ギャップ～浦島太郎

２０００年、田園のカウンターの端にヒゲが座っている時の事です。
前年の末に退院して、やっと店に出れるようになっていました。

暫くして、カウンター横の席“虹”に、アベックがやって来ました。
明らかに、同伴出勤のペアです。
キャバ嬢は、まるでルーティンみたいに、ケイタイを右上に置いて、
その下にタバコとライターをセット（？）します。
すぐにタバコを取り出し、M・ディートリッヒばりに指に挟み、ライターで火を点けました。
なんて仕草が手慣れているのでしょう。
　　　　　　　　　　
天に向かって噴煙を噴き出した後、片手で携帯を開いてチェックします。
同伴の男性に気を配ることなど、みじんもありません。
男は、釣り上げられたサカナ状態で、ほったらかしにされてます。
　　　　　　　　　　　　
ちょっと間があって、田園のサービス係りが注文を聞きに行きました。
くだんのキャバ嬢は、何のためらいも無く応えました。
　「　酎ハイ！　レモン酎ハイとレバ刺し！　」
メニューを見ることも無く、そう言い放ったのです。
ヒゲは、わが耳を疑いました。
田園のメニューには、全く無い品々です。
馬のレバ刺しなんて、ごく特殊な店のメニューのイメージでした。
ニコヨン（死語？）の方が、明日も重労働とか云う時に、ニンニクと共に頂きましょうみたいな。
とても若い女の子が、ドラキュラみたいに、唇に血をしたたらせて口にするモノとは思われません。
しかも、飲み物がチュウハイとは。
日本酒の専門店の田園で、この注文は何だ？！
その後、キャバ嬢は悪びれる事もなく、１０分置きにオシボリと灰皿の交換を要求したのです。

きっと、コレは悪い夢を見たのだと、忘れようとしたヒゲ。
しかし、次の日来た同伴のキャバ嬢も同じでした。
メニューを見ること無く！、まるで当たり前とばかり同じ注文をするのです。
当然（？）、“酎ハイとレバー刺し”は、熊本市のどの店にでも在るハズと思い込んでる様な。
この時、ヒゲは気付きました。
ヒゲも田園の店も、浦島太郎モードに居ることを。
ヒゲ太郎にとって、キャバ嬢の登場は、いわば玉手箱だったのです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～～～　　つづく　　～～～
　　　　　　　　　　　　
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ぶぶ漬けを召し上がれ？

どうしても理解できない事が、ヒゲ夫婦にある。
最近の和食系の店のシステムだ。

店の情報を得る為、ネットで検索するのだが　・・・
最初に紹介してあるのが、飲み放題コースが多いのだ。
１２０分間飲み放題　＝＝　〇〇〇円と。
飲める酒の種類・銘柄が列記してあります。　なんて丁寧なのでしょう！？
同窓会とか会費制の集まりの時には、幹事さんにとっては便利なものですネ。

次に、料理長にお任せの料理のみのコース　＝＝　５０００円　～　一万円位まで。
割と具体的な献立が列記してあります。
なるほど！
　　　　　　　　　　　　　
で、ヒゲ達は当然ながら、お任せ料理のコースを予約します。
酒も料理も楽しみながら、話も弾みます。
すると、ご機嫌で飲んでいるヒゲ達に、「　そろそろお時間です。　」と、声がかかります。
これが分からない。
現在のシステムでは、２時間になったらゲームセットなのか？
ひょっとしたら、あんまりにもヒゲ達が飲むから、店長さんが、飲み放題コースと間違ってしまうのか？
時代錯誤のヒゲですから、自分たちがズレてるのかもしれませんが？
　　　　　　　　　　　　　　　　　
水前寺界隈の店で三軒続けて、体験してしまいました。
「　ぶぶ漬けでもどうですか?　」　と、帰るように勧められた感覚です。
フグ屋・川魚屋・会席料理屋さんです。
どうやら、水前寺界隈の飲食店では、ローカル・ルールになってるのでしょう。
　　　　　　　　　　　　　　　　
なるほど、料理が出てしまい、飲みもせずに話しばかりの女性客なら分からんでもない。
しかし、なにしろ客はヒゲ達。　底が抜けた様に飲む輩です。
しかも、その酒は飲み放題とは違い（！）、有料の酒です。
今の時代、馬鹿高い日本酒を金を払って飲んでくれる客は、神様みたいなモン！
　　　　　　　　　　　　　　　
仲居の残業代なんて簡単にペイ出来るハズ。
それなのに、あぁそれなのに！　追い出すなんて、わからない。
念の為言いますが、三軒とも、閉店時間前に声がかかりました。
ブラック企業と言われない様に、定刻に従業員は帰す決まりなのだろうか？
労働基準監督省の見張りが厳しいのだろうか？

