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空にいるような軽い気分で・・・

歯のこと (5)『痛烈』は歯の痛みから生れた言葉か!?

2009年07月28日 13時16分50秒 | 健康ネタ
歯医者の予約をすっぽかして一ヶ月、ついに痛みだした。熱さ冷たさにだけ沁みていた右側は食事のたびに痛みを強く感じるようになりだした。堅いものを食べるとジンジン痛みだし、挟まれば食事途中でも爪楊枝でほじくらないではいられない。一杯のご飯すら食べきれずにときどき残すようになった。空腹でありながらも、食欲が食べ始めてすぐめげる。差し引き勘定というより差し引き感情で痛みを避けるのだろう。

左側の噛み合わせは少し慣れてきたが、相変わらずの違和感と不都合がそのままだ。そんなことを気にしつつ、人の口をそれとなく観察してみると、人は何とも千差万別の相貌をして色んな歯並びをしている。それぞれがそれぞれの咬合の具合によって、同じ食物でも違った味わいを感じて飲み込んでいるのだろう。流動食ならともかく、味覚は咬んでつぶして混ぜて歯ざわり舌ざわりも含めての総合的なものだから、人によってそれぞれ別の味を感じているはずだ。

美味しいものを食べたいという欲求を私は余り強く持たない。むしろ腹いっぱい食べたいほうで痩せの大食い気味だった。しかし歳と共にエネルギー消費や代謝が追いつかずに肥えて、右肩上がりの最高体重だ。このごろ食事量を減らすよう心掛けてもいたから、今回の状態が加味されての小食粗食に甘んじるのは健康のためにすこぶる良いことと考えた。わずかでも煩悩から遠ざかる求道的生活が目指せるではないか。すぐに体重は2kgほど減った。

ガンジーの生前映像をテレビで観たことがある。朗らかに大笑いしている場面の、彼の口中は寂しいものだった。粗末な食事で栄養も行き届かなかったのだろうけれど、歯を磨くといった個人的なことに関心がなかったのかも知れない。それとも、歯は武器になるのだから無抵抗主義には必要なしとして朽ちるにまかせたのだろうか。北朝鮮から帰ってきた拉致被害者の歯もボロボロだった。帰国してすぐに治療をしてもらったようで、しばらくしたら皆きれいな口になった。何がどうで、だからどうだ、ということはさて置き印象的ではあった。

ところで何と言っても歯が痛いのである。痛烈なんである。タイトルのことを思ったりするのだ。自分の虫歯を銃で撃った男の気持ちがわかる位、自分に腹が立ってしかたない。もともと弱い気力がほとんど消滅するのだ。歯磨きに時間を掛けるなどの身体を守ることに腐心する利己的努力をしなかった結果がこれだ。グルメなどという精神性の低い文化に背を向けるのに躊躇はない、などとやせ我慢してみても、やはり生きのびるためには、そこそこの歯が必要なのだな、と悔やんだりするのだ。

コメント (4)
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