」


俺「ただいま。」


母親「私これから仕事やから行くな。」


俺「うん、行ってらっしゃい。」



というと母親は仕事に向かった。


俺はこの日金曜だったのでサッカーに備え寝ることにした。


すすり泣くAを無視して・・・。


しかし俺が目をさますと残念ながら雨が降っていてサッカーは中止になった。


この日は久しぶりに家族で夕食を食べることになった。


当然そこにAの姿はない。


俺はてっきりAは部屋に引きこもってるものだと思っていた。



母親「今日は○○おるなんてめずらしいね。」


俺「今日は雨でサッカーないからね。」


母親「あっ!そうや、あんたコンビニ行く用事ある?」


俺「ないけど何で?」


母親「牛乳がないから後で買ってきてくれへん?」


俺「え~、チャリで行くのしんどいな~。」


母親「ええやん、行ってきて~や。」


俺「まぁええけど・・・。」



そんな訳で俺はコンビニまで行くことに。


玄関脇の鍵を置いているところから自転車の鍵を探すが見つからない。


Nに聞いてみることに。



俺「な~な~、チャリの鍵ないんやけど知らん?」


N「Aが使ってるんちゃう?」


俺「A?何で?あいつ部屋ちゃうん?」


N「あの子今塾行ってるねん。」


俺「マジで?どこ?」


N「駅前のM塾ってとこ。」


俺「ふ~ん、そうなんや。」



俺はコンビニに行く途中にあるM塾を少しのぞいてみようと思った。


時間は9時半、おそらく10時には塾が終わるのでついでにAを迎えに行くかと思っていた。


俺はコンビニで牛乳とコーヒーを買い、塾の前でAを待った。


コーヒーを飲みながらAを待っていたのだが他の子達は出てくるのにAは出てこない。


自転車は駐輪場にあるからまだ塾にいるはずなのに・・・。



時刻は10時半、まだAは出てこない。


何してるんだ???と思い塾の中をそっとのぞいてみた。


Aは職員室(?)の椅子に座らされ先生らしき人と話している。


俺はどうせ宿題でも忘れて残らされてるのかなと思ったがどうやら違うようだ。


するとまもなくAと先生が出てきた。


A「さようなら・・・。」


先生「さよなら、元気だすんだよ。」


A「・・・。」



何だか話しかけにくい雰囲気であったが俺はAに話しかけてみた。



俺「お~い、A~。」



Aは振り返りこっちを見た。



A「兄ちゃん???」


俺「コンビニ寄ったついでに迎えにきたで~。」


A「いい。一人で帰れるし。」


俺「なんやねん、一緒に帰ろうぜ。」



ここで俺は先生に話しかけられる。



先生「もしかして○○君???」


俺「はい、そうですけど・・・。」


先生「私私、ほら!M先生のとこの。」


俺「・・・、あ~!!!ありさか!!!」



彼女はありさ。中学3年までH村ピアノ工房で一緒に勉強をしていた子だった。(ちなみに中学は違うが同級生)



ありさ「Aちゃんのお兄ちゃんって○○君やったん?」


俺「そやで、ありさはここでバイトしてたんや。」


ありさ「そうやねん。」



俺がありさと話してる間にAはさっさと帰ってしまった・・・。



俺「あいつ帰りやがった!」


ありさ「あのさ、今時間ある?」


俺「あるけど何で?」


ありさ「ちょっとな、Aちゃんのことで話あんねん。」


俺「(???)ええけど。」


ありさ「じゃあちょっとだけ待っててな。あそこのファミレスで話しよか。」


俺「ええよ。」


ありさ「じゃあ先ファミレスで待ってて。」


俺「うん。」



俺は1人でファミレスに向かった。


何が話されるかなんて気にもとめずホットココアを飲んで体をあたためた。


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地元に帰ってきて毎週金曜日はサッカー、その後は友人と遊ぶ。