田園時代が懐かしい！
閉店時間になると、客は大喜びで従業員を呼んで、一緒に酒盛りをしたもんだ。

　　　　　　　　　　　　
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懐かしの光景

最近の週刊誌の見出しに、つい魅せられてしまいました。
　《　朝ドラ“ひよっこ”は、高齢者の認知症予防の役にたつ！？　》
つまり、６６歳のヒゲには、ボケ防止の必須アイテムみたいです。
この朝ドラには、　“昭和の懐かしいシーン”　が登場するから、
高齢者が記憶をたどっていく作用があるらしい。
そのプロセスが脳を刺激して、認知症を予防すると。

なるほど！
ヒゲもつい観てしまうのが、戦後を舞台としたドラマなんかですもんネ。
映画『三丁目の夕日』なんか観ると、涙がちょちょぎれる派です。　（笑）
　　　　　　　　　
ほら、“三輪車ミゼット”なんかが、街中にヨチヨチ進むとこ　・・・　イイね～！
　　　　　　　　
その朝ドラのワン・シーンで、記憶がよみがえりました。

昭和３０年代、熊本県荒尾に親戚宅がありました。
少年ヒゲは、そこの従兄弟達によく遊んでもらっていました。
その中の一人と別れの時がやって来たのです。
年長者のK一郎が、就職で東京に行くというのです。
ほら、鹿児島県阿久根大島でロング・キャンプを共にしたり、荒尾で足長蜂の大巣を
叩き落して、蜂達に追いかけられたりの。

銀行家の父親は、渋っていました。
「　高校ぐらいまでは、進学しないか！　」　と。
しかし、Kは勉強嫌いで、コックさんに成りたいと言い張ります。
親が反対するのも無理ありませんでした。
当時の時代背景では、料理人の地位は非常に低いものでしたから。
で、コックさんは譲って、金の卵ともてはやされる東京に行くことになったのです。
少年ヒゲも、訳は分からないまま、駅に見送りに行きました。
　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　
帰宅してのE叔母さんの号泣には、何とも言えない気持ちになったもんです。
K一郎は上京して、やがて工場長になったのですが、苦労は絶えなかったとか。

朝ドラ“ひよっこ”では、主人公が製造工場でラジオの組み立てをするシーンが登場します。
　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
やがて、そのラジオが、熊本市にも届く日が来ます。
　　　　　　　　　　　　　　
その頃小学生のヒゲは、三年坂の途中に在った『日教社』と云うおもちゃ屋（？）さんに、
よく足を運んでいました。
但し、ヒゲの小遣いでは、トランジスタ・ラジオを買うのは無理でした。
で、その隣りに在った“ゲルマニウム・ラジオ”に目を付けた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
名前が、いかにも外国風でイイ。
価格も手が出る範囲だから、即買いです。
向きを調節すると、音が聴こえる時も。
場所次第では役に立たず、文字通り子どものオモチャ程度しかなりませんでした。
それでも机に飾ると、何かこう、いっぱしのアカデミズムを感じたものでした。

　　　　　　　　　　　　
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ヒゲの憂うつ

１０／１２　（木曜日）　ヒゲの定期健診の日でした。
２．３月余り、血圧が低い状態が続いていることもあって、
降圧剤をひとつ減らして様子見することになってから、初めての健診です。
カァちゃんが、血圧の記録帳を医者に差し出して、暫く経った時です。
ドクター　「　もう一つ降圧剤を減らしてみましょう。
　　　　　　　念の為に、次の健診時、エコー検査もしましょうね。
　　　　　　　血圧が低いのは、血液が漏れてる可能性もあるのです。　」

