今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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モリス型を追加でO/Hの巻

2017年10月19日 21時20分56秒 | ブログ

今朝は寒さと雨音で目が覚めました。一段と寒くなって来て、回復していた風邪の症状が再発しました。作業はお休みにして雨の中、家族で衆院選の期日前投票に市役所まで行って来ました。日曜日の投票日が台風接近の予報だからか、大勢の方が投票に見えていました。私はいつも期日前投票をします。この日に投票に来いと強制されるのがいやな天邪鬼なんですね。みなさんも棄権しないようにしましょうね。

でと、先日O/Hをしました精工舎のモリス型ですが、この時代の時計は元々の性能と摩耗のためか、平置きの時は良好な精度を示すのに、手に持つと途端にテンプの振りが安定しません。どうも、ガンギ車などの摩耗も進んでいるようです。そこで、先日部品取りをした個体を見て見ると、「あら、こっちの方が分解キズも少なく程度が良さそう」です。よって、急きょO/Hをすることにしました。

古いので普段よりも念入りに超音波洗浄をしました。特に摩耗の進んだホゾはないですね。

 

二つ目なのでチャッチャと組んで行きます。地板と受けの合いもかっちりとして、過去の分解は少ないようです。

 

中々きれいな機械ですね。

 

 

しかし、前回の個体も同様でしたが、天真の穴石を留めるネジ2本(画像ルビーの横)の片方はネジバカの状態でした。ここのネジは戦後の新10やスーパーなどより規格が細いネジが使われていて、このネジでは毎回のO/H時に開け締めしたら持たないと思いますね。ポンス台で締めてネジ穴を小さくすることも出来ますが、規格内で太目のネジに変えたところ何とか留まりました。

コハゼバネは折れていたので、前回の個体より移植して組立完成。

 

 

小径の天輪ですから、どうしても姿勢差に影響を受けやすい傾向にありますが、こちらの個体の方が安定していてテンプの振り角も大きいです。ただし、しばらく様子を見ていましたら、長針に置き回りの傾向があるようです。針回しが軽いと思ったのですが・・筒カナを締めて調整しないと。古い時計はいろいろありますね。

筒カナも緩めですが、置き回りの原因は長針が風防の内側に接触していたためでした。前オーナーさんがデッドの風防に交換されたとのことでしたが基準に合っているのかは分かりません。そもそも固定に瞬間接着剤が使われていたのには閉口しました。中央に「S」のプリントがありますが、この辺りの事情について知識がありません。 今回は針の曲がりを修正して解決しました。その他、ヒゲゼンマイの形状を修正したところ、非常に安定しました。平置きではなく1日経過したところで画像の状態。撮影角度によってモリス型の方が1分程度進んでいるよう見えますが、実際には30秒程度の進みで狙い通りです。やはり2号機を作って正解でした。戦前の機械でも、ここまでの精度が出ていることに考えを新たにしました。

次回は軍に納められた将校用の本物を入手したいですね。出来れば海軍航空隊がいいなぁ・・しかし、坂井三郎氏の最終階級は中尉だったと思いますが、兵学校出の将校ではなく特務中尉のような扱いだったんでしょうかね? 敵機を64機(その他不確実・撃破として撃墜と申告しなかったもの多数)撃墜してお国に貢献した搭乗員の最終階級が中尉とは・・「不撓不屈」撃墜王 坂井三郎氏直筆と。

http://www.tomys800.sakura.ne.jp/

 

 


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