元彼女は風俗嬢
客から始まりついにお付き合いするようになりそのことを報告するブログです。しかし別れが・・・。
 



俺は東京駅で新幹線に乗り実家へ向かった。


いつもは長く退屈な新幹線だが今回はあっという間に地元駅についてしまった。


地元駅はこれまた何も変わらず相変わらず田舎だ。


俺は実家に向かった。


途中昔は田んぼだったところに家が建っていたり、コンビニが出来ていたりとこの田舎町も少しだけ変わっているようだ。


そして実家に到着したのだが・・・。


俺は怖くてチャイムが鳴らせなかった。


チャイムに手を伸ばしてはその辺を一回りし、またチャイムに手を伸ばしてはその辺を一回りするという奇妙な行動を続けた。


そんなことをしている内に時刻は午後5時、あたりも薄暗くなってきた。


すると家の門の前に人影が!!!


よく目を凝らして見るとNであった。


俺はとっさに隠れようとしたがあっけなくNに見つかってしまった・・・。



N「誰?お兄ちゃん?」


俺「(焦ってる)う、うん。ただいま。」


N「ほんまに帰ってきてくれたん?」


俺「まぁね・・・。」


N「・・・、はよ家入ればええやん。」


俺「うん・・・。」


N「お母さんは今おれへんよ。」


俺「うん。」



俺は久しぶりに実家へ足を踏み入れた。


何も変わってない感じが俺を安心させた。



俺「何も変わってないね。」


N「うん。今お茶いれるからあっち座っとき。」



俺はリビングへ向かった。


ふと目をやるとピアノが・・・。



俺「ピアノ・・・、あるね。」


N「何言ってんの?当たり前やん。」


俺「おかんが売ったんかと思ってた。」


N「そんなんせーへんよ。」



そして2人でお茶を飲んで話をしながら母親を待った。



N「大学行ってる?」


俺「行ってない。」


N「あかんで、ちゃんといかな。」


俺「うん・・・。」


俺「お前は行ってるんか?」


N「うん、楽しいよ。」


俺「そうか。」



そんな話をしている内に聞き覚えのある声が。



「ただいま~。」



俺の呼吸が荒くなる。


母親が帰ってきた。



母親「ん?お客さんか~?」


母親はリビングに来て俺の顔を見るとすごく驚いた顔をしていた。



母親「!!!」


俺「(何て言っていいかわからん・・・)おう、久しぶり。」


母親「・・・。帰ってきたん?」


俺「うん、帰ってきたで。」


母親「・・・とりあえずご飯食べや。」


俺「うん、ありがとう。」



そして久しぶりの家族そろっての食事。



俺「あれ?Aは?」


母親&N「・・・。」


N「お兄ちゃん、あの子今引きこもってるんよ。」


俺「!!!」



昔から不登校の気配はあったがまさか引きこもってるとは・・・。



N「来年受験やのにどうするんやろ?」


俺「そやな・・・。」



そんな重い空気の中食事をたいらげ俺は自分の部屋へ向かった。


部屋はきれいに掃除されており何も変わらなかった。


部屋を色々見ていると母親からリビングに呼び出された。



俺「どうしたん?」


母親「・・・。」


母親「あんた、学校は行ってる?」


俺「行ってるよ。」



母親に行かせてもらった学校、行ってないとは言えなかった。



母親「ええよ。」


俺「?」


母親「嫌やったら・・・、もう行かんでええよ。ごめんな。」


俺「・・・。」


母親「私あんたは東大に行きたいもんやとばっかり思っててん。」


母親「月30万も仕送りしてくれるなんて学校行ってないの丸わかりやで。」


母親「あんたが何してても私には何も言う権利ないけど・・・、行きたなかったら行かんでええよ。」


母親「そんでな、私今資格の勉強してるんやわ。」


母親「もう仕送りせんでええから、お金はあんたの使いたいように使えばええよ。」


母親「今までごめんな。」


俺「・・・。」



謝られたからと言って今までのことをチャラにする気はさらさらない。


でも俺には1つ不思議なことがあった。



俺「あのさ~。」


母親「何?」


俺「何で・・・、何でピアノ売らんかったん?正直もうないと思ってた。」


母親「息子の好きなものは売らんよ。」



俺はここで涙を流してしまった。


感極まってしまったのだろうか・・・。



俺「・・・ありがとう。」


俺「ありがとう。」



そういうと俺は号泣した。


母親は号泣する俺をずっと見つめていた。


俺はその視線を感じますます涙が止まらなくなった。


ここに・・・、実家にいたいと思った。




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コメント ( 11 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-09-01 20:23:31
【こいつの人生審議中】
    ∧,,∧  ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'
 
 
 
Unknown (はな)
2007-09-01 21:07:18
素晴らしい創作小説ですね。毎回、楽しく拝見させていただいてます。

医者になりたいとの事ですが、医者は諦めて作家を目指してはどうでしょう?きっと売れると思いますよ!正直、文面から受ける印象としては、医者には向いていないというか無理の様な気がします。傷ついたらゴメンなさい。

それではドンドン面白い話を載せていってください。応援してます!
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-09-01 21:08:08
        *'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    もうどうにでもな~れ
      + (´・ω・`) *。+゜
      `*。 ヽ、  つ *゜*
       `・+。*・' ゜⊃ +゜
       ☆   ∪~ 。*゜
        `・+。*・ ゜
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-09-01 21:22:18
    (⌒⌒)
モチツケヨ l|l l|l  そそそ創作の何がいけないんだっ!
  ∧∧∧_∧
  (;゜Д(`・ω・´)") }}}
  ヽ 、と'^)  l^)´
  ~〉  ) )、 \
   (_ノ(__) ヽ_)))
 
 
 
実家に入れない心理って。 (ダウニー)
2007-09-02 03:07:25
家族って一番近い分、感情的になってしまったり難しいけど家族だから、最後には許したり解りあえたりするって思いたいです。綺麗事かもしれませんが…
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-09-02 05:20:35
家族って大事だよね
色々あると思うけど
血のつながりって大きいよ
私も家族大事にしていきます
がんばってな
 
 
 
Unknown (月収300万円男)
2007-09-02 15:07:09
こんにちは!

度々訪問してますがいつも面白いブログっすね!


毎回参考になります!!

よかったら僕のブログにも遊びに来
て下さいね。

応援ポチっと
http://ameblo.jp/kisekinosarariman
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-09-02 19:42:19
     ____
     /::::::::ヽ
    f:/ ̄ ̄ ̄ヾl
    |リ /  \||
    |r-(・) (・)-|
…で?> ( ヽ (_) ノ
  __/ヽ -==- /
 /ヽ ヽ ヽ__/
`/ i  \_/、
/ r-、    ハ
レ⌒ヾi /  / |
i   ̄`ー―-ヘ |
ヽ_____ノーイ
| \    ノ
    ̄ ̄ ̄ ̄
 
 
 
Unknown (みん)
2007-09-02 19:52:50
家族ってイイね?
 
 
 
Unknown (堕天使)
2007-09-02 21:58:09
相互リンクのお誘いありがとうございます。
私のほうはリンクしておきましたので
リンクのほうをお願いします。

 
 
 
Unknown (ak)
2007-09-03 10:40:22
や~、いい話ですなぁ
更新がんばってください☆
 
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