最近のヒゲは、低い方の血圧が５０を切る事が度々あったのです。
勿論、上の方も１００を割ることも。
朝夕の計測を記録しているカァちゃんは、「　おかしい？　」　と医者に問います。
医者も対応策を考えますが、ヒゲの体調は何にも変わらず、元気なのです。
じゃあ、何だ？
検査もしながら、更に降圧剤を減らすことにしました。
ヒゲは、医者の言葉に青ざめました。　　　　
なるほど、理屈は理解出来ます。
自転車のタイヤに空気を入れる時、チューブに穴（！）があれば、
空気漏れして圧が上がらない。
心臓が勢いよく血液を送り出しても、血管に穴や亀裂があれば血圧は上がらない訳だ。
ヒゲの血管は傷だらけの上に、人工血管の継ぎ目もある。
ステントで修復もしている。
人工血管の老朽化もあるのか？
四月の検査では異常なかったのだが、疑う余地はある。

再手術となると　・・・
もう、ステント手術では無理なのか？
だとすると、残る手段は、再び開胸手術しかないのか！？
わああッ～　
　　　　　　
ドクターXが上手くやったとしても、寝たきりの生活になるだろう。
美味い酒を飲み、美味い物を喰う為に生きているヒゲの人生！
その楽しみさえ出来ず、歩くことも出来ず、介護されて長生きする。
そんな状態で長生きしても、何だか意味ない気もする。
うーん、そうだ！？
今、流行りのセカンドオピニオンでも利用してみるか。

ドクターは、念の為のエコー検査ですと言ってくれたが。
悪い事が起きるのは、ふっと気を許した時だと、ヒゲ夫婦の長い人生での経験値なのです。
検査までの間を憂うつな気分で過ごすのか？
不安で、気持ちの悪い日々が待っている　・・・
あの神経質なカァちゃんが平然な顔して、旅行の計画を立てているのはナンだ？
差ほど心配ない事と、安心しているのか？？

　　　　　　　　　　　　
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水戸黄門の世直し

最近始まったTV時代劇、武田鉄矢の　『新・水戸黄門』
ネットの噂では、不評のようです。
でも、ヒゲ夫婦が観ていて、そんな違和感も無い。
まあ、こんなモンじゃあないの？　（笑）
今でも、入院中の年寄りには人気の番組。
もう、何度も観ているはずなのに、又観てしまう再放送。
偉大なるワンパターン（！）の勧善懲悪。
重い年貢で庶民を苦しめる悪代官と悪徳商人を懲らしめて、拍手喝采。
この気持ち良さが、たまらないのでしょう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

≪　　カメラOK　　　テイク３　　　赤坂のとある料亭　　　登場人物二人　　≫

越後屋晋之介　「　これはこれは、遠くより、ようこそおいでになりました。
　　　　　　　　　　　　コレは、江戸名物の黄金まんじゅうで御座います。
　　　　　　　　　　　　お口に合えば、イイのですが。　」
　　　　　　　　　　　　　　　　
米国悪代官・イバンカ丞之進　（菓子箱を開けて、まんじゅうの下の小判を確認する。）
　　　　　　　「　越後屋！　コレが江戸名物の黄金まんじゅうか？
　　　　　　　　　　美しい色じゃのう、おほほほほー　」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
越後屋晋之介　「　ほんの５７億のはした金で御座います。
　　　　　　　　　　　なーに、百姓・町人のアブク銭を巻き上げた物です。
　　　　　　　　　　　総活躍会議で、お腰元（！）の化粧代にお使い頂ければと。
　　　　　　　　　　　そして、なにとぞ、お父様にも良しなに！　」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
イバンカ丞之進　「　あい分かった。　パパには、シカと伝えておこう。
　　　　　　　　　　　しかし、これでは、選挙民が黙っていまい？　」
　　　　　　　　　　
越後屋晋之介　「　なーに、国難とか教育費無償化なんて言うだけで、
　　　　　　　　　　　日本の若い衆は騙されて、楽勝で御座いました。
　　　　目先のニンジンだけで、後先考えないから楽なモンです。　ワハハハー　」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
イバンカ丞之進　「　越後屋！　おぬしも、ワルじゃのう！！　おほほほほ～
　　　　　　　　　　　　それで、江戸城での御詮議、外様大名どもがうるさいのではないか？　」

