ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

感染列島

2009年01月14日 | 映画(か行)
【2009年・日本】試写会で鑑賞(★★☆☆☆)

謎のウィルスが蔓延し、日本が崩壊していく様を描いたパニック・サスペンス映画。

いずみ野市立病院で救命救急医を勤める松岡剛(妻夫木聡)は、熱を訴える患者・真鍋秀俊を診察する。松岡は風邪と判断するが、翌日真鍋の容態が急変。同僚の安藤一馬(佐藤浩市)と共に治療にあたるが、高熱、痙攣、吐血の末、真鍋は死亡してしまう。同様の症状で入院していた妻の麻美(池脇千鶴)は、松岡の診察ミスを激しく非難する。一方、いずみ野市で養鶏場を営む神倉章介(光石研)のところで鳥インフルエンザが発生し、大量の鶏が殺傷処分される。それからいずみ野市を中心に全国で感染者が多発していく。厚生労働省はこれを新種のインフルエンザと判断し、WHOのメディカルオフィサー・小林栄子(壇れい)をいずみ野市立病院に派遣する。このウィルスは感染者の6割を死に至しめる殺傷能力を持っており、栄子は感染者増大を防ぐために病院を隔離することに。しかし、ウィルスを特定することができずに感染者は爆発的に増えていく。松岡はフリーのウィルス研究者の鈴木浩介(カンニング竹山)やインフルエンザウィルスの権威である仁志稔大学教授(藤断竜也)らと協力し、感染源を突き止めウィルスの正体を見極めようとするが…。



カンヌ映画祭で発表された一枚の企画書に、世界中の映画関係者が戦慄。
作品完成前にもかかわらず、20数カ国におよぶ配給オファーがあり、ハリウッドメジャーがリメイクに意欲を示したと言われる本作。
完成した作品を観ても、その考えは変わりませんか?

ともやは『テレビブロス』を読んでるのね。
そこの新作映画紹介記事で、3人の映画ライターがこの作品をボロクソにけなしておりました。
フォローする人1人も無し(笑)。
鑑賞する前にそんな記事を読んでしまったので、ものすごい優しい気持ち(心のハードルをものすごく低くして)で鑑賞しました。



いや、ま、その通りでした(苦笑)。
最近の日本映画にその傾向があるんだけど、スケールは大きいのに家族愛とか恋愛とかを描いて変に感動させようとするので、ものすごい小じんまりした印象になっちゃう。
未知のウィルスで文明が崩壊していく恐怖を描くのか、それに立ち向かう医師たちの奮闘を描くのか…というバランスも何だか中途半端。
いらない感染者のエピソード(中学生の恋愛とかガス欠とか)もいっぱいあったしね~。
感染者1000万人、死亡者300万人。
これってすごい数だよ。
治療の甲斐無くどんどん死んでいく患者を前にして、医者といえども自分の無力さを痛感していいはずなのに、前向きな医者ばかり。
2カ月間、不眠不休の治療にあたっている医師たちに憔悴感がまったく感じられないし…。
つまり危機感というか、緊迫感というか、ウィルスの恐怖があんまり伝わって来ないののよね。
最初から感動押しつけのコンセプトでしか作られない映画は、ともや的にはちょっともう勘弁。
別に感動できる映画が嫌いな訳じゃないのよ。

でも意外と面白かったのよ(←フォローか?)。
いずみ野市立病院で看護師を勤める三田多佳子(国仲涼子)とそれを見守る旦那の英輔(田中裕二=爆笑問題)と娘のエピソードは良かったしね。
子供を使うのはズルいけど、あのシーンで終わっておけば涙ボロボロだったかも?

ともや的には、栄子の元に松岡が駆けつけた時に、『何でここに来るの! あなたは自分の患者を救いなさい!』って叱咤激励していたら、どんなに感動できたことか。
本当は嬉しいのに、医師としての勤めを全うしようとして心にも無いことを言ってしまう。
そんなエピソードの方が良かったなぁ。
それで充分愛情は伝わるのに、変な恋愛ものにしちゃうかな~。
(あっ、せっかくフォローしようとしていたのに、またグチが始まっちゃった・笑)