これが俺の週末の過ごし方になった。


月火水木土日はバイト三昧という生活で金曜が待ち遠しくてしょうがなかった。


でもこのままではいけない。


将来のことも考えないといけない・・・。


俺は次の休みにM先生の家に行くことにした。


ピアノのレッスンを開始してもらうためだ。


この時バーの他にレンタルビデオ屋でもバイトを始めたのだが無理いって休みをもらうことに成功した。


そして休みの日、俺はM先生に電話した。



M先生「はい、Mです。」


俺「あっ、先生。俺です。」


M先生「お~、○○か!久しぶりやん!どうしてん?」


俺「あのですね・・・、実は大学辞めて帰ってきました。」


M先生「はぁ!?お前何してんねん!!!(怒)」


俺「いや・・・、ちょっと。」


M先生「今日うち来れるか?」


俺「はい。」


M先生「じゃあうち来て説明せーや!」



ということで俺はM先生宅に向かった。


M先生の自宅は一階が塾になっており(ピアノと共に勉強も教えてくれる)そこにM先生は座っていた。



「H村ピアノ工房」(この塾の名前)



先生の家に入ると手作りの看板が俺をむかえた。(H村ピアノ工房といってもピアノを作っている訳ではない)


俺はここで中3まで勉強を教えてもらった。


高1からは親に無理矢理予備校に行かされた訳だが勉強のレベルの高さはここが1番だった。



俺「こんにちは~。」


M先生「おう!○○!久しぶり。」


俺「お久しぶりです。」


M先生「お前変わらんな~。」


俺「先生もね。」


M先生「まぁ座れや。コーヒーでいい?」


俺「はい。」



てっきり何で大学を辞めたのか根掘り葉掘り聞かれると思っていたのだがM先生は何も聞かずに世間話を始めた。


久しぶりに話す恩師との会話は実に充実したものだった。


そして話は本題へ。



俺「それでですね、ピアノまたやり直したいんです。」


M先生「それはええよ。」


俺「じゃあ火曜に来ますけどいいですか?」


M先生「ええよ。」


俺「じゃあそういうことでよろしくお願いします。」


M先生「・・・、なぁ○○。お前それでええんか?」



俺はドキッとした。



俺「どういうことですか?」


M先生「お前ほんまはなりたいものあるんちゃうんか?」


M先生「何かお前焦ってるように思えるで。大学辞めて焦る気持ちはわかるけど今はじっくり考える時期ちゃうかな?」


M先生「俺もそういう時期があった。焦ってもなんもいいことないで。」


M先生「ピアノの先生もええかもしれへんけどもうちょい考えてみてもええんちゃう?」


M先生「ピアノしに来るなって言ってる訳じゃないで。焦るなって言ってるねんで。」


俺「・・・。」



この言葉は俺の心にズシッときた。


確かに俺はピアノが好きだ。


でも先生になりたいのかと問われるとはっきりと「はい」と言うことが出来なかった。


とりあえず何か頑張ってる実感が欲しかったのだ。


M先生には見抜かれていた。


改めて考えてみる。


俺が今なりたいもの。


・・・。


1つあった。



俺「なりたいものほんまはあります。」


M先生「おっ!何や?」


俺「えっと・・・、医者になりたいです。」



俺はお父さんが死んでからずっとこう思ってた。


何も出来ずに大事な人が亡くなっていくのはもうたくさんだ。


そんな思いをするくらいなら俺がそういう人を1人でも減らしたい!


そう思っていたのだが母親の手前言い出すことが出来なかった。


こんなことを思っていたから大学をすっぱり辞めることが出来たのだろう。


俺は思っていることを全部M先生にぶつけた。



M先生「なるほどな。」


俺「はい・・・。なりたいです。」


M先生「お前ならなれるよ。」



俺はこう言われて嬉しかった。


しかしこの後、M先生の口からは俺が予想しなかった言葉が飛び出した。



M先生「なれるよ、でもお前はいい医者にはなられへんぞ。」


M先生「確かに医師免許はとれる。お前にはそれだけの能力がある。でもそれだけや。」


M先生「お前は「医者」じゃなく「医師免許持ってるだけの人」になるよ。」


M先生「お前医者に向いてないで。」



ショックだった。


言葉が胸に突き刺さった。


25年生きてきた人生で1番こたえた言葉かもしれない。


俺はこの時自分の血の気がひくのを感じた。


自分の全てが否定されたかのようだった。


しかも恩師に。



俺「今日はもう帰ります・・・。」



俺はなんとか言葉を発した。



M先生「そうか、じゃあピアノは来週の火曜からな。」


俺「はい・・・。失礼します。」



俺は医者になることを諦めた。


人に否定されただけで諦めるなよ!と思う人もいるかもしれないがこの時のM先生の影響力は絶大なものだったのだ。


自分の中に自我を持っていなかった。


M先生が俺の思考の全てであった。


次の日俺は原因不明の高熱にうなされた。


あまりのショックで熱がでたのであろうか?