越後屋晋之介　「　なーに、御詮議の時間を減らせば、あやつらは手も足も出なくなりますワ。
　　　　　　　　　　　庶民には、ひたすら謙虚と丁寧を、お経の様に繰り返しておれば、
　　　　　　　　　　　学問所の賄賂の悪行なんて忘れてしまいます。　あっはっはっはー
　　　　　　　　　　　あれ？　イバンカ様、もう御帰りで？　」

イバンカ丞之進　「　越後屋！　金さえ貰えば、こんな江戸に用はない。さらばじゃ！　」
　　　　　　　　　　　　　　　　　

平成の世、悪政はびこる日本に、水戸黄門は現れないのか？
「　助さん格さん！　少し、晋之介を懲らしめてやりなさい！　」と言えるのは？
悪代官と悪徳商人を懲らしめて、暗い日本を明るくする人物はいないのか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　
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庶民魚 VS オスプレイ

あまり知られてませんが、熊本はコノシロの宝庫です。
下魚とされてるから、県魚にはなりませんが、県民には人気者。
但し、上級武士（？）は喰いません。
「　この城は　喰えぬ！　」　と言ったとか？　（お粗末様でした）
　　　　　　　　　

先ず、以前のブログ『季節ものとの出会い』でのバッテンさんのコメントをご覧下さい。
新鮮なコノシロを細く切り、人文字・生姜・ゴマ・一味で頂くとあります。
熊本県民の隠れた酒の肴です。
この、“一味唐辛子”がミソです。
これが、多くの寿司屋みたいに、ワサビで供されるとつや消し！

熊本市内では、立派なコノシロを一匹２０円で手に入れることが出来ました。
“鮮度市場”と云うスーパーで、５匹入パックを１００円で販売していたからです。
こんなありがたいコノシロの刺し身ですが、その造り方は千差万別。
おもしろいですネ。
基本は細長く切るのですが、魚屋は、極端にハス（斜）に切るのです。
そうすると、長～く、大きく見えるからでしょうか？
イケス店では、極端に薄く切ります。
活魚だから、こんな風に出来ることをアピールするのか？
自宅では、それよりチョット厚めに切る所もあります。
歯ごたえが楽しめるのがイイのでしょう。
その代わり、小骨が少しさわりますが、好きな人には文句なし。

さても、ただ刻むだけのコノシロの刺し身。
こんなモノでも、板場の技量差が出るのがオモロいですネ。
ヒゲ店の板場が作る時、一生懸命にコノシロを左手で押さえて切るのです。
すると、圧が強すぎる上に手の熱が伝わり、出来上がりは身が潰れて、
柔らかい刺し身になってしまいます。　（冷汗）
刺し身の基本を理解してないのです。
ヒゲは、恥ずかしくなりました。
客から「マスターが包丁持ってヨ～」と言われると、辛い気持ちに陥っていました。

さて、今夜の刺し身の出来はどんなでしょうか。
刻むだけでも、料理人の力量が垣間見えるモンです。
そんな事を思い浮かべながら、常圧蒸留の球磨焼酎を頂く。
熊本の酔いどれオヤジが、幸福感を噛みしめる瞬間ですネ。
この一皿が３２２円（税込）と云う意識も、更に焼酎を美味しくします。（笑）
　　　　　　　
　　　　　　　　　　　≪　やはり、ワサビが　・・・　≫
ヒゲが歯の治療中に、カァちゃんが前のスーパーで買ってきたものです。
天草産で鮮度も良さそう。バッテン流で、頂くことにします。
　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　
そんな県民の宝が、オスプレイの運行開始で、漁が少なくなったとのニュースが。
年金は減らされ、食材は値上がりする現在。
ほんのささやかな二十円コノシロさえ、無くそうとするのか。
立貝も赤貝も絶滅させられ、更にコノシロまでもか。
いやあ、いつから誰（？）のせいで、こんな国になったのか？
美しい日本は何処に！？

