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春が来た

英語に弱い、日本外交の不安

2010年04月28日 | 国際・政治

日本の政治家が出席する国際会議などをテレビで観てると、本会議が終り、会食や個人的会話、あるいは談笑の場で、通訳を交えず1対1でやり取りする場面を、およそ見ることが出来ず、これでコミュニケーションが取れるのかと、心配になることが多かった。 ところが先日ラジオでこの辺のところを、寺沢芳男氏が同じ心配をしていることを知り、意を強くした。

寺沢氏は元野村證券の副社長で、その後アメリカ野村の社長を務め、16年間ウオールストリートで証券マンとして活躍、大きな実績を挙げた人。 その後世界銀行傘下のMIGA(多数国間保証機関)の初代長官に就任した国際派経済人。 滞米生活22年の氏は、今も英会話の実習を欠かさず、ベストコンデションを維持しつずけているという。 キングズイングリッシュを忘れぬよう、努力してるのだと思う。

氏によると、重要な交渉ごとや大きな商談は、最終的に通訳を入れず、トップ同士の話し合いで決まることが、世界共通の現象だという。 ましてや利害や思惑が複雑に入り組んだ、各国間の外交交渉などは、公式な席で決まる前段階で、腹の探り合いと本音の部分とを繋ぎ合わせて、合意形成がなされるわけで、まさに言葉を駆使した真剣勝負、通訳の入り込む余地は無いはずだ。 

一国のリーダーたるものが、国際的に通用する言語(英語)で自分の意思を伝えられなければ、その国は国際社会で孤立してしまう。 悲しいかな日本のリーダーは国際言語が話せないゆえに、国際交流の舞台で自己主張ができず、外国のトップとの心の触れ合いもままならず、国民の声を代弁できないのが現実。 決して完璧な英語を要求してるわけではない、中国を除くアジアのトップの多くが、発音の不正確さや文法的誤りなどを恐れず、自分の言葉で堂々と渡り合っているのを見れば、よく理解できるはず。

寺沢氏はニューヨーク滞在中の頃、朝ベッドを抜け出すとすぐ車を運転してアスレチック・クラブへ直行、素っ裸で200ヤードを泳ぐ。サウナ、髭剃りを終えてダイニング・ルームで朝食をとって出社。 昼は顧客とランチ、ゆっくり話したかったらランチがアメリカの流儀、流暢な英語で新しい出会いを作ってきた。 「商売の前にまず自分を評価をしてもらう」、世界で共通するビジネスの基本を大事にして成功。 ニューヨーク名誉市民として名をとどめる。  


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