次の火曜日俺はH村ピアノ工房へ行かなかった。


いや、行けなかった。



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K谷「えっ?何でおるん?東京ちゃうん?」


俺「それは・・・。」


K谷「何で何で???」


Dカン「まぁまぁ、ええやんけ。」


俺「あんな、俺大学辞めてもどってきてん。」


K谷・Dカン「えっ!?」


俺「ちょっと色々あってな・・・。」


K谷「そうなんや・・・。ごめんな。」


Dカン「俺ら今予備校の帰りやねん。あんな、今日7時から~~中(近くの中学校)でサッカーするんやけど来~へん?」



サッカー、一人でボールを蹴ってはいたが人とするなんて久しぶりである。



俺「(めっちゃ行きたい・・・)あっ、うん・・・。」


Dカン「気向いたらおいでな。」


K谷「皆来るで~。」


俺「皆って?」


K谷「D蔵(H君の名前)やろ、K君やろ、Dやろ、後色々。」


俺「う~ん、行けたら行くわ~。」


Dカン「おう、じゃあな。」


俺「おう。」



といって2人と別れた。


思ったより何も言われないものだ。(気つかって聞かなかったのかも)


しかしこの時の俺はサッカーがめちゃめちゃしたかった。


でも皆に会うのも怖い・・・。


悩みに悩んだあげく俺はサッカーをしに行くことにした。


自分の欲求には勝てないものである。


少し早めに出発し10分前に~~中に到着したのだが・・・。


そこには誰もいなかった。


このチーム(この時はまだチームではないが後にサッカーチームになる)は誰一人時間を守らないことで有名なのである。



俺「(何やねん!誰もおらんやんけ!)」



少し遅れてK君とDがやってきた。


2人共相変わらずガラが悪い。



D「あれっ!?もしかして○っ君か?」


K君「え~?マジで???」


俺「そやで。(ドキドキ)」


D「お~、大学ってもう春休みなんや。」


俺「春休みではないよ。」


K君「でも久しぶりやね~。」



ここで世間話をする。


Dは酒屋でバイト、K君は大学生になっていた。


俺は大学を辞め帰ってきたことを伝えた。



D「そっか~、おかえり。」


俺「(なんじゃそりゃ!)あっ、ただいま。」


K君「今日皆来るから久しぶりに楽しんだらええねん。」


俺「うん。」


K君「ポジション好きなとこやらしたるからさ。」


俺「じゃあFWがいい!!!」


D「じゃあ俺と2トップな!」



ここまでくるとサッカーが楽しみなことと久しぶりに友達に会えたことで俺の不安はほとんどなくなっていた。


そして3人で話していると懐かしい顔ぶれが続々と集まってきた。



コアラ&T山君「お~っす。」


コアラ「あれっ?○っ君?」


俺「おう、久しぶり。」



数分後



H君「おう!あれ!?○っ君か?」


俺「おう!久しぶり。」



数分後



ビタミン「お~っす。」


ビタミン「○っ君ちゃうん!きゃ~久しぶり~。」


俺「おう!久しぶり。(ぼちぼちこれ言うの疲れた・・・。)」



この日「おう、久しぶり」と言う言葉を世界で1番使ったのは俺だろう。


そのくらい懐かしい人達に会った。


そしてこの後サッカーを楽しんだのだがこの時のレベルはひどいものだった。


俺がセンタリングをあげると



H君「お~、すげ~!ボールがあがった!」



とか



ちょっと遠いところからシュートをすると



Dカン「すげぇボール速いな。」


というようなレベルでまともにサッカーができるのはT山君とコアラとK君だけであった。


それでも俺は久しぶりのサッカーを楽しみ大満足であった。


そして帰る時には


ビタミン「な~な~、○っ君って携帯変えた?」


俺「あ~、前のちょっと壊れて。」


ビタミン「何やねん!今の教えろや。」


俺「ええで~。」


D「お~い、俺にも教えて。」


俺「ええで~。」



こんな訳で小学校の友人の連絡先が復活した。


その後俺はDカンとK谷とH君で桃鉄をすることになった。


DカンとK谷はもうすぐ受験では・・・。


それは置いといてこの日は4人で徹夜で桃鉄をした。


K谷にカードで意地悪したらK谷が怒ってしまいH君とDカンに説教されていた。


そんなことがあっても友人と過ごす時というものは楽しいものである。


この日の時間はあっという間に過ぎていった。



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実家へ向かう新幹線の中で俺はこれからどうするか漠然と考えていた。


やはり俺はピアノが好きだ。


ピアニストにはなれないにしてもM先生のようなピアノの先生になろう!