監督・脚本は瀬々敬久。

2009年1月17日公開
公式HP:感染列島


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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは。 (えい)
2009-01-14 23:28:33
あらら、これ酷評されているんですか。
まあ、確かに後半は少し長すぎると思いましたが、
いろんなシミュレーションがなされていて、
ぼくは見ごたえあったと思いました。
って、やっぱり甘いんですかねえ。
ウィルスに対する認識 (ともや)
2009-01-15 01:49:31
こんばんは、えいさん♪
自衛隊による感染者狩りとか、買い占めパニックとか、いろんなシミュレーションは確かになされてるんだけど、軽くちょっとだけ描いてみました…風なので、危機感が映画から伝わってこなかったんですよね。
映画から未知のウィルス(新型インフルエンザ)に対抗する手段とか、国がウィルスに対してどういう政策を取っているのかとか、インフルエンザに対する今の医療がどうなっているのか(タミフル与えるだけって)…少しでも学べる内容があればよかったんですけど、そういう知識も取り入れられてないし…。
こんなにいいテーマなのに、観た後に知識として何も残らない内容になってるのがちょっと残念。
こんばんは。 (ぷちてん)
2009-01-17 20:13:49
こんばんは、お邪魔します♪

>、スケールは大きいのに家族愛とか恋愛とかを描いて変に感動させようとするので、ものすごい小じんまりした印象になっちゃう。

私もそう思いました。
やっぱりこの方向に持っていくのか~って見ていながら思いましたもの。

でも、田中裕二のストーリーは良かったですよね。
ホロっとしました。

カンニング竹山も良かったので、もっと活躍させてほしかったかなって思いましたよ。

残念 (ともや)
2009-01-17 21:47:41
こんばんは、ぷちてんさん!
ともやもカンニング竹山はもっと重要な役だと思ってたんですね。
でも活躍はしないし、矮小なキャラで終わっちゃってるし、残念でした。

どうやったらこんなに面白い題材をつまらなくできるか、逆に不思議ですね。
そろそろ"感動させる=いい映画"っていうのは、間違いだって気づいてほしいですけどね。
こんにちは (michi)
2009-01-18 12:58:40
TBありがとうございました。
お金をかけた映画でしたね!
でも私も、ともやサン同様、テーマが散漫していたと思いました。
すごくイイ感じの登場人物がいても
描き方がアッサリ終わっちゃうから勿体無いなぁと。。。
知人から先に感想を聞いていたので
予想よりは良い印象でしたが 笑!
都合よすぎ (たいむ)
2009-01-18 23:29:47
こちらにも!
私もダメでした。
シュミレートは悪くないのだけど、その場限りなんですよね、どれも。
都市機能がマヒしているのに救急車が普通に走っているって信じられないし、病院の自家発電もどうなっているのだか完璧に機能してましたよね。好意的な脳内補完にも限界があり、リアリティがあるようで、まったくないともいえるところが私には受け入れがたい感じです。

看護師のママのケータイエピは唯一グッとくるところだったけれど、これは泣かせの演出と、最初から死亡フラグを立ててました(^^;
この映画で学んだこと (ともや)
2009-01-19 02:45:25
こんばんは、michiさん♪
テーマはホント散漫でしたね。
ちなみにともやがこの映画から学んだことは、
・病院内では携帯電話を使ってもOK
・血を吐いて倒れた人間には近づくな!
・とりあえず樹は植えよう
でした(笑)。
脳内補完 (ともや)
2009-01-19 03:31:18
こんばんは、たいむさん♪
感染したら6割が死んでしまうというウィルスに感染した人は、死に悲観して暴徒となったりもしない、実に平和的なファンタジー映画でした・笑。
ともやもかなり好意的な脳内補完に努めたんですけどね~。
架空 (kossy)
2009-01-19 11:13:59
賛否両論で真ん中の評価がないみたいですね(笑)
意外と面白かったのが、スキー客、駅員などに何故感染したのか?というところを後で説明するという伏線でしょうか・・・
褒められる点は、TBSが作ってるのに放送局がTVSになってたこと!
面白い傾向 (ともや)
2009-01-19 19:45:48
こんばんは、kossyさん♪
いろんな人の感想を見てると、ほんとに真ん中が無いですよね。
こういう傾向って意外と面白いかも?

>スキー客、駅員などに何故感染したのか?というところを後で説明するという伏線でしょうか・・・
ともやもここは面白かったです。
途中まではシミュレーションといいつつ感染経路を全然説明してないじゃん! ってプンプンしてたんだけど、こうしてこうなったからこうだったのね、って分かってモヤモヤが晴れていきました(笑)。

重ね重ねだけど、本当にテーマは面白い作品なんですよね。

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