徒然草Ⅱ

「アッ!」「イイねえ!」「ウッソー!」「エーッ!」「オおぉ!」ということを書きたい!?
(読書日記備忘録を中心として)

潮鳴り

2014年05月04日 | 小説

書名   潮鳴り
著者   葉室 麟
発行社 祥伝社
発行年 2013年11月10日
頁数   323頁
価格   1,600円+税

『蜩ノ記』の感動から二年。豊後・羽根藩を舞台に〈再起〉を描く入魂作!

どん底を、なお生きてこそ――

落ちた花を再び咲かすことはできるのか?
襤褸蔵と呼ばれるまでに堕ちた男の不屈の生き様。


生きることが、それがしの覚悟でござる――
俊英と謳われた豊後・羽根藩の伊吹櫂蔵は、狷介さゆえに役目をしくじりお役御免、
今や〈襤褸蔵〉と呼ばれる無頼暮らし。ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から
借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。前日、何事かを伝えにきた弟を無下に追い返
していた櫂蔵は、死の際まで己を苛む。直後、なぜか藩から弟と同じ新田開発奉行
並として出仕を促された櫂蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がる決意を固める……。
『蜩ノ記』に続く、羽根藩シリーズ第2弾!

・生きていくことの意味は金儲けにあるのではなく、この世の美しさを味わうことにあるのではないか。

・心の通い合う相手がいるということがこれほど満ち足りた思いにしてくれるのか。

・たったいまを懸命に生きてこそ。

・わが命は、自分をいとおしんでくれたひとのものでもあるのですね。