人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ファビオ・ルイージ ✕ 福川伸陽 ✕ NHK交響楽団でモーツアルト「ホルン協奏曲第3番」、ハイドン「交響曲第82番”くま”」、ベートーヴェン「交響曲第6番”田園”」を聴く

2023年05月26日 00時16分25秒 | 日記

26日(金)。わが家に来てから今日で3055日目を迎え、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏は24日までに、ウクライナ軍を「組織力が高く、世界最強の軍隊の一つだ」などと称賛する一方、「ロシアの一般家庭では母親が(子供の戦死に)涙を流しているのに、エリートの子どもはぜいたくでのんきな生活を送っている」と批判し、ショイグ国防相らプーチン政権の幹部を名指しでののしり、「国民の分断がロシア国内での革命につながる可能性もある」と述べた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     プリゴジンにも良心のかけらがあるようだから 兵を挙げてクーデター起こしたら?

 

         

 

昨日、夕食に「揚げジャガと鶏肉の炒めもの」「生野菜とアボカドのサラダ」「豆腐とオクラの味噌汁」を作りました 「揚げジャガ~」は最近の新聞の「料理メモ」を見て作ったので初挑戦です レシピには最後に「木の芽をざっと刻んで合える」と書いてありましたが、「木の芽」って何? とにかく、いつも買い物をする池袋のISPには売っていなかったので「木の芽」なしで作り、パセリを振りました とても美味しかったです 料理のコツの一つは、材料が1種類くらいなくても平常心で作ることです

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールでN響5月度B定期公演2日目を聴きました プログラムは①ハイドン「交響曲第82番 ハ長調 ”熊”」、②モーツアルト「ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447」、③ベートーヴェン「交響曲第6番 ヘ長調 作品68 ”田園”」です 演奏は②のホルン独奏=福川伸陽、指揮=ファビオ・ルイージです

ファビオ・ルイージは1959年イタリア・ジェノヴァ生まれ。デンマーク国立交響楽団首席指揮者、ダラス交響楽団音楽監督を務め、2022年9月からN響首席指揮者を務めています

 

     

 

オケは12型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつものN響の並び コンマスは郷古廉、その隣は篠崎史紀というダブルコンマス態勢を敷きます。チェロも藤森亮一と辻本玲のダブル首席態勢です    また、ヴィオラのトップには元N響客員首席の川本嘉子がスタンバイします    管楽器を見渡すと、オーボエのトップは読響首席の金子亜未さんが客演しているようです

1曲目はハイドン「交響曲第82番 ハ長調 Ho.I-82”熊”」です この曲はフランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が1786年に作曲、1787年に初演されました 交響曲第82番から第87番までの6曲はパリの「コンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピック」の依頼で作曲されたもので「パリ交響曲」として総称されています 「熊」という愛称は第4楽章でバグパイプに似た響きが、熊に芸をさせる熊使いの鞭の音を連想させることからきたものです 第1楽章「ヴィヴァーチェ・アッサイ」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「メヌエット ~ トリオ」、第4楽章「フィナーレ:ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

ルイージが指揮台に上り演奏に入ります   いつも思うのですが、ルイージの音楽づくりはノーブルです。気品が漂っています   これが他の指揮者と大きく異なる点だと思います ハイドンらしい軽快な演奏が続きますが、植松透の硬いマレットにより打ち込まれるティンパニが心地よくリズムを刻みます この曲で聴きどころは、やはり第4楽章です 冒頭の低弦によるバグパイプ風の音楽が印象的です。これは曲中に何度か出てきますが、どう考えても「熊」とは結び付きません ハイドンは100曲以上交響曲を作曲したので、後世の人は何か愛称をつけないとどれがどの曲か区別がつかないので無理して付けたのでしょうね 知らぬはハイドンばかりなり、です 爽快な演奏でした

2曲目はモーツアルト「ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が、交流のあった名ホルン奏者ヨーゼフ・ロイトゲープ(1732-1811)の演奏を想定して1787年に作曲した4曲の「ホルン協奏曲」のうち実質的に最後に作曲された作品です 偶然だと思いますが、ロイトゲープはハイドンと同じ年に生まれました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ロマンツァ:ラルゲット」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります

ホルン独奏の福川伸陽は武蔵野音大卒。日本フィル首席を経て2013年N響に入団、その後主席に就任して活躍し、2021年3月に退団しました   ナチュラルホルンも吹き、バッハ・コレギウム・ジャパンなどでも活躍しています

ルイージの指揮で第1楽章に入ります    福川のホルンは正確無比で安定感抜群です   ホルンってそう簡単ではないと思うのですが、難しさを全く感じさせず余裕で吹いているように思わせます    カデンツァも余裕で吹いていました    第2楽章は独奏ホルンの朗々と奏でるメロディーが美しく響きました    第3楽章は一転、ルイージ ✕ N響の万全のバックに支えられながら愉悦感に満ちた音楽が奏でられました

満場の拍手に福川は、ブリテン「テノール・ホルンと弦楽のためのセレナード」より「プロローグ」をソロで演奏し、再び大きな拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第6番 ヘ長調 作品68 ”田園”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1807年から翌08年にかけて作曲、1808年にアン・デア・ウィーン劇場で初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ(田舎に着いた時の愉快な気分と目覚め)」、第2楽章「アンダンテ・モルト・モッソ(小川の風景)」、第3楽章「アレグロ(田舎の人々との楽しい集い)」、第4楽章「アレグロ(雷鳴・嵐)」、第5楽章「アレグレット(牧歌~嵐のあとの喜びと感謝)」の5楽章から成ります

ここでこの曲の初演について触れておきたいと思います この曲が初演されたのは1808年12月22日、会場はアン・デア・ウィーン劇場でした この日のプログラムは次の通りでした

①交響曲第5番ヘ長調「田園」(現在の第6番)

②アリア「Ah,perfido作品65」

③ミサ曲ハ長調 作品86より「グロリア」

④ピアノ協奏曲第4番

 【休憩】

⑤交響曲第6番 ハ短調(現在の第5番"運命”)

⑥ミサ曲ハ長調より「サンクトゥス」&「ベネディクトゥス」

⑦合唱幻想曲

交響曲第5番と第6番は番号が逆でしたが、同じ日に初演されました この日の演奏会の記録によると、当日は「暖房もない劇場で、少数の観客が寒さに耐えながら演奏を聴いた」とされています プログラム全体で4時間を超える非常に長いコンサートで、聴衆や演奏者の体力も大きく消耗し、初演は失敗に終わったと言われています

さて、話を現代のサントリーホールに戻します コンマスは篠崎史紀、その隣に郷古廉と入れ替わります

全体を通して、オーボエの金子亜未、フルートの甲斐雅之、クラリネットの伊藤圭を中心とする木管楽器の演奏が冴え渡り、3本もホルンも素晴らしかった ルイージの指揮では、第3楽章から第4楽章に移る際のテンポアップがルイージらしいと思いました

もし、この日のN響メンバーが1808年12月22日のアン・デア・ウィーン劇場にワープして、聴衆を前に「田園交響曲」を演奏したら、寒さを吹き飛ばしてブラボーの嵐が巻き起こったに違いありません

N響の思う壺ですが、恒例のカーテンコール時の”花束贈呈”セレモニーを写メをしてきました ステージ後方のP席を見ると、さかんにフラッシュを炊いて写メしている”恐れを知らぬ不届き者”が何名かいました たぶん、フラッシュを炊かないで写メする方法を知らないのだと思います 誰か教えてあげたらどうですか

     

     


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