今年は北海道のジャガイモが天候不順による不作で、かなり高いそうだ。
そんな時に、ジャガイモがうまくいって早めに採れたからどうぞ、などと人に差し上げて鼻の穴を膨らませてみたいものだ。
ところがうちの田舎も雪消えが遅くて、わたしが今年はここで作ると決めた場所に不具合があった。
手持ち無沙汰でも気が急いても、雪国の場合は耕運機をかけるのを我慢して機を見なければならない。
周りがやり始めたから良いだろうと耕運機をかけたら、ジャガイモの場所の土がコロコロとした塊になってこなれない。
後から判ったことだけれど、わずかでも傾斜があると低い方は雪水の乾くのが遅くなり、塊になってしまった土はずっとこなれないらしい。
『荒』でかけていた時に変だとは気づいていても、その後に『細』の低速でかければこなれるだろうと安易に楽観視したのが間違い。
それならそれで3列作るところを2列に畝間を広くして、土寄せする前に再度『細』をかけてみるという手もあったかも知れないけれど、畝間を普通にしてしまい、逆に狭いところもあるような曲がり方もして、土寄せに困る始末。
ジャガイモなんて中米あたりの厳しい気候の所で育つものなのだから、大丈夫だろうとは思うが、こなれていない土では芋掘りが大変だと脅かされている。
周りを真似するのも大事だが、見える範囲の畑でさえ場所の微妙な条件があるので、それぞれに合ったやり方を追求すべしなのであった。
ともあれ、花がようやく咲き始めて、この花も摘み取るべしという記述もあれば、そうしなくても結果は同じという人もいる。
花が咲いてもミニトマトのような実が生ってももう放っておくつもり。
農事にもどういう結末が待っているのか、スリルとサスペンスを感じるようになった。
そこでヒッチコックを真似て自分をさりげなく登場させ、ジャガイモの花を撮ってみる。