ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

イーグル・アイ

2008年10月21日 | 映画(あ行)
(原題:EAGLE EYE)
【2008年・アメリカ】劇場で鑑賞(★☆☆☆☆)


突然掛かって来た電話に命令されるがままに行動し、やがてそれが国家の存続にかかる危機へと繋がって行く。
その事件に巻き込まれながらも、陰謀を阻止するために果敢に立ち向かって行く様をスリリングに描いたアクション・サスペンス映画。

シカゴのコピーショップで働く青年ジェリー・ショー(シャイア・ラブーフ)。ある日、米軍に勤めていた双子の兄イーサンが、交通事故で亡くなったという知らせが届く。家族と疎遠になっていたジェリーは、3年ぶりに死んだ兄と対面することになる。葬儀も終わりシカゴに戻って来たジェリー。途中ATMに立ち寄ると、口座に75万ドルもの大金が振り込まれており、アパートには大量の軍事用機材が届けられていた。その直後、『すぐに逃げろ』と謎の女性(声:ジュリアン・ムーア)から携帯電話で警告される。数秒後、警告通りFBIがやってきて、ジェリーはテロリストとして拘束されてしまう。FBIのトーマス・モーガン捜査官(ビリー・ボブ・ソーントン)と軍警察のゾーイ・ペレス捜査官(ロザリオ・ドーソン)に取り調べられるジェリー。再び謎の女性からの電話の指示で取調室を脱出する。一方同じ頃、シングルマザーのレイチェル・ホロマン(ミシェル・モナハン)は、演奏発表会に出発する一人息子の見送りに駅に来ていた。その帰り道、レイチェルに謎の女性から電話が掛かってくる。『指示に従わなければ息子の命はない』と脅迫され、仕方なく指示に従うことに。謎の女性の指示で出会う事になったジェリーとレイチェル。どこからともなく監視されている2人は、謎の女性の命令に従って行動することになる…。



スピルバーグが10年間温めていた原案を元に作られたサスペンス。
監視カメラ、携帯電話、コンピューター…身近なテクノロジーが脅威に変わって行くシリアスな物語かと思っていたら…。



ツッコミどころが多い作品ほど面白かったりするんですが、これはツッコム以前に呆れちゃう場面ばかり。
呆れる部分を書き出すときりがありません(めっちゃネタバレしますよ)。
■最初に自分の判断を無視した事によって政府は誤爆を行い、それによる報復でアメリカはテロの脅威にさらされる事になる。アメリカを脅威にさらした大統領を含むトップを抹殺しなければならない。
人工知能がこういう結論を出すまでに至った経緯…ま、これはこれでいい。
トップを抹殺するギロチン計画を行うのに、何であんなにちまちました不確実なコトをするのか?
無人戦闘機をハッキングして遠隔操作する事ができるのなら、アメリカ中の無人戦闘機を動かして、大統領のいるところを爆撃すればいい。
弾道ミサイルを操作して撃ち込んでもいいんじゃない?
わざわざ新型爆弾をちょろまかして、楽器に仕込んでって…。
人間を凌駕するハズのスーパーコンピューターが馬鹿すぎ。
■コンピューターのネットワークに繋がっていない駐車場の掲示板やクレーン車などを操作したり、送電線のケーブルをどうやって切る事ができたのか?
遠隔操作っていうけれど、クレーン車とかにそんなハイテクなネットワーク環境整ってないよね。
近未来ならまだしも現代でしょ?
「ファイナル・デスティネーション」や「オーメン」などのように、悪魔の力が働いて…って方が、まだしっくり来るよね。
■兄がロックした音声プログラムを解除するために、ジェリーが利用される事になる。そのロックを解除するには双子のジェリーの音声が必要だった。
刑事ドラマとか見てる人なら知ってるだろうけど、声紋は裁判資料としても採用される程に、指紋同様に個人識別能力の高いもの。
この理論で行くならば、双子は声紋・指紋・網膜の光彩・DNA配列まで、すべて同じってことになるよね?
音声だけ必要なら、データに残っている音声データを合成して、解除のデータを自分で作り出せばいい。
顔認証にしても、死体からデスマスクを作らせてもいいし、データの中にある画像データから3Dの立体物を作るのは簡単にできること。
やっぱりスーパーコンピューターが馬鹿すぎ。
■ジェリーとレイチェルは輸送車を強奪して、アタッシュケースを危ない思いで手に入れる。
普通の計画だと2人は、飛行機に搭乗して移動する事になっていた。
軍の輸送機に潜り込む事になったのは、空港でモーガンに見つかってしまったから。
見つかっていなければ、低気圧でも生きていける薬なんて必要なかった。
最初からそんな不確定要素も踏まえて予測していたってこと?
脚本が行き当たりばったりすぎ。
■序盤でジェリーが仲間とポーカーをして、駆け引きの上手さを披露。
これって、指示を与える謎の女性の裏をかいて立ち向かう…みたいな展開を期待するじゃない?
結局このシークエンスは物語にまったく活かされず、ジェリーはただ指示に従ってオロオロするだけ。
先の読み合い、裏のかき合い…みたいな駆け引きが見たかったな。

そもそも必要なのはジェリーだけ。
レイチェルがいる必然性がよく分からない。
ジェリーを国防総省に連れてくるためだけなら、何故武器などをアパートに送りつけ、テロリストを装わせたのが分からない。
軍のスーパーコンピューターであるにも関わらず、何で軍事衛星などを使いこなす事ができないのかが分からない。
ネックレスの爆弾。あれは予備ってこと? この意味もまったく分からない。