そんなことを思いながら窓の外を眺めていた。


そしてそんなこんなで実家の最寄り駅に到着した。


実家にもどる途中、近所のあまり好きでないおばちゃんに出会った。



おばちゃん「あら!もしかして○○君?どうしたん?」


俺「(げっ!!!)あ~、ちょっとね。」


おばちゃん「今東京じゃないの?」


俺「事情があって帰ってきました。」


おばちゃん「え!?大学は?」


俺「(うっさいな~)・・・辞めました。」


おばちゃん「え~~~!!!もったいない!!!でも○○ちゃんはしっかりしてるし何でもできるって!」


俺「はぁ・・・、ありがとうございます。」


おばちゃん「じゃあね、元気だしや!」


俺「(元気やけど・・・)はぁ・・・。」



その後俺が大学を辞めて帰ってきたことは町内に知れわたった。


内容は「やっぱり母親だけじゃね~。」とか「お母さん水商売だから。」等といった母親に向けてのものだった。


悔しかった。


その後俺が大学に入学するとこういうことは一切言われなくなった。


本当に人のことを全て知らずに立てられた噂や上辺だけを見た無責任な発言による評判は怖いものだ。


こんなことがあったため俺は親友にも会えなかった。


都落ちと思われるのが怖かった。


バイトも実家から少し離れたところですることにした。



数日後



バイトの面接(昔このブログで書いたバー)に行った後、俺は地元の古本屋の前を通りかかろうとした。


するとそこには・・・。



「あれ?もしかして~~君?(俺の苗字)」



振り返るとそこには小学校の知り合いであるK谷とDカンがいた。


俺は青ざめた。



後に思うのだがこの2人の友人にここで会わなかったらきっとこの先の運命は変わっていただろう。



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そうこうしているうちに待ち合わせの時間がやってきた。


Yはいつも通り遅刻してきた。


Y「ごめんごめん。遅れちゃった。」


俺「いつものことじゃない。」


Y「んで話って何?」


俺「・・・。」


俺「ここじゃあれだから場所変えない?」


Y「いいよ。じゃあ私んち来る?」


俺「うん。」



という訳でYの家へ。



Y「掃除してないから汚いよ。」


俺「気にしないよ。」


Y「んで話って何?」


俺「・・・、あのさ、俺実家に帰ろうと思ってるんだ。」


Y「・・・。」


俺「・・・。」



Yは何も言ってくれない。


これなら罵声をあびせられた方がまだましだ。



俺「・・・。」


Y「・・・。」



以前何も話さないY。


緊張が高まる・・・。



Y「・・・実家で何かすることあるの?」


俺「・・・特にない。」


Y「じゃあ何で!?」



Yは声を荒げた。



俺「この前実家に帰ったでしょ?その時やっぱり帰りたいって思っちゃって・・・。」


俺「実際実家に帰ったら学校も辞めないといけないし、何がやりたいのかもはっきりしてない。」


Y「じゃあ東京で探せばいいじゃん!!」


俺「俺は帰りたい!」


俺「実家にもどりたい・・・。」


Y「・・・。」


俺「・・・。」



ここでまた何も話さない時間が続く。


気まずい・・・。


ここでYから意外は言葉が。



Y「じゃあ私も~~(俺の地元)に行く!」


俺「それは無理でしょ。」


Y「何で?お金ならあるよ。」


俺「お金のことじゃなくて・・・。」


Y「私に来てほしくないの?」


俺「・・・。」


Y「・・・。」


Y「・・・わかった。もういいや。」


