人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ムズカシイはおもしろい!!「古典四重奏団のブラームス2015」コンサートを聴く

2015年11月01日 08時38分52秒 | 日記

11月1日(日).とうとう11月になってしまいました わが家に来てからちょうど400日目を迎えたモコタロです

 

          

                       これはぼくの座布団だよ メリットは食べられること!

 

  閑話休題  

 

昨日,晴海の第一生命ホールで「ムズカシイはおもしろい!! 古典四重奏団のブラームス2015~レクチャー付きコンサート」を聴きました 古典四重奏団は1986年に東京藝術大学及び同大学院卒業生により結成された弦楽四重奏団です メンバーは第1ヴァイオリン=川原千真,第2ヴァイオリン=花崎淳生,ヴィオラ=三輪真樹,チェロ=田崎瑞博です

 

          

 

自席は1階11列13番,センターブロック左通路側です.会場は6割方埋まっている感じでしょうか 午後2時からのコンサートは,最初にチェロの田崎瑞博氏の解説により,この日演奏されるブラームスの弦楽四重奏曲第1番から第3番までが取り上げられ,ブラームスが影響を受けた先人の大音楽家たちの音楽と比較しながら”さわり”の部分が演奏されました

 

          

 

最初にシューマンの「トロイメライ」が弦楽四重奏によって演奏されましたが,これはブラームスを世に送り出したシューマンに敬意を表して選曲したそうです ピアノによる演奏はもちろん良いのですが,弦楽四重奏で聴いても何の違和感もありません やはり,名曲は何で演奏しても名曲です

田崎氏の解説を聞きながらバッハ,シューベルト,ベートーヴェンらの音楽を聴くと,ブラームスは熱心に先人の音楽を研究したことが窺えます

10分間の休憩を挟んで,「弦楽四重奏曲第1番ハ短調」の演奏に入ります 古典四重奏団の大きな特徴は,演奏するすべての曲を暗譜で弾き通すことです 彼らの前には譜面台がないので,初めて観る人は違和感を感じると思います

ブラームスは第1番を1873年に作曲しましたが,彼は14年前の59年頃から構想していたと伝えられています 交響曲と同様にベートーヴェンをはじめとする先人の作品を超える作品を書くことに慎重だったのでしょう

実は,予習に失敗して,ほとんど初めてこの曲を聴くことになりました と言うのは,CDの曲目タイトルを Quintet と Quartet を間違えて弦楽五重奏曲を聴いていたのです.お恥ずかしい話です

調性が「ハ短調」であることから,全体的に秘めた情熱に満ちた曲想です ブラームスは格闘して音楽を作っているな,という気がします.第4楽章のフィナーレは熱いです

続いて第2番イ短調が演奏されます この曲は第1番と同じ73年に作曲されましたが,第1番とは異なる魅力を持っています.この曲も第4楽章のフィナーレが印象的です

 

          

 

休憩後は,第3番変ロ長調が演奏されます.第1番,第2番の2年後の75年に作曲されました 調性が変ロ長調ということもあり,3曲の中では最も明るく伸び伸びしています 第2楽章「アンダンテ」を聴いていて,ベートーヴェンのアダージョ楽章に近いな,と思いました 第4楽章では第1楽章冒頭のテーマが回帰し,統一感を持たせています

私は3曲の中では最後の第3番が一番好きです.短調の曲もそれなりに良いと思いますが,弦楽四重奏曲に限っては長調の第3番が親しみやすく一番だと思います

地下鉄で家に帰る途中,何組かのハロウィン仮装グループに遭遇しました 中にはそのまま地下に潜って表の社会に出ない方が良いのではないか,と思うような人もいましたが,本人はそう思っていないでしょうね ハッピー・ハロウィン

 

          

            第一生命ホールのロビーから 東京スカイツリーを望む

コメント
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