
ヤブカンゾウがもうすぐ咲きそうなのだけれど、ふと見ると、つぼみ近辺にアブラムシがたかっていた。
大きいヤツが一匹いて、尻に黄色いものを着けているが、丸くないからアリに吸わせる蜜ではないだろう。
スマホでマクロ撮影の後、拡大してみれば判るだろうと、しっかり構えて何枚か撮ったうちの一番マシなのがこれ。
下にいる小さいアブラムシと似ているから、ネットで再確認したのだが、こいつらの特殊な形態である卵胎生単為生殖だ。
自分と同じ姿の子を産む最中だったわけで、変わった生態のくせに姿はなんともシンプル。
お盆飾りの精霊馬のように見え、ナスのような胴体に触角と脚6本を足して目を点々と付けたら、もうそれで描ける。
このまま体液(植物も体液と言うのかどうか?)を吸わせ続けたら、咲けないままか、咲いても貧弱になるのではないか。
放っておいて毎日観察すべきだったのに、後悔先に立たず、ついついヤブカンゾウに肩入れして、細い枝を見つけ、しごき落としてしまったのだった。