俺「・・・ごめん。」


Y「もういいよ。謝らないで。」


Y「困らせちゃってごめんね。私関西に行く気はないよ。」


Y「ちょっと言ってみただけだよ。」


Y「今何もやりたいこともないし、東京でお金貯めて私も実家帰ろうっと。」


Y「それでさ、お見合いしてさ、結婚するの!」


Y「決めた!これが私の目標。」



Yはこの語1人でず~~~~~~~~~~~~~っと話してた。



Y「ところでさ、いつ関西帰るの?」


俺「明日の朝大学行って、午後には帰る予定。」


Y「そっか、大学辞めちゃうんだね。」


俺「うん、入りたくて入ったんじゃないしね。地元で本当にやりたいこと探すよ。」


Y「たまには東京に遊びにおいでよね。」


俺「うん。」


Y「じゃあ明日東京駅まで行ってやるか。」


俺「えっ?別にいいよ。」


Y「何?来られたらまずいことでもあんの?まさか私の他に女が???」


俺「そんな訳ないじゃない!」


Y「怪しいな・・・。」


俺「じゃあ来ていいよ!」


Y「はいはい。」



とこの時はこんな感じだったのだが・・・。



翌日俺は大学に退学届けを提出し東京駅に向かった。


そこにはYの姿が・・・なかった。


俺は寝てるのかなと思い地元までの切符を買った。


待合室で待っていたらYから電話がかかってきた。



Y「もしもし、寝坊しちゃった。」


俺「もう切符買っちゃったよ。」


Y「え!もう行くの?」


俺「自由席だから大丈夫だけど・・・。」


Y「じゃあ待ってて。あっ、ご飯食べたら殺すよ!」


俺「(怖っ!)あ~、うん。」


Y「じゃあダッシュでそっち行くから。」



数十分後Yが現れた。



Y「ごめんごめん。」


俺「最後の最後まで遅刻だね。」


Y「うるさいな!」


俺「じゃあぼちぼち行くね。」


Y「あ~、これあげる。」



Yはハンカチで包んだ「何か」を差し出した。



俺「何これ?」


Y「新幹線の中で食べればいいじゃない。」


俺「お弁当作ってくれたの?」



このことはものすごく意外だった。


はっきり言ってYは家庭的ではない。


部屋にはコンビニ弁当の箱やおにぎりの包みが散乱し、料理をしているのをみたことがない。



Y「最初で最後の料理だよ。」


俺「あ、ありがとう。」


俺「じゃあ俺行くわ。これありがとうな。」


Y「・・・うん。」


俺「じゃあね。」


Y「・・・。」


Y「バイバイ・・・。」



Yはそういうと走り去ってしまった。


俺はその姿を見つめながら新幹線に乗り込んだ。


新幹線に乗り込み、お腹が減っていたので早速Yからもらったお弁当を食べることにした。


中身はおにぎりだったのだが、中に手紙が入っていた。



Y手紙「○○なら何でもできるよ。関西でも頑張れ!応援してるよ。」



とだけ書いていた。


少し涙ぐんでしまった。


涙腺が弱まっているのだろうか?


この手紙を見ながら俺は少しいびつでしょっぱいおにぎりを食べた。


おにぎりの具は全部俺の好きなめんたいこだった。



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その日は久しぶりに実家に泊まった。


自分の部屋が自分の部屋でない感じがしたがよく眠れた・・・と思う。


翌日、俺が目を覚ますと家には誰もいなかった。


母親は仕事、Nは学校に行ったようだった。


俺は誰もいない家で遅めの朝食をとっていると「ごとっ」と物音がした。



「ゴナ~ン」



飼い猫の虎子だった。(虎子はにゃ~んとか可愛くなかない)


