活動写真放浪家人生

活動写真を観ながら全国放浪の旅ちう

リミット

2011年01月29日 23時00分00秒 | 90点以上(2006.2007)

Photo <シネプレックス小倉>

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 つい先日、実話をもとに作られたアカデミー賞監督の話題作「127時間」を観たけれど、孤独感は似ていても、こちらのほうが映画としてはずっと上回っている。一切遮断された部屋の中、孤独を客観的に娯楽化した最高の映画であった。映画館のほうがいいけれど、どうぞDVDでもブルーレイでも。なんならVHSでもベータでも。モノはテレビに映り、きっと手に汗握る90分のはずだ。観なくちゃ、もったいない。

 真っ暗な中から映画ははじまる。息遣いだけが長い。クローズしたままのように思える。ジッポーがどぴゅっと点火し、ようやく明るくなったと思ったら、狭い木棺の中の中に生きたまま入れられた男。木棺は土の中に埋められているらしい・・・映画をたくさんご覧になる方は、ありがちと思われるかもしれないが、この物語の他と違う面白いところは、外部となんとか接触できるところにある。その小道具が、バッテリーがどんどんなくなっていく携帯電話だ。電話は、埋めた謎の男(テロリスト、金目的らしい)からかかってくる。こちらもかけられる。アメリカ国防省へ、妻の電話へ、報道へ。この会話によって、木棺の中の男のこと、過去、妻や友達関係などが知らされる。また、電波が届くから浅いところに埋められていることもわかる。そして、携帯だから、モニターも明るいので、もうひとつの小道具となる。助けようとしているのか、テロに屈しないアメリカなのか、外部では芝居をしているのか・・・まったく謎のままである。

 多くの人と話をし、自分の状態をわかってらうけれど、この男は最初から最後まで孤独である。誰もいない。事実は、たった一人、木棺の中で生きようと戦っている姿。テロリストの用意したものは携帯だけではなく、足元にいくつかの生きるための道具を残している。すべて必要で、必要でなかった蛇の乱入まで道具で追い払う。うまく作ってある。こんな密室劇ははじめてだし、ゾクゾクワクワクが半端なく、止まることがない。ずーっと90分間、スクリーンには、埋められた男が映し出されるのみ。ラスト5分で、ようやくみつけられたようだが・・・さあ、掘り出してくれるか?青い空が?・・・映画をそんなに観ない方でも、これを面白くないという人はいないだろう。目をそむける間がない。大拍手のB級映画だ。

 さあ、もうすぐ10月。そろそろ2011年分を書きはじめますかぁ!遅いかしら?ならば、一か月一本だけで、あとは削って。書きたい映画と、書きたい旅と、書きたい心を書いていきます。幸いなことに、プライベートで、このブログを知っている人はとても少なくて、知っていても読んでない。トホホ・・・ありがたい、じゃあ、好きに書くさぁ。  <95点>