磯子海づり施設のメジナ釣り攻略を書いてみます。
本気でメジナを釣りたい方や現在磯子メジナにハマってる方には、非常に参考になると思います。
是非、ご覧くださいませ。
私が、中学生の頃、自転車で現在の磯子海づり施設の場所によく釣りに行ってました。
まだ、釣り公園になってない工場の時代です。
当時、守衛に見つからないように、塀をよじ登って不法侵入で釣りをしてました。
守衛が来ると一目散に逃げてました。
この場所は、当時からクロダイが釣れることで有名な釣り場でした。
クロダイ以外にも、フッコ、アイナメ、カレイなどの人気魚がよく釣れることで知る人ぞ知る穴場でした。
社会人になってからは、伊豆の地磯でひたすらメジナを追いかけるメジナ専門の磯釣り師になってました。
月に2~3回は行ってました。
今から25年くらい前のことです。
ある日、釣り目的ではなく現在の「磯子海づり施設」の場所に行ってみたら、なんと有料の釣り公園になっているではないですか!
この場所が穴場でよく釣れることを昔から知っていたので、後日、チョイ釣りをしてみました。
本格的なメジナ専門の磯釣り師になっていた私は、堤防用のライトタックルでメジナを狙ってみました。
当初、ウキ釣りをしている人は誰もいなくて、投げ釣りとサビキ釣りメインの釣り場でした。
夕刻になるとヘチ竿を持ったクロダイ師が現れるという感じです。
最初に行ったときには、ウキ釣り禁止かと思ったくらいです。
本気でメジナ狙いのウキ釣りをしている人など誰もいませんでした。
オキアミコマセ禁止と書かれていたので、小メジナ狙いで海タナゴ針6号でジャリメを付けてアミコマセのウキ釣りをしたところ、海タナゴ混じりで手のひらサイズのメジナがよく釣れるじゃないですか。
たまに足の裏サイズ(26~28センチ)やお刺身サイズ(30センチオーバー)の良型も混じります。
伊豆半島の地磯を駆け巡っていた私は、軽いカルチャーショックを受けました。
丸々太った良型の口太メジナ
中学生の頃は磯子で主に投げ釣りでアイナメやカレイを釣っていたので、こんなにメジナが沢山釣れるとは思ってもいませんでした。
伊豆や三浦半島の地磯よりメジナが釣れるのです。
東京湾の京浜工業地帯の一角で良型メジナが釣れるんですよ!
磯子は私の自宅から一番近い海です。
未明から4~5時間かけて、伊豆の富戸や伊豆高原の磯に通うのをやめて、磯子で本格的にメジナを狙ってみようと思いました。
オキアミコマセ禁止なので、最初のうちはジャリメで釣ってました。
堤防や小磯でのメジナ狙いはジャリメが一番簡単でよく釣れます。
メジナ狙いの人がいないので面白いように釣れました。
ある日、釣り場の下の岸壁で、ヘチ竿でメジナを釣っている人を見かけました。
エサはその岸壁に付着している海苔でした。
海苔メジナといって海苔をエサにする釣法が昔からあります。
城ヶ島の磯では海苔メジナをしている人をよく見かけます。
私は、アオサではなく本物の青海苔(ヒラアオノリ、ボウアオノリ、スジアオノリ)の生息地を探して、青海苔で釣ってみたところ爆釣しました。
メジナが海苔に反応すると勝負が早く良型が混じります。
35センチクラスがいい調子で釣れました。
たまに40センチオーバーも混じるのです。
これは伊豆の地磯を超えてます。
あまりにもいい思いをしたので、磯子海苔メジナのとりこになってしまいました。
これは、今から25年くらい前のはなしです。
磯子のレギュラーサイズは手のひらサイズ(22センチくらい)ですが、40センチオーバーも釣れました。
その当時、本気でメジナ専門に狙っている人は、親子連れとヘチ竿の海苔メジナ師と私の4人くらいでした。
私達は釣り物がメジナと同じなので、常連の知人になり一緒に釣るようになりました。
当時メジナ師がいなかったので、4人で面白いように釣りまくっていました。
私がメジナを釣っていると、メジナ釣り以外の人からエサや釣り方をよく聞かれました。
釣り方を聞いてメジナ師になった人は何人もいます。
私が釣り方を教えてあげた人も何人もいます。
メジナが釣れるという噂が広まって、本格的な磯釣り師も来るようになりました。
あれから25年!
