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垂井曳山まつり2023 梶原平三誉石切

2023-05-14 16:12:23 | 垂井曳山祭

西町「攀鱗閣」の芸が始まった

 

芸題は「梶原平三誉石切」

 

鎌倉八幡宮に源頼朝の挙兵を石橋山で破った平家方の武将、俣野五郎と梶原が偶然出食わす

 

青貝師の六郎太夫と娘梢が訪ねて来て、家宝の刀を買ってほしいと頼む

 

梶原は「一点曇らぬ名刀」と太鼓判を押す

 

俣野は「名刀と言えども切れ味が悪くては鰹かきと同じこと」と難癖をつける

 

赤っ面の俣野は見るからに陰険な性格 人を二人重ねて一刀に斬る「二つ胴」を試すべきだ

 

六郎太夫は一計を案じ

 

娘梢に有りもしない刀の証文を家に取りに遣わす

 

娘が不在の内に自分が犠牲になり二つ胴の試し切りを覚悟する

 

それを聴いて梶原が試し切りを買って出る

 

戻ってきた梢が驚き嘆く前で

 

梶原は囚人と六郎太夫を重ねて斬るが

 

わざと失敗したように見せて、上になった囚人と下になった六郎太夫の縛めの縄まで斬って止める

 

世間では主人公の梶原は讒言により源義経を窮地に追い込んだ人物として認識されるが

 

流れるように美しい所作

 

多くの歌舞伎では悪人として登場するが

 

この物語では凛々しくも誠実な武将として舞台に立つ

 

名優二代目・中村吉右衛門を彷彿させる立ち姿

 

梶原は父娘が刀を売るのは源頼朝再挙の軍資金調達のためだと見抜き

 

二人にわざと失敗したこと、自分の本心は源氏方にあることを明かす

 

そして刀が名刀である証拠に神前の手水鉢を一刀両断にして見せる

 

喜ぶ父娘に刀を買い上げる約束をして

 

連れだって屋敷へ帰って行くのであった

 

剣も剣!

 

切り手も切り手!

 

役者も役者!!

2023年5月 岐阜県垂井町

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