俺は膝に虎子をのせ食事をとった。


久しぶりに会う虎子のお腹は相変わらずボヨボヨで見事なデブ猫っぷりだった。(ちなみに虎子はチーちゃんのお母さん)


朝食を食べ終え部屋で虎子と遊んでいると部屋をノックされた。



「虎子そこにいる?」



下の妹のAだ。



俺「いるよ。」


A「虎子かえして!」


俺「かえしてって・・・。久しぶりに虎子とあったんやからもうちょっと遊ばせてよ。」


A「いいから!早く!!!」



というとAは部屋に入ってきて虎子をだっこして連れていってしまった。


何だかんだで虎子はAに一番よくなついていた。


動物にしかわからない何かがあるのだろうか???



俺「何やねん!あいつ!!!」



俺は訳がわからぬまま部屋にあったゲームをしていた。


この日は1日ゲームをして過ごした。


夕食も昨日と同じ3人で食べ部屋でのんびりしてると携帯に着信が。


Yからであった。


俺は急に現実に引き戻されたように感じた。



俺「もしもし。」


Y「あ~、もしもし。今どこ?」


俺「まだ実家。」


Y「そんなんだ~。どう?実家?」


俺「うん、ずっとぼーっとしてる。」


Y「ボーっとしてるんだ!(笑)久しぶりにのんびりするといいよ。」


俺「うん、でも明日東京にもどろうと思うんだ。」


Y「もう少しのんびりしてくればいいのに。」


俺「色々やることあるからさ。」


Y「ふ~ん、じゃあ明日ご飯食べに行こうか。」


俺「うん、いいよ。それでさ、話あるんだ。」


Y「何何?怖い話???」


俺「違うよ。」


Y「何よ~。言ってよ!!!」


俺「直接会って話したい・・・。」


Y「・・・。」


Y「何?別れ話?」


俺「・・・。」


Y「・・・。」


俺「明日話すから。」


Y「・・・。」


Y「わかった。じゃあ明日ね。」



Yにも実家に帰るということを伝えなければ。


Yは常々遠距離恋愛は無理ということを俺に話してくれた。


俺は明日が憂鬱で仕方がなかった。



次の日、俺は始発で新幹線に乗り込み東京へ向かった。


そして昼頃まずはEに電話した。


俺「もしもし。」


E「(寝起きの声)はい・・・、どうしたの?」


俺「あのさ、俺実家に帰ろうと思うんだ。」


E「・・・、マジで?」


俺「マジで。」



俺は今までのお金返せ!と言われるか少し不安だったがEは普段通りこう言った。



E「うん、それがいいね。家族の側にいてあげなさい。」


俺「ごめん。」


E「何で謝るの?(笑)」


俺「今まで散々色々してもらったのに・・・。勝手言ってごめん。」


E「そんなの気にしないの~!(笑)そんなことじゃ大人物になれないぞ!」


E「でもね、もどってきたくなったらいつでも来ていいからね。」


俺「うん、ありがとう。」


E「次会う時はもっといい男になりなさいね。」


俺「うん。」


E「じゃあね、時々は連絡ちょうだいね。」


俺「うん、電話でごめんね。」


E「いいよ~、じゃあね。」


俺「じゃあ。」



Eとの別れ(これからも少しだけ会うのだが)は非常に淡白だった。


次はYに電話した。



俺「もしもし。」


Y「(寝起き)はい・・・。」


俺「ごめん。寝てた?」


Y「いいよ~、んで何?」


俺「今日なんだけどさ、7時に渋谷でいい?」


Y「いいよ~。(寝ぼけてる)」


俺「じゃあそういうことで。」


Y「(寝たようだ)・・・。」


俺「おやすみ。」



七時まで俺は何をして過ごしたのだろう、よく覚えていない。


七時になると待ち合わせ場所で俺はYを待っていた。


入試の時よりもドキドキしていた。



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俺は東京駅で新幹線に乗り実家へ向かった。


いつもは長く退屈な新幹線だが今回はあっという間に地元駅についてしまった。


地元駅はこれまた何も変わらず相変わらず田舎だ。


俺は実家に向かった。


途中昔は田んぼだったところに家が建っていたり、コンビニが出来ていたりとこの田舎町も少しだけ変わっているようだ。


そして実家に到着したのだが・・・。


俺は怖くてチャイムが鳴らせなかった。


チャイムに手を伸ばしてはその辺を一回りし、またチャイムに手を伸ばしてはその辺を一回りするという奇妙な行動を続けた。


そんなことをしている内に時刻は午後5時、あたりも薄暗くなってきた。


すると家の門の前に人影が!!!