ついに「磯子海づり施設」は「磯子メジナ釣り施設」になってしまいました。
私達4人が磯子をメジナ釣り場にしたようなものです。
今では、メジナをマジの本気で釣っている人が大勢います。
連日あっちこっちでメジナ狙いの人がコマセを撒くので、メジナが散ってしまい昔のように釣れなくなってしまいました。
しかも良型をリリースしないで持ち帰るので、良型の絶対数も減ったようです。
私が磯子メジナにハマっていた時は、午後から半日で22~35センチクラスを平均30匹くらい釣ってました。
たまに40センチクラスも混じります。
よいときには半日で50匹くらい釣れました。
自己最高記録は伊豆ではなく磯子で釣った46センチの口太メジナです。
これまでのはなしは自慢話のようにとれますが実話です。
それだけ釣れていたという今になっては古き良き時代のはなしです。
以下に、昔のようにメジナが釣れなくなってしまった現在の磯子ですが、私が長年通って習得した磯子でのメジナ釣りのノウハウを書いてみます。
磯子でのメジナの釣り方
釣りの基本は「場所」「タナ」「エサ」です。
磯子でメジナがよく釣れる場所は、ほぼ決まってます。
メジナ釣りは、コマセとサシエを同調させるのが基本です。
そうなるように潮を読んで、コマセを撒く方向を見定めます。
竿とウキとミチイトもコマセとサシエが同調するようにイメージして操作します。
これはメジナ釣りの基本中の基本です。
足元から2~3メートルはテトラが入っているので、根掛りには十分注意します。
根掛りを外すときに高切れ(ミチイトが切れること)してウキをロストすることがあります。
また、根掛りが外れてもハリスに傷が付いてないかチェックし、傷が付いていたら面倒でもハリスは必ず交換します。
これをしないと大物が掛った時に泣きをみます。
タナ(ウキ下)は基本2ヒロから始めて様子をみます。
テトラの中にも魚がいるので、テトラの際辺りを根掛りをしないようにウキを流してみるのもありです。
テトラが沢山入っているところがポイント(良く釣れる場所)になります。
海苔メジナは難しいので、最初はレギュラーサイズ(手のひら)でジャリメをサシエにしたジャリメジナ釣法をお勧めします。
潮が良ければ、簡単に誰でも釣れます。
但し、エサ取りのクサフグ、ベラ、ヒイラギなどが沢山いるときは、この限りではありません。
メジナは根魚なので、掛かると根に突っ込む習性があります。
磯子では足元のテトラに突っ込みます。
テトラに突っ込まれたら、根擦れで太いハリスでも一瞬で切れます。
1.5号程度のハリスで良型メジナが掛かったら、テトラに突っ込まれないように竿で沖側に魚を誘導し、テトラと離れたところで魚とのやりとりをします。
良型メジナはテトラに何度も繰り返し突っ込みます。
テトラに突っ込まれないようにレバーブレーキと竿さばきでしのぎます。
無理をするとラインブレイクします。
釣り師の腕の見せ所ですね!
2号以上の高価なフロロカーボンハリスなら、40センチクラスの大物でも力任せに踏ん張っているだけで最初の突っ込みをしのげます。
あとは沖側に魚を誘導してテトラから離して魚の動きに合わせてやりとりをします。
但し、ハリスを太くすると海水の透明度が高いときは食いが極端に落ちます。
メリット・デメリットですね。
磯子で40センチオーバーの大物を何としてでも仕留めたいなら、2号以上のフロロカーボンハリスでハリは太軸の大き目のもの(ヒネリ伊勢尼7号など)を使った方がよいでしょう。
竿の号数(硬さ)とミチイトとハリスの太さのバランスは重要です。
私の場合には、潮と魚の状況により、3号の磯竿に3号のナイロンミチイトで2号のフロロカーボンハリス又は1号の磯竿に3号のナイロンミチイトで1.5号のフロロカーボンハリスを使用します。
ハリは伊勢尼6号か伊豆メジナ9号が基準です。
リールはレバーブレーキタイプのものを使用して魚との駆け引きをします。
このタックルなら40センチオーバーが掛かっても対応可能です。
後悔しないためにも、面倒でもスイベル(ヨリモドシ)とハリスは引っ張り強度最強といわれているダブルユニノットで結節します。
30センチ以上の良型のメジナは必ずタモを使います。
メジナが浮いたら空気を吸わせて十分に弱ってから竿で誘導して魚の頭からタモに入れます。
タモで魚を追いまわすとバレます。
メジナの釣り方をエサにより分類してみます。
メジナは、イワシの切り身、オキアミ、アミ、ジャリメ、青イソメ、海苔、パン粉などを捕食する雑食性です。