　　　　　　　　　　　　
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乗ってみたいリゾート列車は？

ヒゲ世代には珍しくもない、蒸気機関車。
当時は、足に近い感覚の身近な乗り物としての存在でした。
今や、リゾート列車並みの人気者とか。
　　　
　　　　　　　　　　　　≪　運転士さん、ニッコリと微笑みのサービス　≫

そう！
例えば、松本清張の刑事ドラマに登場するSL。
殺人現場（？）が、九州地方なんかの時は特に出てきます。
押し黙った乗客で蒸せかえる様な夜汽車のシーンがたまらないねェ～！
トンネルが近づくと、一斉に窓を閉めるのですが、稀に硬くて閉まらないとさあ大変。
粉じんが舞い込み、目の下が黒ずみます。　（笑）
　　　　　　　
　　　　　　　　　　≪　「臭ぁ～い！」と鼻ツマミしているのは、２番目の孫　≫

シンガポールから遊びに帰って来ている孫をSLに乗せようと思うが、なかなか予約が取れない。
平日なら取れそうで、熊本在の小学一年生の孫は学校を休ませることに。
１０／３０（月曜日）、ご機嫌の孫二人。
カァちゃんもニコニコで、朝から熊本駅へと出かけました。
蒸気機関車は、『　SL　人吉　』　と云う名称。
展望ラウンジも前後に。

　　　　　　　　　

球磨川を眺めながら走ります。

　　　　　　　　　

車内も良い雰囲気です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　

チョッと照れながらも、車掌さんになりきって、嬉しそう！！
　　　　　

人吉駅着から帰りの出発までの時間、ゆっくりと昼食タイムが取れます。
それならと、有名な鰻屋さんに行くことに。
留守番のヒゲにも、かば焼きを一本お土産に用意。
後は、頼まれた駅弁を熊本駅で買えば、喜んでくれるだろう。
小さい時から馴染んでいる音羽屋の駅弁が懐かしいそうで。

おっと、お目当ての駅弁が見当たらない？？
えーッ？　
駅は改装工事中で、通常の店舗営業が出来ていなかったのでした。
残念！

　　　　　　　　　　　　
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遼ちゃんのドライバーショット！？

ネットの記事に、あるアンケート調査があった。
『　日本オープン・ゴルフで、優勝するのは誰でしょう？　』
予想クイズの圧倒的第一位は、なんと“石川遼ちゃん”でした。
まだでも、人気者なんでしょうネェ～。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ところがどっこい！？　　遼ちゃんは二日目終了時、１００位に近い所。
当然ながら、優勝どころか予選落ちの体たらく。
米ツァーの入れ替え戦でも、敗退しての連続落ち。
文字通り、刀折れ矢尽きの帰国だったのだ。
　　　　　　　　　　　　　　　
遼ちゃんのドライバーショットが、気持ちよくスライスして、
OBゾーンに消えていくシーンを見ていたら、昔の田園が浮かんできました。
遼ちゃんの人生は、ヒゲの人生のある時期とカブります。
それは、タイムマシンに乗ってでも、唯一『やり直したい』人生の分岐点でした。
　　　　　　　　　

１９８７年、田園ビルを新築して半年ほど経た頃です。
その頃になると、予約を受けるより、断る人数の方が多くなっていたのです。
そんな絶頂期のヒゲは、更に儲けることを目論んだ。
欲をかいて、金もうけの誘惑に負けてしまったのです！　（アセアセ）
貸店舗にするはずだった３Fにまで、拡張することを決めたのです。

もちろん、知恵者（？）のヒゲは当然、支店を出すリスクを熟知していました。
漫画“美味しんぼ”等での転落した例を見聞もしていますし、
実際の色々な失敗例も目撃していました。
７０年代後半、熊本市の多くの和食系飲食店も、それぞれに支店を出しました。
人気のある大型店も、店舗数を増やすのに躍起でした。
しかし、当然ながら人材育成が追い付きません。
つまり、支店には目が行き届かないのです。
不評も日増しに多くなり、収益にも影響が出始め、それが本店にも及びます。
その内、娑婆の景気の変化も見え隠れし始めます。
多店舗展開するリスクを、もろに顎に受けることに。

