
近所でこんな意外な紅葉を見た。
ケヤキが色づくのはだいたいが黄葉で、すぐに茶色になり、その落ち葉が風に吹かれてしじゅう舞い落ちてきてはそこら中に散り敷かれる。
うちの周りにもケヤキが何本かあり、庭での落ち葉焚きと焼き芋が子供時分の想い出。
これは生家からも望み見られる背の高い木なのだが、こんなにも穏やかにきれいなケヤキの紅葉は初めて見たので近づいて撮った。
四、五人の都会でいうなら庭師、こちらではトウド衆が庭木の冬囲いをしていた。
金沢兼六園の雪吊りなんぞという風雅なものではなく、豪雪地につき丸太と板と縄でアメリカ先住民のテント風円錐に仕上げて雪折れを防ぐ。
のん気にスマホなんぞを構えながら近づいて行ったら、「いいソバは出来たかい」と声をかけられた。
二人も近所の知り合いがいて、他の人も顔には見覚えがあった。
年金で十分に暮らしていけるはずの人たちが、臨時日雇い仕事をしているのだった。
こちらは独り遊びの徒労の末にろくな物を生産せず、合間に風景なんぞを撮ろうとしている。
かたや経験を十分に発揮活用して賃労働に勤しんでいる豊かな人たち。
「ちょっとこのケヤキの紅葉は珍しいと思って・・」などと言ったら、話しかけてくれた人もそれに気づいていて、このケヤキの葉っぱは少し丸みがあるから種類が違うという。
「ケヤキに種類があるんですか」と聞けば、「赤ケヤキとか青ケヤキとかがあって、これが違う」と指で丸を作った。
材としての呼び方は、植物学的分類には反映されていない別枠のようだ。
先方は仕事中だったので一瞬の会話だったけれど、彼の物知りぶりと新しい知識を得たことに意外な高揚。









