人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「キュッヒル・クァルテットのブラームス・ツィクルスⅠ~弦楽四重奏曲第3番、クラリネット五重奏曲」を聴く~サントリー チェンバーミュージック / ノット✕東響の「フィガロの結婚」のチケットを取る

2018年06月13日 08時02分51秒 | 日記

13日(水)。わが家に来てから今日で1350日目を迎え、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による史上初の米朝首脳会談が12日午前、シンガポール南部のセントーサ島にある高級リゾート、カペラホテルで行われ、共同声明が発表された というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                 非核化の費用は日韓で負担しろという以外に 具体的に何が決まったんだろうか?

 

         

 

昨日、夕食に「金目鯛の煮つけ」「生野菜とシラスのサラダ」「マグロの山掛け」「男前豆腐の食べるラー油乗せ」「金目鯛の頭の味噌汁」を作りました この前、カレイを煮つけたとき、要領がよく分からず時間をかけて煮込んでしまい、身がボロボロになり 身も蓋もなくなってしまったので、今回は短時間を心がけたら上手くいきました 「金目鯛の頭(カシラ)の味噌汁」は本当に美味しくて病みつきになりそうです

 

     

 

         

 

12月9日(日)午後1時からサントリーホールで開かれるジョナサン・ノット✕東京交響楽団のモーツアルト「フィガロの結婚」(演奏会形式)のチケットを東響会員先行予約で取りました 2016年の「コジ・ファン・トゥッテ」、2017年の「ドン・ジョバンニ」に次ぐモーツアルトの「ダ・ポンテ三部作オペラ」の第3弾です 歌手陣は充実していますが、中でも楽しみにしているのは「コジ~」でフィオルディリージを歌う予定が 急きょ降板となったソプラノのミア・パーションの伯爵夫人を聴くことです

 

     

 

         

 

昨日、サントリーホール「ブルーローズ」で、「キュッヒル・クァルテットのブラームス・ツィクルスⅠ~弦楽四重奏曲第3番変ロ長調作品67、クラリネット五重奏曲変ロ短調作品115」を聴きました  これはサントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデンの一環として開かれたコンサートです

演奏は、キュッヒル・クァルテット(第1ヴァイオリン=ライナー・キュッヒル、第2ヴァイオリン=ダニエル・フロシャウワー、ヴィオラ=ハインリヒ・コル、チェロ=エディソン・パシュコ)、クラリネット=吉田誠です なお、チェロは当初予定されていたロベルト・ノーチから急きょエディソン・パシュコに代わりました

キュッヒル・クァルテットは、ウィーン・フィルのコンマスを20歳から45年間務め上げたライナー・キュッヒルが率いる弦楽四重奏団で、他の3人はウィーン・フィルの現役メンバーです

 

     

 

自席はセンターブロック4列目の右方向です。最前列を見るとド真ん中の席が空いています 平和なコンサートになる予感が

1曲目は「弦楽四重奏曲第3番変ロ長調作品67」です ヨハネス・ブラームス(1833-97)は弦楽四重奏曲を3曲作りましたが、この作品は作品51(第1番と第2番)の2年後の1875年に完成されました ブラームス42歳の時の作品です。第1楽章「ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アジタート(アレグロ・ノン・トロッポ)」、第4楽章「ポコ・アレグレット・コン・ヴァリアツィオー二」の4楽章から成ります

4人の演奏者が登場し配置に着きます 左からVn、Vn、Va、Vcという並びです。第1ヴァイオリンのキュッヒルの合図で第1楽章に入りますが、冒頭からベートーヴェンを通り越してハイドンのような明るく弾むような曲想が展開します もっともブラームスは「ハイドンの主題による変奏曲」を作曲しているほどハイドンに一目置いていたことは確かです 何と言ってもハイドンは「交響曲の父」であり「弦楽四重奏曲の父」でもあります ブラームスが意識していたことは確かでしょう そういうわけで、全楽章を通じてハイドン・テイストの音楽に満ちています

演奏では、第1楽章が冒頭から4人の呼吸が合っていないというか、アンサンブルの点で感心しませんでした 反面、第2楽章「アンダンテ」におけるキュッヒル氏の歌心に満ちた演奏が強く印象に残りました


     


休憩後の2曲目は「クラリネット五重奏曲変ロ短調作品115」です 優れた演奏家に刺激されて作曲家が新しい作品を作曲するというケースはよくあるパターンです ブラームスは1891年3月(58歳の時)、マイニンゲン宮廷管弦楽団の首席クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルト(当時35歳)と出会います。この出会いをきっかけにブラームスは傑作「クラリネット三重奏曲」や「クラリネット五重奏曲」を作曲しました

第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ~ピゥ・レント」、第3楽章「アンダンティーノ~プレスト・ノン・アッサイ、マ・コン・センチメント」、第4楽章「コン・モート」の4楽章から成ります

キュッヒル・クァルテットの4人にクラリネットの吉田誠が加わります 彼はパリ国立高等音楽院、ジュネーヴ国立高等音楽院で学び、第5回東京音楽コンクール木管部門で第1位を獲得しています

吉田誠が真ん中にスタンバイして第1楽章に入ります 冒頭2挺のヴァイオリンにより憂いに満ちた動機が演奏されますが、キュッヒル、フロシャウアーのデュオは素晴らしい この演奏で聴衆は一気にブラームスの世界に引き込まれます そして主役である吉田誠のクラリネットが入ってきますが、この演奏がまた素晴らしい クラリネット特有の美しい音色が会場の隅々まで響き渡ります この時点で、前半で不満に思っていたことが帳消しになりました

さて、この曲の最大の聴きどころは第2楽章「アダージョ~ピゥ・レント」です ブラームスがモットーにしていた「自由に、しかし孤独に」を音楽で表現したかのような寂寥感溢れる音楽です 吉田誠のクラリネットはまさにそのブラームスの寂寥感を余すことなく表現していました また彼の演奏を支える弦楽4人による弱音の演奏も見事でした こういう演奏で聴くと、本当にブラームスっていいなあ、と思います

5人はアンコールに今演奏したばかりの「クラリネット五重奏曲」から第3楽章を演奏、再び大きな拍手を受けました 

最前列真ん中の席は最後まで空席のままでした 多くの人が毎回こうであることを願っていると思います


     


コメント
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