そんな他店の話じゃあなく、ヒゲの父親の時にもあったのです。
チェーン展開と称して、クラブ・和食・焼肉＆ステーキ店と４店舗に。
挙げ句は、２店舗のみに縮小した過去がありました。
あー、それなのに、こんな事例を知りながら、欲をかいたのには事情があります。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～～～　　つづく　　～～～
　　　　　　　　　　　　
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海は一瞬にして

今年も、多くの海難事故がありました。
特に、高校生の犠牲者が目立ちます。
楽しいはずの浜辺でのリゾート。　生死を分けるのは、ほんの一瞬！
多くは、海水浴場エリア外での事故みたいですが　・・・　？
まあ、ヒゲも、ほとんど正規の海水浴場では、泳ぐ事はありませんでした。
泳ぐ人が多過ぎて、ぶつかり合うのが嫌なのです。
もっぱら、人が来ない裏海でした。
つまり、非正規（？）の海水浴者だから、余り偉そうには言えませんが。（笑）
それでも、一応こうやって生き延びたのには、若干のコツ（？）があるからでしょう。

ヒゲには、自然の海・川に対する畏怖（！）がありました。
海難事故でよくあるのが、プールで５０・１００・５００メートル泳げると云う過信ですネ。
こんなのは、意味がありません。
海で大事なのは、何メートル泳げる事では無く、何時間泳げるかです。

先日放送のケンミンショー。　“海の無い県”の特集でした。
その中に、ちょっと面白いシーンがありました。
海の無い県民が、海水浴場に来た時です。
膝ぐらいの高さの小波が来ただけで、ぐらつく事がありますと。
そう！　ヒザ程度の小波でも、簡単に小学生・中学生を沖にさらっていくのです。
引きずり込まれたら、海水を飲んで、更に慌ててしまう。
これが、問題！！
あっぷあっぷしてしまう。
プールでは、２００メートルぐらい泳ぐ自信があるのに。

例えば、浜辺で砂遊びや貝拾いに夢中になっています。
そんな時、突然１メートル程度の波が発生すると、瞬く間に海の中に引きずり込まれます。
よく聞く言い訳は、「　ちょっと目を離した時に…　子供の姿が消えた！　」　ですね。
どんなに楽しくしていても、海・川では、一瞬の油断も出来ないのです。

川での事故は、急な深み（！）にはまって流されるパターンが多い。
こんな時は、うろたえてしまいがち。
これが、危険です！！
慌てないのが絶対です。
川で流されたら、しばらく辛抱するみたいに身を丸くして、流されましょう。
丸くするって表現は微妙ですが、身の安全を図るだけ。
石が転がる様に流されましょう。
ローリング・ストーンでも歌いながら。
決して、手足をジタバタと動かさないように注意が必要です。
漂流物に手足を接触して、怪我したら意味ないです。
そのうち、浅瀬に背中が触ることでしょう。
その時、初めて手足を使って水から脱出する試みを。

最近の海難ニュースで、よく登場するのが離岸流。
ちょっと沖に出て、潮流に巻き込まれると、どうにもなりません。
どんどん陸から遠ざかる。
こんな時は諦めて、足を上げてマンボウ状態で流されましょう。
　　　　　　　　　　　　　
ちゃんと、周りの風景は確認しながら。
そのうち、ピタリと潮流が止まる瞬間がきます。
その時こそ、泳ぎ出す瞬間です。
先ほどの風景観察から、離岸流を避けられるルートを見つけて、ゆっくりと。

コマーシャルで、若者が元気に海・川に飛び込むシーンがありますよね。
　　　　　　　　　　　　　　　
水しぶきが上がり、清涼感満点ですが、ヒゲは大嫌いです。
勘違い（！）の学生が、ノリノリ（？）で真似するからです。
　　　　
海や川の、自然には何が起きるかわからないのです。
木の枝ひとつで、アウトでしょう。
飛び込む先が見えないのに、一か八かはリスクが大き過ぎます。
温度差も怖い。
飛び込みは、最後の手段と心得ましょう。
繰り返しですが、自然の海・川は、畏怖すべきものなんです。
　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　
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