とにかく脚本が酷いというか、雑すぎ。
こういうエンターテインメントの作品なんで、多少の嘘はアリだと思ってるんだけど、これは酷すぎ。
舞台設定を現代じゃなくて近未来にしておけば、この酷い脚本でもちょっとはマシだったかもしれないのに。
ツッコミどころというより、呆れるくらいずさんな脚本。
あと観た事あるようなシーンばかりだったっていうのも、低得点の要因。
音に反応する爆弾っていうのは、この間観た「ゲットスマート」でもあったし、「交渉人 真下正義」でもあったかな。
最初のATMに突然大金が入金されオロオロするのは、「ウォンテッド」でもあったし。
そもそもコンピューターが独自の判断をして…っていうのは、SF映画では使い古される程に使われているネタ。

1998年に公開された、全能の監視追跡システムに追われる男を描いた「エネミー・オブ・アメリカ」(原題:ENEMY OF THE STATE)の方が数百倍面白かったです。
いや、あの面白そうな予告編を見て、期待しすぎてしまったともやがいけないんです…。



しいて良かった点と言えば、ビリー・ボブ・ソーントンが出演していた事。
個人的には「バッドサンタ」や「がんばれベアーズ ニューシーズン」のイメージが強く、あんなダメ親父がFBI捜査官になれるなんて…しくしく…って、まるでママのような感じで喜んじゃいました。
でも彼はアンジー姉さんの旦那だった時期もあるんだよね(2000~2003年)。
ただし現在×5(バツ5)ってことは、私生活でもダメ親父なのか?
そんなダメ親父っぷりがステキ~♪

監督はD・J・カルーソー。

2008年10月18日公開
公式HP:イーグル・アイ


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■こっちの方がめっちゃめちゃ面白いです。

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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ぶ~ぶ~ (miyu)
2008-10-21 23:29:51
言いながらもこれだけ冷静かつ的確に
ツッコミ出来るほどしっかりと?観られてる
ともやさん!素晴らしいです~。
あたしなんて殆どうろうろ覚えです(;・∀・)
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同感です。 (えい)
2008-10-21 23:57:15
こんばんは。
ぼくの言いたいことを
全部言っていただけて感謝。
「低気圧でも生きていける薬」は
ほんとうによく分かりませんでしたね。
返信する
むむむ~! (ともや)
2008-10-22 00:14:31
こんばんは、miyuさん♪
こういうB級テイストの作品が好き故に、物語の雑さが目について目について仕方がありませんでした。
今の所、2008年度鑑賞作品ワースト1確定ですわん。
返信する
コンピューター (ともや)
2008-10-22 00:27:57
こんばんは、えいさん♪
かなり言いたいこと言っちゃいましたけど、ジェリーが電車に乗るまでは楽しんでたんですよ(笑)。
↑序盤の序盤じゃ~~~ん!

ああいうスーパーコンピューターが自我を持って…っていうのもいいんです。
ただそのコンピューターが、もうちょっと頭が良かったら…。
16ビットマシンじゃないんだから♪
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こんにちは! (由香)
2008-10-23 09:57:21
お邪魔します♪
ともやさんが書かれていることが、、、イチイチもっともで頷きながら読みましたよ~(笑)
なのに私はかなり映画を気に入っちゃったんで~す。
究極は酷い脚本かもですが、この映画の運びとしては上手かったと思いました。(変な理屈ですね・笑)
まぁ~何も考えずにスピード感にのっかちゃったのかな?
楽しく鑑賞出来たので、シャイア君がカッコよくみえちゃったくらいです(笑)
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こんにちは♪ (ミチ)
2008-10-23 14:39:57
音に反応する爆弾っていうのが流行ってるんでしょうかね?
私は『ゲットスマート』と『イーグル・アイ』しかしらないのですが、どうやらコナンでもそうだったらしいですよ。
おまけに「交渉人~」でもそうだったなんて。

『ゲット~』とは公開が同時期なのでいかがなものかと思ってしまいました。
返信する
Unknown (heavenSmile)
2008-10-25 14:12:04

どうもはじめまして。
映画系のブログを書いているheavenSmileといいます。

もしよかったら相互リンクをお願いできないかと思い、ご連絡させて頂きました。


すでに私のサイト内にリンクは設置済みです。
こちらに掲載しておりますのでご確認下さい。
http://hasevenlime.seesaa.net/


もしリンクして頂けるようなら
下記を参考に当サイトへのリンクをお願いします。

■サイト名
Watch IT!

■URL
http://hasevenlime.seesaa.net/


リンク頂けた場合は、当サイトのコメント欄及びメールに
ご連絡いただければと思います。

それではよろしくご検討下さい。
返信する
面白さのポイント (ともや@漫画喫茶)
2008-10-25 15:58:40
こんにちは、由香さん♪
こういう内容でも、アクションが気に入ったりしてれば、ともやは許しちゃうんですよ。
ゆるゆるなんで...。
でもそういうシーンも見当たらなかったし...。
ほら、面白さのポイントなんて人それぞれだから、面白いんですよ~♪
返信する
爆弾の流行? (ともや@漫画喫茶)
2008-10-25 16:00:35
こんにちは、ミチさん♪
そういうブームや流行ってあるんでしょうね~♪
でも本当にあるんですかね~?
音に反応する爆弾って。
返信する
よろしくお願いします~♪ (ともや@)
2008-10-25 16:12:09
こんにちは、heavenSmileさん!
こんなゆるゆるブログにリンク申請ありがとうございます~♪
いろいろと偏った内容ですけど、これからよろしくお願いします♪
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