よく目を凝らして見るとNであった。


俺はとっさに隠れようとしたがあっけなくNに見つかってしまった・・・。



N「誰?お兄ちゃん?」


俺「(焦ってる)う、うん。ただいま。」


N「ほんまに帰ってきてくれたん?」


俺「まぁね・・・。」


N「・・・、はよ家入ればええやん。」


俺「うん・・・。」


N「お母さんは今おれへんよ。」


俺「うん。」



俺は久しぶりに実家へ足を踏み入れた。


何も変わってない感じが俺を安心させた。



俺「何も変わってないね。」


N「うん。今お茶いれるからあっち座っとき。」



俺はリビングへ向かった。


ふと目をやるとピアノが・・・。



俺「ピアノ・・・、あるね。」


N「何言ってんの?当たり前やん。」


俺「おかんが売ったんかと思ってた。」


N「そんなんせーへんよ。」



そして2人でお茶を飲んで話をしながら母親を待った。



N「大学行ってる?」


俺「行ってない。」


N「あかんで、ちゃんといかな。」


俺「うん・・・。」


俺「お前は行ってるんか?」


N「うん、楽しいよ。」


俺「そうか。」



そんな話をしている内に聞き覚えのある声が。



「ただいま~。」



俺の呼吸が荒くなる。


母親が帰ってきた。



母親「ん?お客さんか~?」


母親はリビングに来て俺の顔を見るとすごく驚いた顔をしていた。



母親「!!!」


俺「(何て言っていいかわからん・・・)おう、久しぶり。」


母親「・・・。帰ってきたん?」


俺「うん、帰ってきたで。」


母親「・・・とりあえずご飯食べや。」


俺「うん、ありがとう。」



そして久しぶりの家族そろっての食事。



俺「あれ?Aは?」


母親&N「・・・。」


N「お兄ちゃん、あの子今引きこもってるんよ。」


俺「!!!」



昔から不登校の気配はあったがまさか引きこもってるとは・・・。



N「来年受験やのにどうするんやろ?」


俺「そやな・・・。」



そんな重い空気の中食事をたいらげ俺は自分の部屋へ向かった。


部屋はきれいに掃除されており何も変わらなかった。


部屋を色々見ていると母親からリビングに呼び出された。



俺「どうしたん?」


母親「・・・。」


母親「あんた、学校は行ってる?」


俺「行ってるよ。」



母親に行かせてもらった学校、行ってないとは言えなかった。



母親「ええよ。」


俺「?」


母親「嫌やったら・・・、もう行かんでええよ。ごめんな。」


俺「・・・。」


母親「私あんたは東大に行きたいもんやとばっかり思っててん。」


母親「月30万も仕送りしてくれるなんて学校行ってないの丸わかりやで。」


母親「あんたが何してても私には何も言う権利ないけど・・・、行きたなかったら行かんでええよ。」


母親「そんでな、私今資格の勉強してるんやわ。」


母親「もう仕送りせんでええから、お金はあんたの使いたいように使えばええよ。」


母親「今までごめんな。」


俺「・・・。」



謝られたからと言って今までのことをチャラにする気はさらさらない。


でも俺には1つ不思議なことがあった。



俺「あのさ~。」


母親「何?」


俺「何で・・・、何でピアノ売らんかったん?正直もうないと思ってた。」


母親「息子の好きなものは売らんよ。」



俺はここで涙を流してしまった。


感極まってしまったのだろうか・・・。



俺「・・・ありがとう。」


俺「ありがとう。」



そういうと俺は号泣した。


母親は号泣する俺をずっと見つめていた。


俺はその視線を感じますます涙が止まらなくなった。


ここに・・・、実家にいたいと思った。




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