磯子の不思議は、オキアミでは反応がないことです。
イワシの切り身は使ったことがないので分かりませんが、オキアミとイワシ以外は全部釣れます。
以下、エサ別の釣り方を簡単に書いてみます。
① オキアミ
何故か磯子では全くといっていいほど反応しません。
嬉しい外道でクロダイが釣れます。
② ジャリメ、青イソメ
虫エサは数釣りに向いてます。
青イソメよりジャリメの方が食いがよいです。
クサフグ、ヒイラギ、ベラなどのエサ取りがいるとかなり厄介です。
青イソメは嬉しい外道でクロダイやシマダイが釣れます。
アワセのタイミングは、ウキが30センチくらい沈んだらアワセます。
③ パン粉
パン粉はあまり経験がないので詳細は未知数です。
ハリに付けるパン粉は固くしないで少々バラケるくらいにします。
これがコマセ効果になります。
アワセのタイミングは、ウキが30センチくらい沈んだらアワセます。
パン粉でもそこそこ釣れます。
④ アミコマセのアミ
メジナが上下運動をして湧いているのが目視できれば最強です。
いくらでも簡単に釣れます。
丁寧にアミをハリに付けるのがコツです。
ハリはカエシの小さな半スレの小針を使います。
沸いてるメジナの中にそっとエサを入れます。
速攻で食ってきます。
アワセのタイミングはアタリ即アワセです。
40センチオーバーの良型も釣れます。
⑤ 海苔(アオノリ又はアオサ)
ハリは海苔を付ける関係上、ワンランクサイズアップします。
その方がハリがかりする確率が上がります。
アワセのタイミングはゆっくりで、ウキが見えなくなるくらい入ったらアワセます。
アワセ方はピシッとではなく乗せるようなイメージで力強くアワセます。
ハリに付けている海苔の大きさとウキの消し込み方でアワセるタイミングをはかります。
海苔メジナはアワセのタイミングとアワセ方が難しいです。
アオサよりアオノリの方が断然食いがいいです。
⑥ イワシの切り身
使ったことがないので未知数です。
オキアミ出現以前の過去の定番のメジナエサです。
もしかしたら、釣れるかもです。
試す価値は大いにあると思います。
磯子で標準的なジャリメジナの道具と仕掛け(小メジナ狙い)
① 竿:磯竿1号5.4メートル
② リール:3号のミチイトが150メートル巻けるもの
③ ミチイト:ナイロン3号
④ ウキ:2B
⑤ ハリス:フロロカーボン1号
⑥ ハリ:海タナゴ6号
磯子で標準的な海苔メジナの道具と仕掛け(良型メジナ狙い)
① 竿:磯竿3号5.4メートル
② リール:3号のミチイトが150メートル巻けるレバーブレーキタイプ
③ ミチイト:ナイロン3号
④ ウキ:2B
⑤ ハリス:フロロカーボン2号
⑥ ハリ:ヒネリ伊勢尼6~7号又は伊豆メジナ9~11号
⑦ 水中ウキ:二枚潮など状況が特殊な場合のみ使用
磯子メジナの釣れる時期は、5月から11月で8月は食いが落ちます。
最盛期は6・7・9・10月です。
メジナといえば冬の風物詩なのですが磯子では真逆です。
また、磯子では、潮がゆるく流れている時が最も釣れます。
潮が止まっていても釣れます。
大潮だろうが小潮だろうが関係ありません。
上潮だろうが下潮だろうが関係ありません。
ウキがあっという間に流される潮の速い状況を「川」と呼んでいます。
「川」は何をやっても釣れません。
「川」でコマセを撒くと、コマセを追って魚が潮下に行ってしまいさらに釣れなくなります。
メジナ釣りの基本は、サシエとコマセの一致です。
「川」=「潮が壊れた」=「釣れない」になります。
一般的な磯釣りのセオリーが通用しないのが磯子です。
以上、磯子でのメジナ釣りのノウハウでした。
小さな海釣り公園で本気でメジナを釣りに来る人が年々多くなってきたため、昔のようには釣れません。
また、釣れる場所がほぼ決まっているため、場所取りでトラブルことがあります。
あれだけ大人数でコマセをドカドカ撒いたらメジナ釣りは成立しません。
東京湾をコマセで埋め立てているかのような勢いです。
コマセを人に負けずとドカドカ撒いても釣れません。
一日で5匹程度釣れればよいのではないでしょうか。
ボーズの人も沢山います。
そんな釣り場になってしまいました。
釣れるメジナの数よりメジナを釣っている人間の数の方が多いので、釣れなくなって当たり前です。
これは漁師が魚を取り過ぎて漁が出来なくなるのと一緒です。
本気でメジナを釣りたい人は、茅ヶ崎の烏帽子岩が 都心から近くてお勧めです!